『パーソナル・インパクト』を書いたきっかけ、理由は
日本の皆さんはプレゼンに対する苦手意識が強いように感じていました。
しかし、東京２０２０オリンピック・パラリンピック招致において日本チームは素晴らしいプレゼンを行ってくれました。
あのプレゼンを見た多くの方々が、日本人でも情熱と自信に満ちあふれたプレゼンができるという驚きと、発見をしたのではないでしょうか。
しかし、あのプレゼンは多くの時間を費やし、何度も練習を重ねた結果なのです。
そして、そのひとつひとつは、どうすれば情熱と自信に満ちあふれた印象を与えられるかを意図的に意識して行ったものなのです。
その方法と理論をお伝えすることで、日本の皆さんの、お役に立てれば嬉しいと思い、今回、書籍化するはこびとなりました。
もちろん知識として吸収するだけでなく、実際にトレーニングをして、ご自身のものとして習得していただけることを望んでいます。
なぜプレゼントレーナーになったのか
私は昔、スピーチライターの仕事をしていました。
政治家の方々が読み上げるような原稿を書いていたわけです。
しかし、そこで気づいたのは、どんなに良い原稿を書いたとしても、伝える人の伝え方次第で、そのスピーチは良くも悪くもなるということです。
内容が良ければ全て良いという訳ではないことに気づいたのです。大切なのはどうやって伝えるかだと。
そこで、私はプレゼンテーションコーチとして、どうやって伝えるか、
より相手に伝わるにはどうすれば良いかをコーチングすることにしたのです。
日本人（日本のビジネスマン）の印象。また、プレゼンの際に日本人に足りないと感じること
日本には「出る杭は打たれる」という諺があると聞きました。
しかし、私の仕事は「出る杭」をつくることです。
日本の方は、周りから突出し、目立つことに不安や拒絶感があるようですね。
しかし、本書の中でもお話させていただいておりますが、今回の東京招致におけるプレゼンテーションでは、プレゼンターの皆さんに「出る杭」になっていただくことを求めました。自制のブレーキを壊し、安心ゾーンから抜け出すことができたからこそ、あのプレゼンテーションができたのです。
日本の皆さんにもぜひ、「出る杭」になり、自らの足でしっかり立ち、そして目の前にある壁に立ち向かっていただきたいのです。
書籍の電子書籍化について/電子書籍読者へのメッセージ
まず、本書「パーソナル・インパクト」が電子書籍化することを嬉しく思います。
電子化によって、より多くの日本の方々に、私のメソッドを知っていただき、実践していただけるようになることを期待します。
読者の皆さんが、周囲に向かって自分の輝きを伝えることができる、「パーソナル・インパクト」を持った人になるためのお手伝いができれば嬉しいです。
マーティン・ニューマン
1963年生まれ。ケンブリッジ大学卒業。英国を拠点に活動するプレゼンテーションコーチ。2008年に英国の財界人サークル「ザ・リーダーシップ・カウンシル」を設立。プレゼンテーションの指導者としての経験を積み、英首相や英国王室を担当。現在は、世界の政財界トップを相手に説得力と自信に満ちた自己表現の指導をしている。ソチ冬季オリンピック招致においてもプレゼンテーションの指導を担当し招致成功を支えた。2020年東京オリンピック招致では、招致委員会のキーマンはもちろん、太田雄貴、佐藤真海などアスリートたちにもプレゼンテーショントレーニングを行い、流行語大賞にも選ばれた滝川クリステルの「お・も・て・な・し」も演出。招致成功を影で支えた。
日本においても、国際的な舞台で活躍できるリーダーやマネージャーの育成に貢献したいという思いから、2010年にビジネスパートナーである小西あおいと共にスタンドコンサルティングを設立。企業の経営層や国際的な舞台で活躍を目指す次世代のリーダーなどへ、自身のコーチング・メソッドを使ったトレーニングを実施している。
このメソッドは、一生あなたの強い武器になるに違いない！
パーソナル・インパクト
マーティン・ニューマン（著）,小西あおい(著)
ソル・メディア
税込価格：1,470円
2020年東京オリンピック招致活動でプレゼンテーション指導を務めたマーティン・ニューマンは、世界の政財界トップを相手に自己表現を指導している超一流プレゼンテーショントレーナー。伝える人の『パーソナル・インパクト』がどれだけ輝きを持つかで、伝わるメッセージは大きく変わるのだ。著者の25年を超えるプレゼンテーション指導で培ったノウハウを一冊にまとめた本書は、「印象の演出」のためのトレーニングメソッドを分かりやすく紹介する。そして、東京五輪招致プレゼンテーションをはじめ、著者がトレーナーとして関わった政財界の著名人たちがパーソナル・インパクトを得るまでのストーリーを収録する。
