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「学歴」に対しての考察ということで、購入して見た。まあ、いろいろあるけどやっぱり学歴社会なんだな、日本は。
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とちゅうから、道を外しているように思う。もう1つ、高等教育の学費負担が、現状を現状のままにすることに与しているんじゃないのかなあと思うんだけど、どうなんだろ。
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キーワードは「学歴分断線」 言いきったな・・・
再生産の結果を生きる今の世代が親になるとまたどうなるか
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ゼミの課題文庫。
豊富なデータ分析から導き出される理論と、
「学校歴」と「学歴」の違い、学歴分断線など、
ためになる話もちらほら。
そんな感じです。
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日本の大卒層と非大卒層―。全人口におけるその割合は、ほぼ同数となってきた。しかもそれは今後も続く。これが本書の言う、学歴分断社会である。そして大卒/非大卒という分断線こそが、さまざまな格差を生む。
以下、印象に残った内容。
分断された社会の下層側にとって、
希望の持ちにくい社会構造になっているという指摘。
18歳高校卒業直後の時期を、
職業訓練でもなく学びでもない物事に費やすリスクを知るべき、
というニートへの警告。
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私は大卒のフリーターないしニートという存在を知っている。
私の同僚は現在高卒の人間だらけだが、見方によっては彼らは一流企業の正社員である。
そんな私の状況が特殊なのか、そうでないのかはわからない。ただ、あくまで「おおむね」著者の主張する状況は存在しているのだと思う。上述の人々は世間的にはおそらくかなりの少数派であろうから。
著者の言う学歴分断とは「大卒/高卒」の分断のことであり、その主張は一貫している。一貫しているがゆえにいささか乱暴な論理もあるように感じた。
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09年11月7日開始
09年11月7日読了
格差の源は「学歴」にありと、論じている本。まあ、わからなくはないけど。
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データに基づいた社会学者の格差論。
GCOEかなんかのプロジェクトの成果の一部が本にまとめられたもので,こうやって社会に還元されるのは,いいことだ。
学歴で格差ができるというのは,分かっていても大っぴらには言いにくい現象だけど,データを使って淡々と今の社会状況が説明されている。
「そもそも学校制度とは,子供を学校で教育した結果としての本人の能力や適性に応じて職場に送り込むパイプシステムであり,学歴に応じて職が決まってしまうのというのは,学校制度にそもそも期待されていた機能である。ただ,そうやって決まった職によって,ステイタスや報酬が大きく異なり,その後の人生が大きく影響されてしまうという現象がもれなくついてきてしまうのが,問題を引き起こしているのだ。(意訳)」というのは,言われてみればナルホド!と,と納得がいっておもしろかった。
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大阪大学大学院人間科学研究科准教授(計量社会学)の吉川徹(1966-)による、学歴社会の社会学的考察。
【構成】
第1章 変貌する「学歴社会日本」
第2章 格差社会と階級・階層
第3章 階級・階層の「不都合な真実」
第4章 見過ごされてきた伏流水脈
第5章 学歴分断社会の姿
第6章 格差社会論の「一括変換」
本書で論じられている学歴とは、有名進学校の受験競争や国公立や有名私立大学間の優劣を問題にする「学校歴」とは一線を画している。端的に言えば大学卒と非大学卒の間に横たわる大きな溝としての学歴分断が主題である。
昭和から平成にかけて起こった学歴社会における大変化とは、大学進学率の絶対値が上昇したということではなく、進学率が現状の50%より増えることなく横ばいとなったことである。
これは、大学全入と言われ進学について広く門戸が開かれているにもかかわらず、高校生の半数は大学進学を希望していないことを意味し、それは家庭の経済的な理由ではなく、親子共々大学進学を希望しないという家庭が再生産され続けるということである。
そのような学歴分断社会の中においては、子は親の学歴を追い越したりせず、学歴間の上下が親子世代で解消されることのない社会ができあがっている。親から子に学歴が受け渡される社会の成立である。
これにより、大卒再生産家族(35%)、学歴上昇家族(15%)、学歴下降家族(15%)、高卒再生産家族(35%)という比率で社会が分断され、そのうち下位50%の高卒家族が世帯収入550万円以下の下流社会に分類される。これらの非大卒層は諸々のアンケートで示される文化水準においても大卒家庭との文化資本の差が歴然となっている。
新書というある種啓蒙的な媒体に拠って、これほどまでに学歴格差が固定化していることを明示した書籍は無いであろう。日本社会の大きな転換点としての学歴分断社会の成立を説得力を持って説明する本書の主張に反論する有効な術を評者は知らない。
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[ 内容 ]
日本の大卒層と非大卒層―。
全人口におけるその割合は、ほぼ同数となってきた。
しかもそれは今後も続く。
これが本書の言う、学歴分断社会である。
そして大卒/非大卒という分断線こそが、さまざまな格差を生む。
学歴分断社会は、どのようにして生じたのか。
そこに解決すべき問題はないのか。
最新かつ最大規模の社会調査データを活用し、気鋭の社会学者がこれまでタブー視されてきたこの領域に鋭く切り込む。
[ 目次 ]
第1章 変貌する「学歴社会日本」
第2章 格差社会と階級・階層
第3章 階級・階層の「不都合な真実」
第4章 見過ごされてきた伏流水脈
第5章 学歴分断社会の姿
第6章 格差社会論の「一括変換」
第7章 逃れられない学歴格差社会
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[ 参考となる書評 ]
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人は生まれながらに平等ではない。学歴は再生産され、高卒層と大卒層の格差は広がって行く。日本社会が学歴分断線によって構成されていることを様々なデータを用いてわかりやすく説明してくれる本。
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ドラゴン桜のワンシーンであった日本の将来像、その根拠が詳細に描かれている。
大学進学に懐疑的な高校生は一度読んでから進路を再考することをおすすめする。
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本書は「学歴」が「格差」に及ぼす影響について書かれた本だが、特筆すべきは様々な社会学的な議論を整理しているにある。例えば2000年代になってから横行している「格差論」について、様々な意味の「格差」が存在していて、まず定義がそれぞれ少しずつ異なっているためそれらを整理し、その上で様々な格差が存在しているが実はどれも「学歴」と絡んでいるということをきめ細かに説明している。その他にもデータをベースにしつつ説得的かつ“背伸びをしない”議論を展開しており、実に有用な一冊である。
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高卒vs.大卒の構図があるのだということはよく理解できた。
私の感覚としては、大学を卒業するのは当たり前だと思っていたので、高卒の人たちの人生について考えてみることもしなかった。
自分に高卒の同級生がいたら、同窓会で再会したときにどのような生活を送っているのかを聞いてみようと思った。また、その人の子供はどのような教育を受けているのかも気になるので質問してみる。
しかし、高卒の人間は、余程努力しないと大成しないだろう。斎藤一人氏のようにたとえ中卒であろうとも本人の努力で立派な業績を残される方は確かにいる。
だが、歌手、スポーツ選手や将棋・囲碁など特異な技能に秀でている人を除けば、ほとんどの人が低賃金のままであろう。
ただ、大学を出ても、自分で学ぶ方法を身に付け、社会の変化に対応できる人材に育ち、結果的に高い賃金を貰うとは限らないので注意する必要がある。
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西欧圏などのエスニシティや階級の代わりに、日本では「学歴」がその役割を果たし、「学歴」がさまざまな「格差論」の「主成分」になっていると説く。大卒と非大卒の「学歴分断」からは、今後もしばらく抜け出せそうにないので、どう折り合いをつけていくのがよいか?というように論じている。個人的には、「学歴」によって担保されてきた高度成長期以降のメカニズムの崩壊とともに、「学歴」に代わる新たな尺度(SNS上のコミュニティ的な同嗜好集団など)が現れてきていると感じる。ICTのさらなる進展で、それらが固定化、島宇宙化することで、新たな「階層」めいたものも再生産され、文字通り「合わない」人とは「会わない」ようになる、との危惧もある。しかし、一方でこれらは新種の凝集性を形成し、それらが変革の大きなパワーになることも否めないので、全否定もできない。