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紙の本
漫画チック、ドラマチック剣道
2010/02/21 21:17
4人中、4人の方がこのレビューが役に立ったと投票しています。
投稿者:栗太郎 - この投稿者のレビュー一覧を見る
剣道に打ち込む二人の女子高生が主人公。性格も剣道に対するスタンスも正反対、それぞれ個性的な彼女たちが、章ごとに一人称の語り手となって、テンポ良く話が進みます。
が、帯や宣伝ポップ、粗筋と言った前情報なしに本書を読んだら、絶対に一章のはじめのページで主人公の性別年齢を誤解するでしょう。
例えば、精神集中し「無」になろうとして、失敗する場面。
くそ、甘いぞ。いちいち風を感じているではないか。匂いを想っているではないか。(p12)
いません、こんな女子(一章時点では)中学生!
新免武蔵を心の師と仰ぎ、斬られるまでは、ひたすら敵を打ち倒すことのみ考える。超絶時代錯誤の剣道少女、磯山香織。剣道エリートの彼女は中学最後の大会で、無名選手に負けてしまいました。
その仇に、香織は高校の剣道部で再会するのですが、これがまた一風変わった少女でした。父が事業に失敗したことで、辞めざるを得なくなった日舞の代わりに剣道を始めた、西荻早苗。勝利にこだわらず、一見のほほんとしている彼女は、時おり発動する「不動心」によって、香織にすら勝ってしまうこともあります。
二人の少女のあまりに極端な考え方の違いや、設定の端々まで、最初はコメディ色が強いです。いや、早苗の父が事業に失敗して生活に困窮した時、たまたま絵本作家の母が昔に出した絵本がアニメ化されて、まとまったお金が入り私立の高校へ進学できるなんて、現実にありえます? せめて漫画がアニメ化なら、ブツブツ。
ところが、後半はシリアス展開でした。
勝ち負けしか頭になく、試合相手は敵で、負けた相手は仇。頑なで偏った香織の考え方は行きづまる時が来て、彼女は剣道に対する情熱すら失いかけます。
一方で、早苗も自分が勝ち負けに拘らないのではなく、そこから逃げていることに気づきます。それは、事業に失敗した上で裁判でも負けた父の姿が原因でした。
それぞれに迷う彼女たちに、ヒントを示したのは、全くタイプは違うけれど、それぞれの父親でした。父親だけでなく、剣道部の仲間たち、顧問、見守る大人たち。香織も早苗も、人に恵まれています。特に、香織の兄ちゃん、格好良かったです。
馬鹿馬鹿しいほど一生懸命で、痛快で、ほろりとさせる一冊でした。続編の「武士道セブンティーン」「武士道エイティーン」も、ぜひ読まねば!
ところで、帯の広告を見ると、文芸春秋社から原作が出ている本書は、アフタヌーンKC(講談社)と、マーガレットコミックス(集英社)で、それぞれ漫画化されているのですが、(もちろん別の作家の手で)そういうことってあるんですね。
紙の本
青春の1ページですね
2023/04/06 12:07
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投稿者:kotep - この投稿者のレビュー一覧を見る
全中学生大会で準優勝した香織は中学生最後の小さな大会で無名の早苗に負けてしまう。香織は負けた無念を胸に抱いたまま進学するが、そこにはなんと早苗がいた。早苗は香織のことを全く覚えていなかったのだが・・・・・。
挫折を味わい、友にも去られた香織とお気楽の早苗はいいコンビでしたね。ちょっと香りの性格がきつく感じが悪かったがけれども最後は普通のスポーツに打ち込む学生に変わっていましたね。いい意味での友情が始まった感じですね。次作も期待して読んでみたいと思います。
電子書籍
ラノベの王道をゆく
2022/01/12 18:29
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投稿者:Koukun - この投稿者のレビュー一覧を見る
舞台といい登場人物といいストーリー展開といい、全てラノベの王道をゆく青春学園スポーツ小説である。正々堂々と何の衒いもなく描ききったところは、それはそれで立派だと思う。主たるテーマだから当たり前ではあるが、剣道についても臨場感あふれる描き方をしている。
紙の本
彼女たちが本気でぶつかり合った時
2020/10/02 12:31
0人中、0人の方がこのレビューが役に立ったと投票しています。
投稿者:Todoslo - この投稿者のレビュー一覧を見る
宮本武蔵をリスペクトする武士道一直線の女子高生、磯山香織がカッコいいですね。マイペースな舞踊派、西荻早苗とのライバル関係を越えた友情も清々しかったです。
紙の本
武士道、青春、スポ根……
2017/05/25 17:59
0人中、0人の方がこのレビューが役に立ったと投票しています。
投稿者:ブラックティー - この投稿者のレビュー一覧を見る
剣道をこよなく愛する剣士にも、剣道未経験者にも楽しめるエンターテイメント小説。
五輪書をバイブルとし剣道一筋の堅物な香織が、無名選手で剣道ビギナー選手の早苗に奇蹟の腐敗をきしてしまう。
なんと、ふたりが運命の再会したのは、高校の剣道部だった。
楽天家でポジティブな早苗、一生懸命だけど武士道しか頭にない香織のふたりがレギュラーを争い切磋琢磨し、玉龍旗高校剣道大会、魁星旗争奪剣道大会、と階段を駆け上がる姿に、読者も胸をあつくする。
怪我による挫折、克服、固く結ばれる友情等、甘酸っぱい青春を満喫できる小説だ。誰もが胸の奥にしまってそのまま忘れてしまった感情を再び刺激され、キュンキュンさせられてしまうこと間違いない。
個性あるふたりの女子高生が、繰り広げる青春ドラマに浸って最後は、されるがまま、読むままに、涙して欲しい。そんな作品だ。
安心してください!
続編があるのでこの本を読み終わっても、次の一冊が読者を待ってくれている。
紙の本
剣道女子の話
2014/06/02 14:31
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投稿者:ぎんちゃん - この投稿者のレビュー一覧を見る
対照的な二人が織りなす青春ごラマ。さわやかで男らしくて楽しかった。