投稿元:
レビューを見る
11/9 今から何百年前の人でも悩みはさして変わらないなー、と。そのなかでこんだけアッパレな結末を自分で導いたのには感服。いつもちょっと私の予想を裏切る、(というか予想を挟む余地なく読ませる)松井今朝子の作品にはまっている。
投稿元:
レビューを見る
大阪屈指の豪商の娘、長身で美人。
頭もよく、両家の娘のしてのたしなみの覚えもよく、
しかも、ひとたびことあらば、火のような情熱で
愛しい男を守るために角材を手にして大立ち回りもやってのける。
世が世なら大活躍のスーパーウーマン・・・されど
お雪が生きるのは、まだまだ女性の地位が低い江戸の昔。
やることなすこと、人々のおったまげること、この上なし!
でも、それを楽しんでいる。苦しいときも、負けてない。
胸がすかっとするような、でも、読後、なんとなく
哀しみがにじみ出てくるような・・・。
お雪が子供のころに祖母から言われた言葉
「嬉しいときは誰でも笑う。哀しいときも笑うがよい。
ほんまに嬉しいときは、腹の中でこっそりわろたらええ。
哀しいときこそ、声をあげてわろうてやれ」
この言葉の深い味わいに光年想いを致したお雪の胸の内を
思うと・・・哀しくも勇気を与えられる。
投稿元:
レビューを見る
痛快なお話でした。「奴の小万、女侠客?」歌舞伎や文楽が好きな母親に聞いたらちゃんと知っていました。「あなたも観たことあるわよ、尺八を刀のように背中に差して・・・」と説明してくれましたが思い出せませんでした(笑) 今でこそ男勝りな女子は認知されていますが江戸の時代に 大女なうえに気が強く、気ばかりか力まで強い!となればそれはもう化け物扱い。生き難かったことでしょう・・・それでも周りの女子と同じように大人しくなんかしているのは嫌!!と自分の生き方をつらぬき通した小万の一生はとても面白く痛快でした。 今時の草食系男子諸君!!これを読んでよ〜く考えてみたまえ!(笑)
投稿元:
レビューを見る
★3.5という感じではあるが、なかなか面白かった。
意識的か無意識のうちかは不明だが、現代のフェミニズム(もうこの言葉も死語かも)を刷り込ませようとするきらいはなくもない。
しかし自らの体調不良+睡眠不足での旅中での読書を考えれば、上出来の娯楽作。
投稿元:
レビューを見る
型破りな女性の一生。
今読んでもとんでると感じるのだから江戸時代当時はどれほどか。
一生懸命生きていた雪の一生は読後爽快。
投稿元:
レビューを見る
図書館で。
あの時代に女性ながらに男性と渡り合ったというだけで傑物、女傑って感じがします。昔は男性も小さかっただろうから目立ったんだろうなぁ。
まあでもこのお話の中の彼女は正直に言えば甘やかされたダメなお嬢さんですよね。婆ちゃん育ちは三文安いの口だろうか、なんて思ってしまった。
自分で金も稼がず、家の威光で好き勝手している割には家の為なんて言われると反発をし、我儘を通したってのは…まあある意味すごいのかもしれないけど。ウン。
あまり好きにはなれないタイプだなぁと思いました。
そこまで好き勝手やるならお芝居みたいに家を飛び出してもらいたかったですが… まあそれをしたらフィクションになっちゃうだろうからなぁ。というかこれ、でもフィクションだしなぁ…という辺りで読み物としての面白さを考えたらちょっとイマイチだったかな。
最初の古書店の老婆もなんだか意味深だけどだから?って感じだったし。