紙の本
少女という特別であり、普遍の存在を描く
2010/12/14 20:42
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投稿者:mayumi - この投稿者のレビュー一覧を見る
深夜ラジオに寄せられた手紙。そこには養父に虐待され、このままでは自殺するか養父を殺してしまうかもしれないという少女Aの悲痛な叫びがあった。
F女学院に該当する少女は3人。その一人の父親が殺される。
いわゆる倒置ミステリーの一種なんだろう。
と、こう書くことそのものがネタばれな感じで気がひける。
ともあれ、二転三転し真犯人に辿り着いていくあたりは、今邑彩らしくて胸にせまってくる。
特に養母が死亡し、養父と暮らしている3人の少女、彼女たちの人物造形がすばらしい。
少女は、決して弱いものではないのです。
少女は、ちゃんと地を踏んで自分で立ちあがっているのです。
これは、少女のしなやかな強さの物語であり、償わされなかった罪の物語なのだろう。
1999年に初版が出て、今回15年ぶりの文庫だそうで。
今邑氏が「行間から漂う昭和臭」と自虐的に書かれてるけど、むしろそれがよかったですよ。
紙の本
今邑彩氏によるミステリー小説の傑作です!
2020/09/17 11:01
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投稿者:ちこ - この投稿者のレビュー一覧を見る
本書は、『金雀枝荘の殺人』、『そして誰もいなくなる』、『七人の中にいる』、『ルームメイト』、『大蛇伝説殺人事件』などの話題作を次々に発表されている推理作家の今邑彩氏の作品です。同書は、「養父に身体を触られるのが、嫌で嫌でたまりません。このままでは自殺するか、養父を殺してしまうかも―」という手紙が、深夜放送の人気DJのもとに届きます。差出人は「F女学院の少女A」という女子高生からでした。家庭環境があてはまる生徒3名の養父は、物理教師、開業医、そして刑事という家庭環境です。その直後、そのうちのひとりが自宅で刺殺されるという事件がは発生します。果たして、この事件は、どう関係しているのでしょうか?続きは、ぜひ、同書をお読みください。
電子書籍
これもお勧めの一冊
2023/01/15 21:58
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投稿者:ちーかま - この投稿者のレビュー一覧を見る
切ないサスペンスミステリー。なんとなく展開が早めに読めてしまったけど解決までのプロセスがドラマチックで面白かった。
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流石!今邑さん……
たくさんの伏線が気になりすぎて一気に読了しましたっ
何というか芯の部分が暗い感じ?なのが好き。
復刻してくれてる中公に感謝…!
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2010/09/10
ラジオのパーソナリティーに近親相姦に耐えられずこのままだと父を殺してしまうと書かれた手紙が。
家庭環境に当てはまる生徒は三名。
そして、その中の1人の父親が殺されてしまう。。
ふつーに面白かったです。
ちょっと読めちゃったけど。
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ラジオ局に突然届いた女子高生からの「養父を殺してしまうかも―」というショッキングな手紙。
「F女学院の少女A」という名前と家庭環境を手がかりに、人気DJ・新谷可南は手紙の主を捜すが・・・
前半はおもしろかったけど、わりとすぐに犯人や展開が読めてしまったのが残念です。
もう少しウラとか意外性がほしかった。
今邑さんの作品を読んだのはこれが4冊目だったけど、だんだんパターンがわかってきたような気がしました。
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深夜ラジオに寄せられた手紙。そこには養父に虐待され、このままでは自殺するか養父を殺してしまうかもしれないという少女Aの悲痛な叫びがあった。
F女学院に該当する少女は3人。その一人の父親が殺される。
いわゆる倒置ミステリーの一種なんだろう。
と、こう書くことそのものがネタばれな感じで気がひける。
ともあれ、二転三転し真犯人に辿り着いていくあたりは、今邑彩らしくて胸にせまってくる。
特に養母が死亡し、養父と暮らしている3人の少女、彼女たちの人物造形がすばらしい。
少女は、決して弱いものではないのです。
少女は、ちゃんと地を踏んで自分で立ちあがっているのです。
これは、少女のしなやかな強さの物語であり、償わされなかった罪の物語なのだろう。
1999年に初版が出て、今回15年ぶりの文庫だそうで。
今邑氏が「行間から漂う昭和臭」と自虐的に書かれてるけど、むしろそれがよかったですよ。
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途中で、完全に先が読めてしまう
けど、「おーーー」って感じがするし
最後まで、速く読んでしまいたいって思える
それが今邑さんの本の特徴な気がする
でも、なんで少女「A」だったんだろう
何か意味があるのか、ないのか。
んー
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『そして誰もいなくなる』や『七人の中にいる』には及ばないが、今邑彩らしく読者の意識の外にある犯人や展開をぶつけてくる作品で、悪くはない。
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意外性はあると言えばあるし、読みやすい文体なので悪くはない。
偶然に頼りすぎている展開なのがマイナスポイント。
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今邑彩は本当読みやすい。
一日で読了。
引き込まれる展開は流石だが、
少し先が読めてしまったのが残念。
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ラジオに投稿された相談の手紙。
そこから始まった事件は様々な偶然(?)を引き起こしながら展開していく・・・。
これらの偶然は仕組まれたもの。
ストーリーの展開が小気味よく、やっぱりこの人の作品好きだなぁ~としみじみ思いました。
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この作家さんの文章はすいすい読めるけれど、安っぽくなく感じる。読むのはこれで2作品目だけど(初読は『ルームメイト』)、今回のも続きが気になってあっという間に読んでしまった。
面白かったけど、結末はなんとなく物悲しかったなあ…。義母の気持ちを思うと特に。
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少女Aから投書を受けた後、少女と思われる3人の女子高生の内の一人の父親が殺害される。
帯の、あなたは見破ることができますか?、というあおりのおかげ?で、犯人が早々にわかってしまう。。。
動機とかを探る過程や、少し前の時代の雰囲気は楽しめた。
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「義父に身体を触られるのが、嫌で嫌でたまりません。このままでは自殺するか、義父を殺してしまうかも――」深夜放送の人気DJのもとに届いたのは、「F女学院の少女A」という女子高生からのショッキングな手紙だった。家庭環境があてはまる生徒3名の義父は、物理教師・開業医・そして刑事。直後、そのうちひとりが自宅で刺殺され…。(紹介文参照)
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どの作品でもそうだったが、今邑さんの作品は本をめくりたいと思う衝動が半端ない!続きがどんどん読みたくなるので、本を読んでいる、という感じにさせてくれる、今一番の本だと思います。
今邑さんの作品を案外読んでいるので、今回はなんとなくどういう流れになるのか分かってしまいました。(回想部分がカナということとか。)また登場人物全体的に魅力があまりないなぁと思ってしまったので今回は3つ。