紙の本
男にはチクチクと痛い作品
2016/01/17 18:53
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投稿者:papanpa - この投稿者のレビュー一覧を見る
人類は、まず全員女性として生まれ、年頃になると優秀な一部の女性が性転換して男性になるという進化を遂げた世界。
成績優秀で見目麗しく、でも性格も良い、女生徒の憧れの女子高生が夜中の校庭で絞殺されます。男性化候補No.1だった彼女に一体何があったのか?
個人的感想
題名がパッとしないので、正直期待してなかったのですが・・・、読み始めると一気読みの面白さでした。もうちょっと普通の題でも良かったんじゃない?
最初から最後まで「性」に関するお話なので、15歳以上向けではありますが、けっして下品なエロもありませんし、きちんとしたミステリになっております。
優秀な女性が男性化すると聞けば、男尊女卑だ!とお思いでしょうが、さにあらず。
最後まで読めば、男にはチクチクと痛い作品だと気づかされます。
女性は偉大なり。 非常に面白かった!
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全人類は生まれた時には女性、のちに一部が男性に性転換する世界。
男性になれるのは出産を経た優秀な女性のみ。
そんな世界で起こった、男性化筆頭の女子高生殺人事件。誰が?
しかも強姦未遂だった。男は女に不足しないはずなのに。何故?
2つの謎がとびきり特殊な世界の法則に従って考察・展開されていく。
『Jの神話』(乾くるみ)みたいな結末になるんじゃなかろうか、と
危惧していたけどロジカルに収束されて一安心。BG、ね。なるほど。
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「人間は皆女性として生まれ、一部の個体が出産後に男性へと変態する世界」
説明だけ見ると許せるギリギリな世界設定でしたが、作品を読めばそれほど違和感なく受け入れられます。殺人事件も、その設定を必要とするもので良かったー。
そして重要なキーワードになる「BG」の語源が明かされて思いました。わからないものを理解するって、そうじゃないものを理解するより当然困難。でも、自分の物差しで理解できないものを包容することって、きっと人間の器を大きくする。
だからこそ、そのために男女は違うものとして生まれて、基本的には男女で添って生きるようになってんだろうなーとか。
ところで最初に出た単行本、次のノベルス版、そしてこの文庫と、表紙のテイストがどれもがらりと違ってて面白いです。ノベルスのが一番合ってる気がするかなぁ?
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生まれるときは皆女性、その後男性に変化する。
そんな世界でのお話。
設定はSFチックだけれど、本格ミステリ。
読んでいるうちにだんだん引き込まれていく。
ついていけないほどSFでもないので、苦手な人も読めると思う。
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いわゆるジャケ買いでしたが、幸運にも良い作品に出会えました。
話題にあげられず、ただ本棚の一角に埋もれていた理由として、
作者の石持浅海さんは『作品のタイトルがよくわからない』
ということを理由の一つとしてあげているようです。
人が女性でしか生まれてこない世界、途中から男性化するという世界。
その一世界で一人の女子生徒が殺される。
彼女は成績優秀で運動神経も良く、まさに『男性化候補』であった。
彼女が殺された理由とは、その真相を追うミステリーとなっています。
『女子生徒が事件の真相を追っていく』と理由で
ジャケ買いと共に僕は選びました。本当に出会えて良かったです。
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設定はファンタジーだけど、しっかり地に足のついた推理ものだなあ、と思いました。
こういうガチガチのリアリティに裏打ちされていない推理小説、好きです。
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全人類は生まれた時には女性、のちに一部が男性に性転換する世界。男性になれるのは出産を経た優秀な女性のみ。そんな世界で起こった、男性化筆頭の女子高生殺人事件。
ありえない世界の話だけど、なかなか良かった。
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うーん。ミステリィというかジュブナイル?SF?
あまり言うとネタバレになるので黙っておこう。
いまいち少女たちに好感が持てなかったのがなぁ。
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(10.06.06)丁寧に置かれていく布石、それを更に丁寧に拾い上げていく主人公。最後にはまったく謎が残らない形で、キレイに終わっていてすっきりとした読み物でした。皆様おっしゃっている通り、特殊な設定がとても面白いです。過去なのか、未来なのか。そして悲しみを”持った”主人公。佐々木先生をもう少し掘り下げても良かったのかなあとも思います。かわいそうな人、で終わってしまったから。まあ後世に遥が…というのはありますが。唐突に犯人が分かってしまうのは、”凡百”の立場から事件をなぞった読み手だからで、そこが、主人公の急な変化を実感させました。犯人・動機は王道という感じが。否定される恐怖はハンパないですよね←
よくよく考えると、”女の子”は不安があまりなく(まったくない・ではなくて、他者との接触で緩和できる)、”男”は悲しい・寂しい・他者の理解を得るのは難しい、という雰囲気もあったなあ。と。まあ、”BG”が特別、ということなのかもしれないが。そうではなくて、現代社会に置き換えて他者との相互理解は難しいが緩和することは可能である(男女問わず)ということなのかな?ん?←
面白かったです。
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人間は全て女として生まれ、男性になるために優秀になろうとする世界。
姉の優子が殺された。彼女は男性の中でも最も優秀なBGになろうとしていたらしい。何故姉は殺されたのか、BGとは何なのか、遥は事件の真相を求める。
すごく面白かったです。
特別な設定であるにも関わらず世界観がしっかりしていてその設定を利用しながらのミステリーです。会話中に含まれた真相は今の私達の世界観では見落としがちで真相が明かされてとても納得しました。
かなり面白かったなぁ。こういうファンタジーとミステリーが融合したお話大好きです。
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なんとなく手に取った一冊だったけど予想外に面白かった。最初はありえない設定に驚いたけどそれがこの作品の魅力を一層引き出してると思います。
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生まれた時はすべて女性で、一部が男性に転換するという世界を舞台にした学園物。不思議な設定だけど違和感なく入っていけるし、ミステリとしても説得力があり楽しめた。ただ女性が読んだら微妙に引っかかる部分があると思う。
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全人類が産まれた時は全て女性、後に一部が男性に転換するという世界を舞台で、男性化間違い無しと目される少女が殺害された。
誰が?どうして?
姉の死に異母妹が事件の謎に挑む!
氏が初めて挑む異世界を舞台にしたミステリ作品。
犯人は誰か?よりも、何故、殺されなければならなかったか?の解に舌を巻き、結末に愕然となる作品。
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「常識」について懐疑的な時には、実に気持ちよくしてくれる。ラストシーンでの主人公の想いに心がキュンとする。
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世界設定から変えていることに惹かれて買いました!読んでみてどんどん惹かれていきます。謎が深まっていくけど、最後には解決そして伏線を綺麗に回収していくの展開は爽快です!!