紙の本
夢を夢で終わらせない
2012/08/19 20:33
2人中、2人の方がこのレビューが役に立ったと投票しています。
投稿者:桔梗 - この投稿者のレビュー一覧を見る
水族館が舞台のミステリー
3年前に水族館で不慮の死を遂げた職員 その命日に水族館の館長宛に脅迫メールが届く
真相をつかもうと奔走する職員達をあざ笑うかのように 魚達の水槽に次々トラブルが発生する
その中で起きるひとつの殺人事件
ふつうなら見逃してしまいそうな矛盾や真実のかけらを集め 繋げて謎を解いていく
都合よくいき過ぎる 登場人物が善い人ばかり過ぎる
そんな印象も否めないが…
みんなが事件をきっかけに一歩踏み出していき 夢のバトンを繋いでいく
夢を夢で終わらせない
そんなラストがとても清々しく 読後感さわやか
完成した「水の迷宮」を訪れてみたくなる
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海遊館で読んだ。こんな水族館に行きたいな。犯人はわりと分かりやすかったですが、石持浅海は綺麗なミステリを書く人だと思います。洗練されてる感じ。ごつごつどろどろが好きな人には合わないかも。水族館はもう少し、明るければよい読書場になるのに。
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感想…内容うっす〜、です…。
言うたら、ミステリーの要素が入ってる水族館のお話。
決して帯文句にある『胸を打つ感動と美しい謎』ではない。
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ミステリ…と言うには少し犯人が分かりやすいかなぁ、と。
でも、とても綺麗だなぁ…と思いました。犯罪の理由もなんと言うか、綺麗。どろどろはしてないですね。
途中、ちょっとだらだらしてしまったのですが…。
読んでいて、ものすごく水族館に行きたくなりました。
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綺麗です。
全体的に好きな感じの文章を書かれます。
なんだろー、何となく好きっていうのが当てはまる。
なんとなくです。
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水族館に届いた展示生物への攻撃を予告する脅迫メール。職員は自衛策を講じるが、新たに殺人事件にまで発展する。
事件の発端となった3年前の不慮の事故の原因は何だったのか?ちょっと予想外の原因というか、まぁ、感動のラスト、、、ということでしょうが、ミステリーらしからぬ新鮮な題材でした。
ミステリーらしからぬという面では、ミステリーの伝統的なお約束事(?)も、どこ吹く風の感もありましたが、これも解説で辻真先さんが擁護されてまして、まぁその通り。ただワトソン役はともかく、探偵役が凡人の肩書きながら、「金田一さん」かと思わせるような推理・発想をしてしまうところで、小説としてのリアリティーが薄っぺらになってしまったの感は否めない(と思う)。
(2007/7/27)
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殺人なのに「感動」なの?と不思議に思ったけれど、
その通りだった!!
後半一気に雰囲気が変わります。
まさに胸を打つというか、熱くなるというか。
スピード感ある展開で、一気に読めます。
あと、文章がとにかく美しい。
読み直したい本。
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ジャケ買いその1。
舞台は人気急上昇中の水族館。職員一丸となって築き上げてきた成功の裏で、ほころび始める何か。
巧妙かつ大胆な犯行の向こうに見える真実とは?
トリックの精巧さはさながら、描き出された人間関係の美しさは心奪われるものがあります。
期待を裏切らない一冊だと思います☆
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水族館に届いた展示生物への攻撃予告メール、水槽への攻撃、そして殺人。次々と事件が起こる。登場人物は水族館の職員とその関係者。3年前に亡くなった職員に関係しているのか?はじめからほぼ顔は出揃っていて、全員が「犯人」に思えてくる。ひとつひとつ丁寧に謎を解いていく、こちらが想像していた以上の「驚き」の結末。つねに自分も水族館の中にいるような気分に。本を読む空間としての水族館…いかが?(ま)
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数年前、不慮の死をとげた男性の命日に起こる事件…
私は途中で犯人がわかってしまったけれど、最後まで飽きることなく読めました。
でも、本のオビに書いてあった「胸を打つ感動」はおおげさです…
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年明け1冊目読了。
思ったより前半がスローなテンポで、馴染めなかった。事件が起きているのに、悠長だなーなんて冷めた目線で読んでしまいました。終盤はハイスピードで事件は解決したけれど、結末も納得出来ず。でも読み応えはあったかな。
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携帯のカメラがあまり一般的でないときの話で今読むと感覚的におかしい部分があってちょっと読みにくかった。中だるみしたけどエンディングは熱い。
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トリックのスキをなくすため、無理な設定、極端な動機。
そして毎度のことながら、ホロリ狙いの非現実的なオチ。
変わらないあなたが、好きです♪ ・・・(笑)
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葛西臨海水族園に行った直後だったのもあって、
かなり楽しめました♪
深澤さんの推理力が凄すぎて
うーーーんって感じもしたけど、
おいおいその展開無いだろって感じもしたけど、
話全体としては結構好きだったな。
2008/03/02
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胸を打つ感動と美しい謎 (文庫帯より)
水族館の中で突然発生した脅迫事件。
水族館にいる8500人の客を人質に取るかのような緊迫した状況の中、職員のひとりが謎の死を遂げた。
3年前に夜中の水族館で職員が突然死した事件との関係はいったい――?
推理小説ではめずらしい、水族館が舞台の物語です。
ところどことに挟まれる水族館の描写がすごく丁寧で、架空の水族館なのにイメージが目に浮かぶようでした。
夏に読むといいかも。
最初は展開が早くてぐいぐい読めていたんですが、話が進むにつれて徐々に違和感を感じるようになり…そしてラストで「ありえない」
探偵役が、私には魅力的に感じられなかったのがひとつの敗因かとおもいます。
探偵がお話の中を生きているのではなく、物語を作者の意図する方向に展開させたいがために、洞察力があり思慮深く、だれからも信頼される魅力あふれた(という設定の)人物を転がしているようにしか感じられなかったです。
(そしてその探偵にひたすら感動する主人公……いかに探偵が素晴らしい人物であるかを説明するだけの役に見えてくるのですが、穿ち過ぎ?)
ほかの登場人物が、凡人ながらもそれぞれが一生懸命頭をはたらかせて推理している部分と対比して、なんかとってつけたような感じ。
二次元人たる探偵に責任はないんですが、やっぱり探偵って大事だなあと思いました。
そして結末…これは賛否のわかれるところかとおもいます。
フィクションとして読めばこういう結末もアリなのかもしれませんが、私は特に胸を打たれなかったし、美しいともおもいませんでした。
夢の実現のために多すぎる犠牲が払われ、たくさんの人が傷ついたという重みや悲壮感が、あの結末でまるで薄っぺらくなってしまったように感じました。せっかく夢は大きく、美しかったのに。
「胸を打つ感動と美しい謎 」という文庫帯からしても、都合の悪いものを全部まとめて丸めてどっかに押し込んて、べったり「美しい」という都合のいいレッテルを貼っただけの印象。
わざわざこの結末にしなくったって、あのエピローグのシーンは迎えることができたと思うし、そのほうがよっぽどお話としての奥行きも出て、感動も何倍にもなるとおもうんですが……私は。
フィクションだから、というかもしれませんが、フィクションだからこそ、現実以上のリアルがどっかに存在してないと、読めたもんじゃないと思うんですがどうでしょう。
ご都合主義といわれましても作者は確信犯だから、となぜか解説でフォローが入ってますが、それも謎。
プロの作家にプロの作家がフォローって。作者にも読者にも失礼じゃないかとおもうんですが……
水族館の描写、作中で描かれていた壮大な夢。
ミステリ以外の部分は大いに評価できるだけに、なんとも残念でした。