サイト内検索

詳細検索

ヘルプ

セーフサーチについて

性的・暴力的に過激な表現が含まれる作品の表示を調整できる機能です。
ご利用当初は「セーフサーチ」が「ON」に設定されており、性的・暴力的に過激な表現が含まれる作品の表示が制限されています。
全ての作品を表示するためには「OFF」にしてご覧ください。
※セーフサーチを「OFF」にすると、アダルト認証ページで「はい」を選択した状態になります。
※セーフサーチを「OFF」から「ON」に戻すと、次ページの表示もしくはページ更新後に認証が入ります。

新規会員70%OFFクーポン

hontoレビュー

四畳半神話大系 みんなのレビュー

  • ブラウザ
  • iOS
  • Android
  • Win
  • Mac
一般書

予約購入について
  • 「予約購入する」をクリックすると予約が完了します。
  • ご予約いただいた商品は発売日にダウンロード可能となります。
  • ご購入金額は、発売日にお客様のクレジットカードにご請求されます。
  • 商品の発売日は変更となる可能性がございますので、予めご了承ください。

みんなのレビュー1,549件

みんなの評価4.1

評価内訳

1,549 件中 1 件~ 15 件を表示

紙の本

宇宙より広い脳の中の四畳半

2011/10/11 20:20

10人中、6人の方がこのレビューが役に立ったと投票しています。

投稿者:更夜 - この投稿者のレビュー一覧を見る

 家の猫が二階のベランダでお昼寝または、仕事である巡回をしていると、ハトたちが来て、
猫が手が届きそうで、絶対に届かないところに並んで、「ぶっぽ~ぶっぽ~」と楽しげに
鳴きます。過去、ハトを捕まえんと、ジャンプして二階から転げ落ちそうになって、危うく救出された
バトルがあって、ハトたちは絶対安全、ってところで、わざと猫を挑発して「ぶっぽ~ぶっぽ~」
猫は、それを悔しそうに、ええ、実に悔しそうに見ています。
私は、「さくらさん、さくらさん(実名)、どうせ届きませんから、無駄な戦いはやめなさい。
ハトの勝ちです」と肩をぽんぽんとやって、いさめるのですが、それでも猫はくやしそうな
顔をして「このやろぉ~~~~」とハトを見つめています。

 この物語の主人公、京都の大学の三回生の「私」は、家の猫よろしく薔薇色のキャンパスライフを
送れないものだから、悔しくて、人のせいにして、地団駄をふんでおります。
四話からなるのですが、第一話「四畳半恋ノ邪魔者」では、おのれ、彼女なんか作りやがって、
くやしいわいっ!2年間大学生をやってみて、すべて上手くいかぬ。
薔薇色キャンパスラブライフなんてやってるのは東西南北走り回り邪魔するのだ。

 それもこれも、大学に入ってまだ、「薔薇色のキャンパスライフ」なるものに期待を膨らませて
いたときに出会ってしまった小津という同じ学年の男のせいだ、と「私」は言い張ります。
小津という男は、「弱者を鞭打ち、強者にへつらい、わがままであり、傲慢であり、怠惰であり
天の邪鬼であり、勉強をせず、誇りのかけらもなく、他人の不幸をおかずにして飯が三杯喰える」
男である、と「私」はいいますが、なんだかんだ言って、友人といえるのは、つきあってくれるのは
小津だけです。

 この小津という男は、したたかもんで、大した人物なのです。
どんなサークルに入っても上手く立ち回り、情報を得て、妙に逃げ足だけは速く、ちゃっかり彼女も?
しかし、小津に魅入られてしまった「私」は、とほほとばかりに小津に振り回されてしまうことになります。
なんだか、もっともらしい小理屈を並べてみる「私」の本音は「彼女がいなくてさびしい」・・・
「黒髪の乙女」正確に言うと「ふはふはしてて、繊細微妙で夢のような、美しいものだけで
いっぱいな黒髪の乙女」がいい・・・と妙に頑なで、結局それなのかと思いっきり脱力させてくれます。

 大体、薔薇色のキャンパスライフなるものが幻想なのですが、どうしてもとなりの芝生が青く
見えてしまう、自称頭のよい紳士な「私」

 謎の師匠、樋口さん、きりりとした工学部の明石さん、酒豪の美人歯科衛生士、波貫さん、 美しい香織さん
様々な人たちが、「私」の狭い四畳半を中心にちまちまと京都の中を あっちで、あれこれ、こっちであれこれ
そこに、くまのぬいぐるみ「もちぐま」、絶妙な味の 猫ラーメン、突然大量発生する蛾、
『海底二万海里』他、様々なサークルが出てきて 「私」は京都中を走り回ることになります。
それにいちいち妄想して、屁理屈こねて、自分を納得させてもそこに小津がタイミングよく現れ、
「僕は全力を尽くしてあなたを駄目にする。運命にさからってもしょうがないですよ」・・・決定打。

 この物語のすごいところは、その構成力です。四話通して読むと、それが微妙にずれて
再現されるということの繰り返しで、構成が良いというのは骨組みがしっかりしている、という
事ですが、「起承転結」というより「起・反転・斜転・水平転・結」がぐるぐるぐるぐる回り回って
はい、四畳半の世界の出来上がり。という語りの流れの上手さを感じます。

 会社で言ったら、「やりたくないことは、周りに丸投げして、いいとこどり」の小津と
「人が良くて、仕事丸投げされて、泣いてしまう」タイプの「私」・・・だんだん、「私」に
哀愁が漂ってきますが、それでも、小津や樋口さんの情け容赦ない黒い糸でボンレスハムのように結ばれた「私」。
思わせぶりな占いのお婆さんが、ささやくラッキーアイテムは「コロッセオ」

 学生時代(10代)を思い出すと、恥ずかしい~と思うことが多くて、そうそう、頭の中は妄想
だらけ・・・そんなもので、「黒髪の乙女」ですか?私は白髪染めして黒髪にしているが、
やはり若い「私」には実態のわからないもふもふとした、若者らしい「かくあるべき」があるのでしょう。
それでもこれが、若者らしい意外と正しい道なのかもしれません。
ほとんどこの小説は、滑稽小説、哀愁小説とも言うべき空気を持っていて、作者、森見さんの
自虐的な屁理屈がなんとも笑いと哀愁をさそいます。

 しかし、ただのくだらない若者群像か、というと文章の句読点の打ち方は大変美しく、 その物語のずらし方の上手さ、
そして小物使いの上手さ、伏線の張り方の上手さ、 リズムとテンポの良さ、上手さが光ります。
読みやすい文章というのは、ひらがな7割、漢字3割で、そのお手本の文章が三島由紀夫の
『潮騒』の冒頭だと聞きました。
森見さんの文章もなかなかその辺、読みやすさをきちんと考え抜いていると見ました。

 この小説から教訓を得たと言うより、若い大学生がぽつんとひとりで四畳半にいたらどうするかが自分なりにわかりました。
とりあえず 「このさびしがりやさん」と言ってあげるのがいいでしょう。
ほんと、さびしがりやさん。

このレビューは役に立ちましたか? はい いいえ

報告する

電子書籍

大学生は読んだ方がいい

2015/09/10 20:55

5人中、5人の方がこのレビューが役に立ったと投票しています。

投稿者:泉野麻二 - この投稿者のレビュー一覧を見る

大学生活に淡い希望を抱いたものの、いざ3年生になってみれば満足とは言えない結果に…という今どきの大学生が主人公。
結局どこでも出てくる悪友やら、どう転んだって満足いかない学生生活やら。

結局のところ、どう転んだって大して結果は変わらなかったり、満足いく人生というのはそうそう送れないのかもしれないと思えた。
そういう気持ちをモチーフにした良い作品です。

このレビューは役に立ちましたか? はい いいえ

報告する

紙の本

幾度繰り返そうとも変わらない芯がある

2019/11/04 01:14

3人中、3人の方がこのレビューが役に立ったと投票しています。

投稿者:読人不知 - この投稿者のレビュー一覧を見る

人生は選択の連続です。
 人は誰しも「あの時、あちらを選んでおけばよかった」と後悔と共に選択の誤りを振り返る瞬間があります。

 本書には、「あの時、あちらを選んだ」分岐ルートが幾つも登場します。
 どのサークルを選んでも、関わるメンツはどのルートでも同じ。
 関わり方の程度や種類、立ち位置が変わっても、主人公の「私」の性格や行動原理が変わらない為、なんともアレな展開は避けようもなく。

 実は「私」の目を通して見た小津君こそが主人公なのではないかと錯覚する程、小津君の活躍と関与、影響力は大きく、これこそが運命の出会いと強力な縁(えにし)であって、分岐ルートに見える選択肢の数々は、ほんの些末事に過ぎなかったのだと掌の上で転がされた気分になります。
 全体を通しで読んで、再読すると、人の縁の奇妙な力に思いを馳せたくなる多重構成です。

 読めば読む程、主人公のアレな性格が浮き彫りになり、悪縁奇縁に絡めとられた周辺人物たちの幸せを祈らずにはいられません。

このレビューは役に立ちましたか? はい いいえ

報告する

紙の本

読みやすくは無いが好きです。

2011/06/21 20:01

3人中、3人の方がこのレビューが役に立ったと投票しています。

投稿者:アメミヤサトル - この投稿者のレビュー一覧を見る

もはや手の施しようのない阿呆だった。大学一回生の時四つのサークルを天秤にかけた私は、その選択を後悔しながらこう思うのだ。あの時、このサークルを選ばなければと。その通り、違う四つの並行世界を書いたお話。結局似たような運命をたどってしまうのは私が阿呆だからか。小津のせいか。 軽快な文章とそれぞれのキャラクター達が魅力的で引き込まれてしまう作品である。言葉の選び方が魅力的だ。何より明石さんが可愛い。アニメも見たが、アニメの方が小津は良い奴であった。小津のくせに「なぜそんな事を言うんですか」「僕なりの愛ですわい」

このレビューは役に立ちましたか? はい いいえ

報告する

電子書籍

四畳半神話大系

2021/10/16 22:02

1人中、1人の方がこのレビューが役に立ったと投票しています。

投稿者:Keito - この投稿者のレビュー一覧を見る

森見登美彦さんの話しは書き方が独特で面白い
同じような話が何回も出てくるんだけど一つ一つが変わってて面白い

どうしても森見登美彦さんの作品なので学生イコール京大生をイメージして読んでしまうけど京都の不思議な雰囲気と京大生の独特なる個性とがあっているのであり得なくはないと思って読んでしまいました(個人的な偏見だけど)

このレビューは役に立ちましたか? はい いいえ

報告する

紙の本

人生は些細な決断の連続

2023/06/10 17:17

0人中、0人の方がこのレビューが役に立ったと投票しています。

投稿者:キック - この投稿者のレビュー一覧を見る

凄い小説でした。4編の短篇で構成。大学入学時の些細な選択の相違によって、人生はいかに変化するかという深淵なテーマで、主人公の4通りの大学3年生の春を描写。同様なテーマは、いろんな小説や映画で、主にタイムスリップもの(例えば、重松氏の「流星ワゴン」)として描かれることが多いですが、本作品は秀逸でした。人生は些細な決断の連続。自らを振り返り、「あの時、こちらを選択していたら」なんて考えること自体がナンセンスだと思い知らされました。それにしても、森見さんの着想力は凄すぎて、圧倒されました。

このレビューは役に立ちましたか? はい いいえ

報告する

紙の本

愛すべき四畳半

2022/07/31 13:46

0人中、0人の方がこのレビューが役に立ったと投票しています。

投稿者:シエル - この投稿者のレビュー一覧を見る

森見ワールド全開!!「とっとと恋路を走りやがれ」「僕なりの愛ですよ」「そんな汚いもん、いらんわい」。冴えない大学3回生の「私」と悪友の小津とのやりとりがツボ。普段はクールなのに蛾に出会うと取り乱す明石さんも最高(笑)アニメも原作の世界観がさらに発展していて大好きです。

このレビューは役に立ちましたか? はい いいえ

報告する

紙の本

やっぱりおもしろい

2020/11/02 16:06

0人中、0人の方がこのレビューが役に立ったと投票しています。

投稿者:nap - この投稿者のレビュー一覧を見る

四畳半タイムマシンブルースを読んで、こちも読みたくなって久しぶりに再読。
やっぱり面白い。
四畳半は永遠ですね。

このレビューは役に立ちましたか? はい いいえ

報告する

紙の本

果てのない物語

2020/08/18 17:52

0人中、0人の方がこのレビューが役に立ったと投票しています。

投稿者:iha - この投稿者のレビュー一覧を見る

小汚い四畳半アパートに住む大学生の男とその仙人か妖怪のごとく奇妙な友人たちとの交流を描いた青春物語。四章から成るこの物語は、章が変わるたびに、話が振出しに戻り、同じ主人公の話が繰り返されますが、それぞれ少しづつ内容が変わっています。そのパラレルワールドを繰り返しループするSF手法はまるで手の込んだイタズラのようです。理屈っぽく屈折したユーモア―がこの著者の持ち味でとても面白いです。

このレビューは役に立ちましたか? はい いいえ

報告する

紙の本

人生は変わらない

2020/04/27 09:22

0人中、0人の方がこのレビューが役に立ったと投票しています。

投稿者:にか - この投稿者のレビュー一覧を見る

大学の新歓で4つのサークルに迷いそれぞれのサークルに入った場合の人生について描いた物語。
あの時違うサークルに入っておけばよかったと思ったとしても同じ悪童に絡まれ、ほぼ似たような人生になる。
あれこれ考えるより、時の流れに身をまかせて言ってもいいんじゃないかと思える1冊でした。

このレビューは役に立ちましたか? はい いいえ

報告する

紙の本

京都に行きたくなる

2018/10/28 22:32

0人中、0人の方がこのレビューが役に立ったと投票しています。

投稿者:ひいらぎ - この投稿者のレビュー一覧を見る

アニメ化もされた有名な小説ですね。
この本を読んでいくと京都の色々な場所で問題が起こっていくため、実際の京都をしっているとより楽しめること間違いないです。

このレビューは役に立ちましたか? はい いいえ

報告する

紙の本

大学生の頃を思い出す、が、ここまでじゃなかった(笑)

2018/08/08 22:40

0人中、0人の方がこのレビューが役に立ったと投票しています。

投稿者:つきたまご - この投稿者のレビュー一覧を見る

有名な本ではありましたが、読まず嫌いでここまで来ていました。しかし、旅行で京都を訪れるにあたり、行く道で読もうと決意し、手に取りました。まさか、ここまで面白い本だったとは!
アホな大学生が主人公で、「あの時こうしていれば、こんなことにはなっていないのに!」と後悔しながら四畳半のボロアパートに生活している話です。後悔してる割には、結構楽しそうな学生生活を送っているようにも見えますが(笑)本自体は4つのお話から構成されていて、それぞれがパラレルワールドになっていて、前の話と比較しながら読めて楽しかったです。特に、最後の話の伏線回収能力が凄まじかったです。
登場するキャラクターが皆個性的で、ドキドキしっぱなしでした。
実在の喫茶店や京都の場所が出てくるので、京都を知る人や観光する人は、より楽しめるかと思います。

このレビューは役に立ちましたか? はい いいえ

報告する

紙の本

薦められてなかったら読まなかったかも

2018/05/24 10:00

0人中、0人の方がこのレビューが役に立ったと投票しています。

投稿者:ぷにょ - この投稿者のレビュー一覧を見る

表紙の中村祐介さんのイラストはずっと気になっていた。ちらっと見た作者の名前も気になっていた。「森見登美彦」って、どこで区切るの?なんて読むの?でも、そのままにしていた。
最近になって友人から是非にと薦められた。面白かった!素晴らしい出会い!こんな読書体験、嬉しいよね!

このレビューは役に立ちましたか? はい いいえ

報告する

紙の本

恐るべきはちゃめちゃな哲学論?の奔流に圧倒されました。

2017/07/26 00:23

0人中、0人の方がこのレビューが役に立ったと投票しています。

投稿者:ナミ - この投稿者のレビュー一覧を見る

恐るべきはちゃめちゃな哲学論?の奔流に圧倒されました。「並行世界」を前提に、主人公である「私」が大学入学時点でどのサークルに入っても、結局は似たような人生を歩むことになるのだが、その異なる人生がいずれも各所で微妙に影響し合っているという展開にも驚かされます。時間、空間概念が狂ってきます。第1話から第3話までは環境設定の違いから展開は若干異なるが、いずれの展開でも小津や師匠とは会うし、最終的には「私」と黒髪の乙女:明石さんとは付き合うことになる。しかし、第4話は趣を異にし、「私」の住む四畳半が他の「並行世界」だけと繋がってしまい、行けども行けども同じ四畳半にしか行けないという設定である。まあ、よくよく観察すると微妙な違いが有り、その違いが1~3話の話と微妙に関連しているという工夫がにくい。しかし、この著者の文章力というか思考力の凄さには驚かされます。例えば、4話の「四畳半の旅」をいきなり「地質年代」の話に置き換えて、「二畳紀」から一畳増えた「三畳紀」、そして「私」の時代は「四畳半紀」となってしまうのだから堪らない。まあ、こんな調子でその文章力だけでも十分に楽しめます。(詳しい解説は、ウィキペディアにあるのでそちらを参考にするとよい)

このレビューは役に立ちましたか? はい いいえ

報告する

電子書籍

大学生ライフ無駄ばかり

2017/02/23 09:33

0人中、0人の方がこのレビューが役に立ったと投票しています。

投稿者:szk - この投稿者のレビュー一覧を見る

第一編なるほど、第二編おや、これ前にも読まなかったっけ?少し戻ってああ、そういうしかけね。第三編ほら、きた。もうお手の物。しかしそっか、ちょっとずつ変わって来ているんだ。第四編、なにー。四畳半から出られない??何度繰り返そうとも、登場人物は同じ。小津との友情、これはそんなに悪くないよ。言いたいこと言える仲間ってのは大切だ。主人公は「バラ色のキャンパスライフ」が台無しもいいところだ!と毎回喚いているけれど、実は意外に楽しんでいるよね。本当に打破したかったら、バイトしろ!バイト。無駄が多いのが大学生ライフさ。

このレビューは役に立ちましたか? はい いいえ

報告する

1,549 件中 1 件~ 15 件を表示
×

hontoからおトクな情報をお届けします!

割引きクーポンや人気の特集ページ、ほしい本の値下げ情報などをプッシュ通知でいち早くお届けします。