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hontoレビュー

十三番目の人格 ISOLA みんなのレビュー

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一般書

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みんなのレビュー245件

みんなの評価3.6

評価内訳

245 件中 1 件~ 15 件を表示

紙の本

良かったと思うのですが…

2003/06/03 21:45

4人中、4人の方がこのレビューが役に立ったと投票しています。

投稿者:じりくん - この投稿者のレビュー一覧を見る

 貴志祐介さんの作品を読むのは、これで三作目でした。最初は、『クリムゾンの迷宮』、次に『青の炎』です。『青の炎』を読んで以来、貴志さんにハマってしまいました。『青の炎』は最高でした。この人の描く小説は、きっとすごいものなのだろうと、かってに決めていました。貴志さんの作品名は、「色」がつくものが多いです。『青の炎』の『青』や、『クリムゾンの迷宮』の『クリムゾン』や、『黒い家』の『黒』や。これは、なんらかの意図なのでしょうか?
 とにかく、私はこの本を読みました。
 最初、本の裏の梗概を読み、おもしろそうだと思いました。他人の強い感情を読み取れる能力、エンパスの持ち主が主人公。その主人公の加茂由加里が出会う、多重人格の少女。これは見逃せないと思った。多重人格少女の千尋の感情を、どうえがくのかと、興味を持ったからでした。
 読んでいて、すごいと思った。とにかく、上手だったのだ。
 人の感情をえがいているところでは、なぜか、読んでいる私が優越感のようなものに満たされた。
 このあと、どうなるのか。小説の中盤で、話はハッピーエンドとなるかと思ったが(むしろトゥルーエンド?)、そのあとにも、まだまだ発展があったのだ。
 ただ途中で、対外離脱などの話が出てきた。これはこれで、楽しくなりそうだと思った。だが、やけに現実的でないし、幽霊、悪霊というイメージがしてしまう。だから後半は、サスペンス的ではなく、怪奇的な恐怖を感じながら読んでいた。
 そこが、ちょっと、想像以上なのか以下なのか、ハズレだなあと思った。
 最後、終わり方。これはこれでよかったと思うが、やはりこれも、いったい何が変わったんだ?と思わせてしまう。いったいこの長い話の中で、何を学んで何が変わったんだろうと、そう考えてしまう。それが著者の意図なら、すごいと思う。
 でも、やっぱり、貴志さんはすごいと思った。現在、『黒い家』を読んでいる。まだ読んだばかりなので、話のある程度の内容は理解できないが、今後の発展が気になる。
 貴志さん、ファンになりました、いやはや。

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紙の本

阪神淡路大震災直後の被災地を舞台に、主人公はエンパスという超能を生かして、多重人格の少女を助けるために奔走するが

2001/09/19 00:15

1人中、1人の方がこのレビューが役に立ったと投票しています。

投稿者:なりてん - この投稿者のレビュー一覧を見る

 舞台は阪神淡路大震災直後の被災地で、主人公賀茂由香里は、エンパスという超能力を生かして、ボランティア活動を行っていた。そこで、出合った一人の少女は、いわゆる多重人格。なんとか彼女の力になりたいと自分の能力を最大限に活かしていくのだが…という物語だ。

 私も阪神淡路大震災一ヶ月後か二ヵ月後ぐらいの神戸に仕事で頻繁に通ったことがあるのだが、本書の冒頭を読み始めてあの時の光景がまざまざと思い出された。半壊、全壊した家々を横目に見ながら、数十分歩いて電車を乗り継がなければならなかったのだが、今でも思い出すと胸の奥がしめつけられるような気がする。
 おそらく著者が本書の舞台として阪神淡路大震後の被災地を選んだのは、そんな光景、被災者を含む多くの人々のさまざまな人間性を見て、なにか感じるものがあったからではないだろうか。事実私には、本書のなにか闇の奥から迫りくるプレッシャーみたいなものと、阪神淡路大震後の被災地の雰囲気とが妙にあっているような気さえしてくる。

 また、本書には心理学用語がたくさん出てくる。特に多重人格の少女には、それぞれの人格毎にさまざまな心理テストを実施している記述があり、著者の心理学への深い知識が覗える。特に本書で重要視されている心理テストとしてバオムテストがあり、様は1枚の白い紙に1本の木の絵を描いて、そこから心理状態や性格、本人も自覚していないような隠れた内面などを測るものなのだが、このバオムテストの結果が、多重人格のそれぞれの人格に、さらに個性を与え、物語のリアリティさが増していると感じた。
 この辺の豊富な知識による物語への肉付けが、非常に上手いと感じさせられた。

 それと、主人公の能力であるエンパスは、テレパシーとはちょっと違う能力として描かれている。私としては、この辺は特に区別する必要もなかったように感じた。あまり聞いたことがないエンパスよりも、比較的よく耳にするテレパシーの一種としても、それほど違和感はなかった様に感じる。まあ、テレパシーとしてしまうと、読書のそれそれが持っているテレパシーに対する先入観に、物語の雰囲気を左右されてしまうことにもなりかねないので、それを避けたかったのかもしれない。

 本書は、著者、貴志祐介氏のデビュー作だそうだ。話の展開、物語を支える豊富な知識、登場人物のリアリティ溢れる描写、どれもデビュー作とは思えない秀逸さだ。特にデビュー作にありがちな、いろんなアイデアや、知識をなんでもかんでも詰め込んで、飽和してしまっているような感がまったくなかった。年齢的には少々遅いデビューだったこともあるのだろうが、すでにベテランにさしかかっている作家の書いた小説のように感じる。
 ホラー小説なので、超能力やオカルト的な要素があるため、それらが受け入れられない人は別として、ホラー好きはもちろん、SF好き、ミステリー好きな人へはお勧めの書である。

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紙の本

怖かった

2017/08/12 21:33

0人中、0人の方がこのレビューが役に立ったと投票しています。

投稿者:たっきい - この投稿者のレビュー一覧を見る

多重人格者vs心を読めるエンパスの話。はっきり言ってホラーです。日没が迫る中、大学の中でイソラを探す模様は緊迫感があり、印象的なシーンでした。最後の最後まで、ゾッとさせられつつも、楽しく読めました!あと、個人的には、関西が舞台で阪神電車が出てきたのが、地理感もあって良かったです^_^

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電子書籍

引き込まれる!

2015/12/20 02:53

0人中、0人の方がこのレビューが役に立ったと投票しています。

投稿者:りぃぃぃ - この投稿者のレビュー一覧を見る

読み始めたら、止まらない。自分の知らない世界を垣間た。怖いと思う部分もあったが、次はどうなるのか?という好奇心に負けて、ドンドン読み進めてしまった。

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紙の本

惜しい作品

2002/07/17 16:30

1人中、1人の方がこのレビューが役に立ったと投票しています。

投稿者:scarecrow - この投稿者のレビュー一覧を見る

 他人の強い感情を読み取ることが出来るエンパスと言う能力を持った一人の女性、賀茂由香里と多重人格少女、森谷千尋の物語。「雨月物語」の「吉備津の釜」の磯良の恐怖をからめて描いた本書は、ホラー小説として成功していると思う。また、本書では多重人格の一人一人に命名された名前の意味が物語の展開の中で、重要な役割をはたしている。「名は体をあらはす」とはよく云ったもので、このあたりの設定もなかなか良く出来ており感心させられる。
 ただややオカルト調を前面に出し過ぎた感があり、やり方を少し変えれば一流のサイコ・ホラーにも成り得たと思うだけに惜しい。主人公がエンパスと言う設定までは良いのだが、幽体離脱まで持ち出したのはあまり頂けなかった。これにより折角よく出来た設定が「なんでもあり」になってしまい、台無しにしてしまった感じがする。
 まあ、それでもそれなりに楽しめた作品ではあるのだが、詰めがちょっと甘かったなと言うのが正直な感想。

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紙の本

前半は期待たっぷり、後半はやや弱いか?

2000/11/01 13:54

2人中、1人の方がこのレビューが役に立ったと投票しています。

投稿者:あつぼん - この投稿者のレビュー一覧を見る

 多重人格の少女の話。
 この手の話にはダニエル・キイスのものがあるので、それと同じ感じになってしまうのかと思ったが、なんとかホラーに持っていったという感じ。
 いろいろな要素を持ち込んでなかなか面白いと思うが、前半に比べて後半は少しインパクトが弱い、ような印象を受けた。

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紙の本

性善説性悪説あなたはどちらを信じますか?

2004/12/24 15:22

0人中、0人の方がこのレビューが役に立ったと投票しています。

投稿者:セツナ - この投稿者のレビュー一覧を見る

共同生活の中で、気に入らないことに気を悪くしたり、邪な想像を膨らますことはあります。心の中には規制がないのだから当然なことでしょう。
けれど悪意を含んだ心の中の思いは、強ければ強いほど人間関係を考えて表に出さないことが、暗黙の了解毎としてみんなが秘している。

もしも共同生活の中で、誰しもが抱いている心の中の混沌とした秘め事を読み取れてしまったら、この世の中は、さぞかし殺伐としていて人間不信に陥ることでしょう。
そんな、人の心を読み取る能力を持って産まれて来た由香里が、被災地で会った敵を排除する破壊衝動だけの人格を持つ多重人格者の少女。

少女の多重人格に合わせて、阪神大震災、幽体離脱、エンパス、複数の要素で物語は語られるのですが、決して難解ではく、テンポ良く先に進むことができる。

物語は、破壊衝動だけを備えた人格が出てくるだけあって、なんだか人間自身を怖く思ってしまう印象が残りますが、悲観することはありません。
能力を封印して普通の人間と同じように生活する術がありながら、由香里は力を使って少女を助けてあげよう。と、無償の善意で行動を起こせたのだから。人の善意にも限りない可能性を感じました。

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紙の本

人の心の弱さと悲しさ。それを乗り越える強さを彼女が持っていてほしい

2002/06/30 08:14

0人中、0人の方がこのレビューが役に立ったと投票しています。

投稿者:くろねこ - この投稿者のレビュー一覧を見る

香里は、人の感情を読み取る能力を持っている。
それを活かして阪神大震災の被災者の心のケアをするボランティアを
していた彼女は、多重人格障害と思われる少女と出会う。

人の心が見えてしまうというのは、便利なこともあるでしょうが、むしろ、
重荷になることが多いのではないでしょうか。
由香里にとっても、それは、ある意味、背負わされた十字架のようなものでした。
それを、その重荷を少しでも軽くするために、その力をボランティアとして
活かす道を選んだのです。

そして出会った千尋という少女。
人の心を読むことができる由香里だけが、彼女の中に、複数の人格が同居している
ことに気付きます。
次第に打解けるにつれ、その症状を把握して行く由香里。
決して、1人の力ではできないことです。
力になってくれるのは、主に、千尋の通う学校の臨床心理士野村浩子。
少女を引き取って育てている親戚が当てにならない以上、頼れるのは、
ほとんど彼女だけと言ってもいい状態です。

そう、多重人格障害の、多くの原因の例にもれず、千尋の場合も、
家庭に大きな問題を抱えていたのです。
苛酷な状況から自分の心を守るために、別の人格を生み出してしまう。
その、それぞれの人格の、名前に隠されたもの。
切実な、訴えかけるような思い。

調査を進める由香里が目にするのは、恐ろしい事実。
千尋の中にある、恐ろしい13番目の人格の磯良。
その、悪意、あるいは敵意そのものとも言うべき存在が、肉体を離れて
動き出してしまう。
そして、その存在が近付いてきたときに、それを感じてしまう恐ろしさ。

けれども、もっと恐ろしかったのは、その磯良の正体。
どこから彼女が生れてきたのかということ。
ああ…

そして、そのことが、どこに、どんな影響を及ぼしたかということ。
じんわりと、じっくりと背筋が寒くなってきます。
このときほど、由香里は、自分の能力をなかったことにしたいと思ったことは
なかったのではないでしょう。
彼女は、それと、向き合う勇気を取り戻すことができるのだろうか…。

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紙の本

ひとりの男をめぐる女同士の対決

2002/02/06 11:33

0人中、0人の方がこのレビューが役に立ったと投票しています。

投稿者:かけだし読書レビュアー - この投稿者のレビュー一覧を見る

 ぶっちゃけた話、これってひとりの男をめぐる女同士の戦いですね。一方はエンパスという不思議な能力を持った主人公の由香里。一方はひょんなことから幽霊? となったストーカー女。物語の序盤では多重人格の女の子などが登場しておっと思わせますが、終盤になるとなんだかなぁ、といった展開に。もともと女の情念や悲恋モノをテーマにしたホラーはそう珍しくない題材だと思いますけど、そこに様々なオプションをコーティングして出来たのがこの作品。根っこの部分がよくある物語なので、目新しさはないかも? 序盤が面白かっただけにちょっと残念。

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紙の本

やっぱこれって習作でしょう、怖さないし、人間の動き、いい加減だし。そういう点でやっぱり『黒い家』以降なんでしょうね、貴志らしさがあるのは

2005/10/01 20:28

3人中、3人の方がこのレビューが役に立ったと投票しています。

投稿者:みーちゃん - この投稿者のレビュー一覧を見る

寡作な著者の存在がありがたいのは読み残していた作品を、自分の都合のいい時に読むことができる、ということでしょう。無論、売れない作家ですと、読みたくたって書店に本がない、世の中に流通していないということになって、入手に右往左往する、それなら読まずに他の作家を、となるんでしょうが、今のところ貴志祐介にはそういった心配はなさそうです。
たとえば今、私が手にしている文庫の奥付をみますと、平成8年に初版発行で、平成12年に20版ですから成功作の部類でしょう。ちょっとカバーがパンクしちゃっているのが気にはなりますが、期待はできそうっていうことで読み始めました。まずカバー後の内容紹介から
「賀茂由香里は、人の強い感情を読みとることができるエンバスだった。その能力を活かして阪神大震災後、ボランティアで被災者の心のケアをしていた彼女は、西宮の病院に長期入院中の森谷千尋という少女に会う。由香里は、千尋の中に複数の人格が同居しているのを目のあたりにする。このあどけない少女が多重人格障害であることに胸を痛めつつ、しだいにうちとけて幾つかの人格と言葉を交わす由香里。だがやがて、十三番目の人格〈1SOLA〉の出現に、彼女は身も凍る思いがした。
〈第三回日本ホラー小説大賞長篇賞佳作〉」
最初に書いてしまいますが、佳作は佳作以上ではない、っていう証明をしてしまった気がします。出だしから不自然なんですね。まず、主人公の賀茂由香里ですが、本人が自分の能力を隠そうちしているのに、ズルズルとその力を見せつける。しかも、他人にどんどん利用されていく、というのがウソっぽい。子供じゃあないんだから、そう思います。
そして震災の惨状が伝わってきません。実は、先日、横山秀夫の『震度 0』を読んでいたときも、似た思いを抱いたんですが、ようするに小説の構成要素として使っているだけなんですね。だから、阪神大震災とはっきりと明記され、死者などの人数もわかりはするんですが、読んでいて「あれとは別の、架空の地震だよね」なんて感じで読んでしまう。無論、どちらの作品も、震災は主題ではなくて、あくまでも背景であることは分るんですが、そこが絵空事風にしか伝わらないとなると、全体が甘くなります。
で、貴志のこの作品に関して言えば、それに主人公の動きの甘さ、ウソっぽい部分があって、それがさらに男女関係についてもおなじ雰囲気で、もっといえば、また多重人格かよ、となります。アメリカ発祥、というか一気にブレイクした多重人格は、親による性的虐待の記憶、とともにフロイトの精神分析同様にスキャンダラスゆえに俗耳に入りやすいところがあるのでしょうが、正直、その科学的根拠が曖昧で、いずれ化けの皮が剥がれる可能性大です。だからブームなのかもしれませんが、安易にそれに乗っている。
色々な意味でリアリティに欠けます。例えば同じ貴志の作品でも、97年に第四回日本ホラー小説大賞大賞を受賞した『黒い家』が、和歌山毒入りカレー事件との関連で、広く読まれた、それはリアリティがあったからです。『青の炎』が面白かったのも、現在、世の中を騒がす家庭内暴力、父親による娘に対する性的虐待、或は内縁関係による家庭の崩壊などをしっかり見つめていたからです。
そういう意味では、この『十三番目の人格』は、『天使の囀り』や『硝子のハンマー』のように架空性が強いのですが、その二作ほど読み物としての割り切りができていない、中途半端に阪神大震災などを使うものだから、同じ虚構でも読者との間に了解がとれない、そう言えるのではないでしょうか。
『クリムゾンの迷宮』が未読なので、断言するのは危険ですが、貴志がその本領を見せるのは、やはりホラー小説大賞大賞受賞作『黒い家』以降、とみるのが正しいでしょう。少なくとも、私は貴志の最近作に★五つ与えるのに何の躊躇いも覚えませんから。

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紙の本

荒唐無稽なオカルト小説

2001/05/23 23:36

1人中、1人の方がこのレビューが役に立ったと投票しています。

投稿者:菅野 - この投稿者のレビュー一覧を見る

 ひとことで言うと、荒唐無稽なオカルト話を巧みな弁舌でリアリティを持たせようとしていたのだと思う。だって、どんなに脇を固めても、大元となるのはオカルト話で、信じるか信じないかで検証をしない人たちと同じことなんだもん。幽体離脱と書いていたかどうだったか忘れたけど、臨死体験として離脱することがあるとかないとか言うのは、まぁ、いいでしょう。いいんだけど、それだけにしとけばぁ、って思うわけさ。
 作品が面白くなかったなんて言わないんだけど、それこそ、かつては鳴り物入りの新人だったわけだから、ちょっと落胆したかも知れない。それでも、面白かったけどね。そうなのさ、だから、SFの手法としては古典から理論無視というのがあるわけで、「これは観測された事実なんだよ」と作中で言わせてしまうと、それは理論なんか軽々と超越してしまう。だから、いくら理論的に幽体離脱したものが視覚を持っているはずがないとかそういうことを突き詰めたとしても、「いや、でも、これって実際にあることだから」ということにしてしまうというのは有効なことだと思う。その上で、それを気づかせない筆力が当然要求されるわけだけどね。この作品がそこまで到達しているかどうかというと、それは微妙かなぁ……。

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2004/10/21 13:06

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2004/11/23 22:35

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2005/01/09 22:54

投稿元:ブクログ

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2005/02/09 09:19

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