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「四十七人の刺客」のサイドストーリー。 忠臣蔵を「公儀へのレジスタンス」ととらえ、 その視点から登場人物を捉え直す。そんな短編集。 新鮮味はないが、やはり面白い。
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四十七人の刺客、最後の忠臣蔵、に続く忠臣蔵三部作。
語り尽くされたこの題材を見事に魅力ある小説として作り上げていると思います。
浅野内匠頭の遺恨は何故うまれたか?吉良上野介、浅野内匠頭ともに、運命に翻弄される様がよく描かれています。
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忠臣蔵サイドストーリー。
短編集だけど表題作が一番面白かった。
刃傷沙汰の真因書き方面白かった。
天運と天命を説く内蔵助かっこいい。
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年末になると必ず話題にのぼる忠臣蔵。
表題作ほか4作すべてが赤穂浪士さんたちのお話でした。
「武士」として生きることができた武士って、本当に一握りなんだね。
体さんだけでなく、心もしっかり鍛えなきゃいけないな…って思いました。
浅野内匠頭さんが短慮なキャラで、吉良さんは悪くない感じのストーリーだったよ。
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忠臣蔵関係の短編5本。内匠頭には失望しつつも、内蔵助からの恩義と武士の名分を果たそうとする新参者、藩取潰し後に彼を支えた若き妻との交情を謡う「千里の馬」。堀部安兵衛と高田郡兵衛の士道の差と、脱名者郡兵衛の婚約者と安兵衛との淡い交情を描く「剣士と槍仕」。松の廊下刃傷事件の実相を著者が解読する「その日の吉良上野介」。討入前日の内蔵助の煩悩と、振り捨てた身内への想いを綴る「十三日の大石内蔵助」。赤穂浪士討入に備える吉良邸に、中間(足軽以下)身分で入り込み、仕官の道と侍の道に惑悶する浪人を描述する「下郎奔る」。
「四十七人の刺客」「最後の忠臣蔵」を読破後なら、著者の想定する忠臣蔵の基本構造は読み解けるので、本書もスラスラ読めるはず。この内蔵助は、浮世の酸いも甘いも嚙み分けうる人生の達人と描かれるので、非常に魅力的。一方、その義に殉じる浪士らの想いも、あまり情緒に流されず描くところが逆に新しいかもしれない。吉良の本心や刃傷事件の実情を描くぺきだったからは難しいが、フィクションとしてはさもありなんと思わせるもので面白い。個人的には「千里の馬」がベスト。