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紙の本
お金の使い方を考え直す
2001/02/03 22:25
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投稿者:フニヨニ - この投稿者のレビュー一覧を見る
本書は、「金儲けの神様」に祭り上げられた著者・邱永漢による「お金の使い方指南書」である。本文は「お金を貯めること」から「お金を増やすこと」へという流れで構成されている。その流れの中で同時に、貨幣経済に生きる現代人が避けて通れない「人生につきまとうお金」という面をもフォローしていく。バブル経済を経験し、お金におびえる日本人に「お金はこういうふうに使うといいんだよ」と、著者は読み易い文章で教えている。
「日本人を投資に強くする」といったフレーズがテレビCMで飛び交っているが、本書にはそんなフレーズを笑い飛ばすかのような簡潔明快な「お金を貯めるためのルール」が満載である。各章のタイトルだけでも、その簡潔さと明快さがうかがえるのではないか。1章から7章まで順に示すと「お金をだいじにすること」「“小”を積むこと」「使わないこと」「一生懸命稼ぐこと」「借金は必ず返すこと」「使うべきお金は使うこと」「けじめをつけること」という具合である。「そんなこと当たり前じゃないか」と言ってしまえばそこでおしまいだが、「わかっている人」と「実行している人」の差はどれだけ広がるのだろうか。そして「実行してみよう」と思わせるだけの確信と理論が本書にはみなぎっている。
お金を貯める方法の詳細は、各章に散らばる小論を読んでいくことでつかめると思う。我々がいかにお金に対して無知で思慮が浅いか、ただケチにしていればいいものではないということなどなど、著者のお金に対する態度に教えられる事は多い。特に著者の「お金の使い方」は今の日本人の大半には実行できるのに、実行していないことが多いように思える。
本書は働いている若い人ほど読む価値があると思った。フリーターと称し、日々のアルバイト生活を送るのみの若者などは一読しておくと、10年後の展望がずいぶん変わるのではないだろうか。40歳を過ぎた人間には、現実の切迫感の方が強くて、本書を読んだところで実行するだけの余裕は既にないかもしれない。しかし、本書を読んで感じるところがあったり、それを今更ながらでも実行する余裕がある人の人生は、おそらく安泰であろう。
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