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2008/3/1 Amazonにて購入。
2012/8/22~8/23
久しぶりの蘇部作品は、タイムパラドックスもの。ひねろうと思えば、何処までもひねられるが、なるほどそうきたか。
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表紙買いだったけどに、完全に失敗。
序盤から落ちが予想できて、「でももしかしたらびっくりするようなトリックなのかも…」って読み進めたんだけど、結局予想どおりでした。
主人公の無駄すぎるモテキャラにもがっかり。リアリティー無さ過ぎて馬鹿にされてる気分。
「運命の人は一人…」みたいな言っといてあっさり他の女にいくし。それに対して葛藤しているとかいう様が伝わらない。
作者は夢見すぎでしょ…何年前のメロドラマ……??????
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蘇部 健一 『届かぬ想い』
(2004年4月・講談社ノベルス / 2008年2月・講談社文庫)
小説家を夢見る小早川嗣利は、運命の赤い糸を感じ、広子と結婚。だが、幸せな生活は長くは
つづかず、広子は死に、途方に暮れる彼の前に百合子という女があらわれる。
「運命の女性はひとり」と信じる嗣利は彼女の誘いを断るが、気持ちは徐々に惹かれていき……。
一途な純愛が招く驚愕の赤き血のミステリー。 (文庫版裏表紙より)
六とんシリーズは最初の一冊を読んだのみで、蘇部ファンとは言い難い私だが、久しぶりにトホホな気分を味わいたくて手にとってしまった。
こ、こここれは…、いただけない…。
タイムトラベルもののSFミステリだが、このカテゴリでお約束のタイムパラドックスに関しては、時間枝の分岐によるパラレルワールドの連立という解釈は使われていない。
あくまで一本の時間軸のみが存在するという解釈のもとに本作は書かれている。
しかし、そんなことに目がいく前に気になる箇所が山ほどあって、トホホな気分を味わうよりもげんなりしたというのが正直なところ。
まず主人公の心情についていけなかった。
違う女性にすぐ目移りする浮わついた感じも好きになれないし、小説家を目指していると言いながら未来の書店でベストセラーを手にとってよからぬことを考えてしまうところなんかも失望を禁じえない。
さらにさらに、この作品の根本に関わる娘の病気の話も医学的に誤った書き方がなされている。
近親交配により生まれた個体が先天的な異常を持っているならそれは遺伝疾患にほかならず、
それをウイルス疾患として薬剤投与で完治させるなど、勘違いも甚だしいのではないか。
好意的に解釈するなら、生まれてきた固体がもつ遺伝素因によって先天的に免疫機能が低下、
もしくは失効しており、このためにウイルス感染を起こしたとも考えられる。
しかしそんな記載はされていないし、抗ウイルス剤の投与も根治療法にはなりえない。
そのあたりのリアリティにはもう少し気を使うべきではなかったか。
また、一人目の娘である美香にそっくりな女性に未来で遭遇するのだが、このエピソードも
よくわからなかった。
そういえば競走馬の「トドカヌオモイ」も何かの伏線になっていたのかまったく不明だ。
いずれにせよ、事の真相は想像していた通りに落ち着くし、主人公には同情の余地すら感じなかった。
どうにもこうにも、後味の悪さと不満ばかりが残る作品であった。
『六とん』を読んだときは、好みではないと思いながらも、こういうのもアリかなと納得した記憶があるのだが、この作品を読んでしまうと、蘇部健一という作家は長編には向かないと言わざるを得ない。
50点(100点満点)。
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頑張って考えたけど、よかったところが見当たらなかった。
ストーリーの都合に左右される薄っぺらなキャラクターたちがどうなろうと、知ったことじゃない。いちおう嫌ミスの類なのだろうが、これではなんの意味もない。
面白い話を思いつけるからお父さんは小説家になれる、と娘は言っていたけど、それがそのままこの作者の考えみたいに思えて萎えた。ストーリーを筆記したもの=小説、とでも思ってるかのような、薄っぺらい作品。
近親相姦と病気の因果関係もまったく無根拠で不用意な記述がなされている。
表紙がわたしの大好きな羽住都先生の美麗絵なのがまた無性に腹立つ。ぐぎぎ。
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意外によかった。
この作者の作品はあまり好きじゃないけど、面白かったかな。
この人は、模倣から入るというところが、いかがなものかなとは思うけど、ていねいに書きこむし、それなりに独自のアレンジをするからね、それなりに面白くはなるよね。