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投稿者:七無齋 - この投稿者のレビュー一覧を見る
川中島合戦が最大の見せ場ともてはやされるが晩年の戦いや上洛戦や悲劇的最後も読みどころ。信玄終章は最後まで見逃せない。
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大河ドラマにもなった戦国武将。「風林火山」の御旗の元、荒くれ武将のイメージがあるが、その実、綿密な政策な基国づくりが行われていた。上洛途中で病没しなくばこの日本の歴史は変わっていた・・。
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88年に中井貴一が主役を演じた大河ドラマ「武田信玄」の原作本。最近再販された。新田次郎氏が10年かけて書いたという長篇の大作。川中島の戦闘シーンは迫力あります。「今宵はここまでに致しとうござりまする。」とは出てきませんが。
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歴史小説初心者の私ですが、かなり楽しめました。歴史小説では「これは著者が考えたことなのか、実際にあったことなのか」私は時々分からなくて困ってしまうのですが、この本では一段落おくとそこらへんが丁寧に説明されてたりするのがよかった。例えば「甲陽軍艦では○○と書いてあったが○○ではこう書いてあった。私は自分の武田信玄像を崩したくないので○○の説をとった。」と言うように書いてある。合戦の様子もよく書かれていて読み応えがある。100ヶ月かかって書き上げた著者の気合いが伝わる作品。
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大河ドラマの風林火山は、信玄が主人公でなかったので、なんだか尻切れトンボ的で、こちらのほうが面白い。
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稀代の戦略家、戦の神信玄も道半ばで遂に力尽きる。
天下を取れる可能性は十二分にあった人物だけど、病と家庭内事情(女癖?)で減点かな?
勝頼の代で武田家が途絶えてしまう事を考えると、なんとも儚い
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林の巻までは信玄に好意的な人物は善良で賢く描かれ、
そうでない人物は愚かで利己的に描かれていたが、
火の巻の後半あたりから魅力的に描かれるようになった。
悪女だった三条夫人も正妻として美しく死んでいき、
三英傑は上杉謙信と違い、格好良く描かれている。
だが、この巻のあとがきを読み、
謙信を貶した事に合点がいった。
作者は合理主義の人物が好きなので、
毘沙門天の化身と称し、古い権威を尊重し、
大義を振りかざす謙信は信用出来なかったようだ。
なにはともあれ、山の巻以降ぐっと面白くなり、
ぐいぐい引き込まれていって信玄が好きになった。
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信玄が三方ヶ原決戦で、家康の首をとりに行く。信長の牽制もある。
4巻通じて、信玄は病気と闘う姿勢が貫かれている。歳をとりながら合理的に采配をおくるのがわかりやすい。
死と戦国の世の中で人々は平安を求めていたに違いない。
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言わずと知れた武田信玄。
この本は小説ですがだいぶ歴史考察に関する著者からのコメントが入っておりいろいろ勉強になりました。特に武田信玄の名軍師と言われた山本勘助は存在自体怪しいと言われていることが書いてあり、驚きました。
川中島の戦い、徳川家康との戦い、と有名な合戦との裏にある膨大な量の策略謀略を知ることができて大変おもしろかったです。織田信長の派手な戦いと比べると京から遠い信玄は地味でしたけど、それがまた面白かったです。
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再読2020.8.7~
2020.9.1完了
何度読んでも涙してしまう。最期の話。
なにが悲しいって信玄のあくなき西上への執念ではなく、これから始まる武田家の凋落の一途。
たくさんの大将が討ち死にすることを思うと涙を禁じ得ない。
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戦国武将で従うなら武田信玄がいいなーと思いました。皆で話合い良い方向へもっていこうとしてるなあと感じました。たぶん綺麗事だけではないだろうけど。
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(*01)
エロスとタナトスとを備えた戦国考証文学(*02)と言えるだろうか。雑誌への100回にわたる掲載という関係もあってお色気路線への脱線が見え隠れする。これは脱線というだけでなく、タナトスである戦場描写とのバランスとしても読み物に必須であったとことと思う。
(*02)
文学であれば一人称(*03)から三人称で済ませるものが、考証パートとして、甲陽軍鑑ほかの史料の引用や検証が文内でなされ、著者の考察も射し込まれている点に文芸の新しさを感じさせる。
(*03)
この著作に描かれたのは近代人としての信玄とその近代性であった。戦略戦法、経営、愛憎において中世的でない刷新者や先進者としての人物像を描き、病魔と野望の桎梏に喘ぐ人間像を結んでいる。その視角や文体が既に近代である。かつての戦記が描いた英雄像を還元し、必ずしも英雄的でないが様々にとびきり優れた人物と手腕として描ききったところに著者自身(*04)の近代的な史観が投影されている。
(*04)
多くの読者から指摘されるように、川中島、桶狭間、三方が原などの有名な合戦に、気象的な要因を読み込むのはこの著者特有のものであろう。また、情報収集や情報操作、血族による婚姻や人質による戦略的な人事、鉱山経営、攻城における工兵や兵站など、経営規模拡大のための諸々も描かれている点で、近代的な読み(*05)にも対応したリアリティも付加している。
(*05)
「西上の望み捨てず」の章にこんな一節がある。
「信玄でない信玄は、信玄らしい顔をして長篠城にいた。」
つまり信玄とは、英雄的で唯一の絶対者ではなく、多であり組織であったという読みなどもできるかもしれない。
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とうとう終わりを迎えた信玄。京へ上る夢をかなえるための進軍は悲壮なラストへ向かって行く。
慎重な性格の信玄。負けない戦国の勇とはなったが、やはり京との位置関係には勝てなかったか。石橋を叩いて渡る戦略が、いいようで、もどかしくもある。
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信玄の最期の章
文章の句読点が多い書き方が気になりながらもやっと最後まで読めた。
武田信玄の心残りが伝わり、そして何故信玄の死後勝頼が当主になったら裏切り者続出したのか、信玄の偉大さに加えてそれを超えるのが難しかったし、家臣を信頼できなかったのか…。
初の信玄の小説なので詳しくは知らないからまた違う作家の武田信玄を読んでみたい。
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甲州・信州の全域をわがものとして、さらに駿河府中をおさえた信玄は、いよいよ京都にのぼろうとするが、織田信長に先をこされてしまい焦るばかりだ。その上、年来の病いが身をしばりつける。合理的な戦術によって、合戦に転機をもたらした名将・武田信玄の生涯を描いた長篇三千枚がいよいよ完結する第四巻。