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紙の本
珍しい出会い
2011/11/10 04:13
4人中、4人の方がこのレビューが役に立ったと投票しています。
投稿者:maruma - この投稿者のレビュー一覧を見る
この本とは私にしては珍しい出会い方をした。
普段は好きな作家さんだったり好きな設定だったり
(眼鏡、スーツ、丁寧語、検事などなど)割と手に取る本は決まってるんですが。
久しぶりに本屋さんをふらふらしていた時に
優しげなピンク色とチョコレート色が使われた北沢きょうさんのイラストに一目惚れ。
「万年筆とチョコレート」と言う題名にも惹かれて手に取ってみた。
主人公は家政夫の中原知春。
高校入学と同時に短時間の通い仕事ながら働き始めて約三年。
高校卒業を控えた彼が家政婦紹介所の紹介を受け面接をしているところから話は始まる。
この面接で知春は条件を出される。
それは雇い主に姿を見せずに働くと言うこと。
雇い主は熟練した家政婦を望んでいて、熟練していると言うのはそれなりの年だと思っているらしく。
先入観なしに働きぶりを見せれば納得するだろう、と面接官でもあるその家の執事は言う。
知春の働きぶりは細やかだ。
担当は雇い主の使う場所の掃除。
ベッドメイクをしながら雇い主に思いを馳せる。
シーツにも寝具にも殆ど乱れがなく、羽根布団はいつも同じ分量だけめくれている。
シーツの皺からかなり背の高い人だと言うのが分かる。
そう、知春が姿を見せないだけではなく、知春も雇い主について知らされていないのだ。
ある日知春はベッドメイク中、シーツを整えている時に手にケガをする。
傷の原因は何故かそこにあるはずのない万年筆。
それから話は動き出す。
雇い主と少しずつ言葉を交わし始め、そして・・・。
この話の鍵はお互いに姿を見せなかったこと。
そこから全てが始まっている。
陰謀も悪意も何一つないお話。
働きぶりが細やかでひたむきで初心な知春にぐっと入り込んで読んでしまった。
知春に何が起こっていくのか。
ぜひ本を読んでみてほしいと思う。
紙の本
設定は惹きこまれる作品
2016/03/25 11:04
0人中、0人の方がこのレビューが役に立ったと投票しています。
投稿者:沢田 - この投稿者のレビュー一覧を見る
偏屈×女装メイド
設定は好きだし、最初の顔を互いに知らないところは読んでいてワクワクした。
けど、読み続ける内に四方の頑固というより幼稚にも見える言動や、知春が好きになったという四方の魅力が何処からも伺えず、読むのが苦痛になり途中で置いといて3週間後に読了しました。
うーん、導入とか設定は素敵だったのですが、物語の起承転結が薄く残念だという印象が残りました。
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