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色彩の素晴らしい写真だが、福島原発、津波の被害を受けた現地の様子が強く伝わってくる。優れた二人の詩人の文章も、問題の告発をする力に満ちている。
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とくに、チェルノブイリ事故後の街を、故郷フクシマに重ね合わせて描いた「神隠しされた街」(1994.Aug)が圧巻。
読んでいてぞっとするほど、18年前に書かれたこの作品がフクシマの現状を描ききっている。
ただし、これを予言だ予言だ、という方向で騒ぎ立てることには若干の違和感を覚える。ほんとうは、チェルノブイリの事故を受けてすぐに、「この町だったらー」と細かくシミュレーションすることが、原発をもつ国の、わたしたちの、最低限の義務だったんだ。ほんとうは誰もが想像しておかなければならなかった風景なんだ。そんな想像力さえあれば、稼働停止の判断も、もしかしたら視野に入っていたのかもしれない。
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南相馬に行く前に読んだ本その2。
本の題名になっていた詩がほんとよかった。
アーサービナードの英訳もすばらしい。
なんていうかやっぱり起こるべくして起こったんだなぁ。。。
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まぎれもない予言。
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「世界の音は絶え/すべて世はこともなし/あるいは/来るべきものをわれわれは視ているか」(みなみ風吹く日 1)
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「世界の音は絶え/南からの風が肌にまとう/われわれが視ているものはなにか」(みなみ風吹く日 2)
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「うしろで子どもの声がした気がする/ふりむいてもだれもいない/なにかが背筋をぞくっと襲う/広場にひとり立ちつくす」(神隠しされた街)