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充実した人生とはどんなものかと最近になって考えるようになりましたが、その時の直前まで普通の生活を送ることができれば最高だと思います。昔は自然にお迎えが来たのでしょうが、この本の題名にあるように”ポックリ”逝く人は少なくなってきているような気がします。
著者である帯津氏は、今まで多くのポックリ名人を見てきたようですが、この本では彼らの生き方等を通して、ポックリ逝くにはどうしたらよいのかのアドバイスがなされています。
以下は気になったポイントです。
・代替療法はエビデンスに乏しいけれども、西洋医学にはない、いいものがある。それは「直感」(人間の本質に近いもの、精神活動の高い部分のもの)である(p71)
・帯津氏が採用している代替療法の一つである「ホメオパシー」は、すべの症状に対し、それに似た作用を起こす極微量の物質を投与する治療法である(p85)
・立身出世を人生の目標にしていても、現役を引退したら終わり、「青雲の志を持つ:徳を修めて聖賢の人になろうという意志をもつ」ことはそれ以上に大切(p93)
・色気のある人は頭がいい人が多い(p97)
・旅において「いい場」にこだわることは重要、新幹線や飛行機ではグリーン車やビジネスクラスを使う、ホテルも一流ホテルを使う、そのかわり食べ物や買い物には拘らない(p109)
・患者さんは、それぞれが旅情を持った人間であり、いずれは虚空へ帰るという旅情を抱いた旅人である(p121)
・頭で考えるのではなく、本当に体の欲するもの、おいしいと思えるものを食べることがすなわち長寿食である(p128)
・体には、頭蓋内腔、胸腔、腹腔があり、複式呼吸法によって、この3つの圧が連動することが、全身の臓器の健康につながる(p145)
・エントロピーを簡単に説明すると、不確定性とか無秩序の「度合い」である(p157)
・体の健康とは、苦痛からの解放・情念からの解放・利己主義からの解放である(p170)
・気功(呼吸法もその一つ)を行うと、リラックスをつかさどる副交感神経が働く、これが優位になるとリンパ球が増えて、免疫力が高まる(p184)
・帯津式呼吸法は、椅子に浅く腰掛けて、背筋を伸ばして、ゆっくりと息を吸って鼻から吐くだけ、吐く息気持ちを込めるのがコツ(p186)
・旬のもの、地場ものにはその時期、その土地のエネルギーが豊富に詰まっているので、積極的に体内に取り入れたいもの(p187)
・輸送距離のかからない地場物を食べることは地球環境にも良い、フード・マイレージ(食べものの輸送距離)を考えることも重要(p188)
・早寝早起き(4時起床、11時には就寝)は、命のエネルギーを高める週間である(p193)
・品性を高めるためにも、品の良い本(三四郎、ぐ美人草、彼岸過迄、草枕)を読むと良い(p197)