紙の本
日本の没落への道をさししめす (?!) 本
2010/06/20 10:29
1人中、1人の方がこのレビューが役に立ったと投票しています。
投稿者:Kana - この投稿者のレビュー一覧を見る
著者は経営者の立場にあって,「知のグローバリゼーション」,Web 2.0 やクラウド・コンピューティングへのながれを経験してきた. 「21 世紀の産業革命」 もアメリカからおこるなかで,日本は IT ではなく 「クール・ジャパン」,ガラパゴス文化を世界に発信していくのがよいという.
世間でいわれているいろいろなことをつなぎあわせた内容であり,著者独自のかんがえは希薄である. しいていえば,大衆がつくりだす文化が次世代をひらくというかんがえに独自性があるようにみえる. 著者は Twitter を評価し,「大衆自身がコンテンツを作り,公開することでウェブ空間に 「巨大知」 が形成され」 と書いている. しかし,Twitter が 「巨大知」 を形成できるメディアだとはおもえない. こういうひとの意見にしたがっているだけでは,日本はますます没落していくだろう.
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webで無料公開されていたけど、読みづらかったので購入。
書かれている内容はweb業界ではすでに語りつくされた内容が多かったけど、旧メディアである出版社のトップがここまで状況を理解していることは驚き。ロストシンボルとブラックスワン読みたくなった。
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無料WEB公開されてたから読んでみた(^ω^)
クラウドとか全然理解してなかったけど、わかりやすく読めましたた!!googleさんとAppleさんとAmazonさんのIT三国志時代は2014年に最終局面を向かえるらしいです。ぉお!!(゚ロ゚屮)屮
その他にもこれからのことについて色々面白い考えが載ってます。あと、角川さんが書いてるってことでサマーウォーズとかにもスポット当ててあったり最後まで面白く読み進められますww
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web上でタダで読めたので何となくななめ読み。全くといっていいほど出版業界には詳しくないけど、角川グループは結構こういう「インターネットとかを使った戦術をしかける気満々です」という意思表示みたいに受け取れた。
技術の解説というよりは経営方針演説めいてるというか、そんな感じ。
ちょっとそんな今の最新の技術が一般に普及する前に何個か変わるのに時間がかかるでしょう?みたいなことはあるけど、それも含めての無料公開の試みなんだろう
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ウェブにて無料公開されていたものを読了。さすがメディア企業の社長と思える世界のウェブ事情への精通ぶりと本書に登場する数々の本から推察される読書量に驚く。現在のウェブ・クラウド事情を知るにはとてもいいが最後に提案される和製クラウド構想には賛成しかねる。有事のことを考えてのことだがそれが起きる場合はウェブ以外にも多大な変化が起きているだろうしウェブどころではないはず。またその可能性も高くないだろう。日本が市場として重要視される可能性は高いかもしれないが。
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失礼ながら、あのお年でハンパない勉強家だなぁ、と感心。
あと、柔軟な考え方もだけど、なにより、重要なポイントを見極める力と分析力にはビックリ!
数年前「何をいまさらweb2.0とか言ってるんだろ?」ってバカにしててゴメンなさい。そういうコトじゃなかったんですね……。
とはいえ、最後のほうは国論的なお話でちょっと上級者向けカモ。
それでもやっぱりオススメ。特に同業種の方には読んでほしいな。
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やばい、日本このままじゃやばいよ!
本書にあることを鵜呑みにするんであれば、日本が儲からないのにも納得しちゃうなー。一生懸命、アニメとかマンガを作ってもダメらしい。それだけじゃ儲からないらしい。もっと根本から色々するべきなんだと。もう、そういう時代じゃねえから! っていう。
この本を本気で楽しむには、僕にクラウドの知識がなさすぎた感もありまくりんぐだけど、角川さんのこの言葉は好きだな。
「ユーチューブを視察した折に、もし、コミケを認めてユーチューブを否定することがあったら、クリエイティブ産業に身をおく自分に“老い”があることにならないかと自問したのである」
【目次】
はじめに ― 角川歴彦
第一章 クール・パワーを新しい国力へ
第二章 新時代への予感
第三章 「知」のグローバリゼーションからは逃げられない
第四章 web2.0体験記
第五章 クラウドの奇跡
第六章 アメリカから起こる21世紀の産業革命
第七章 提言
解説 ― 片方善治
参考文献
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今の情報産業についてよく整理されているとは思うけど、、、角川さんの本音がもっと読めるのかと想像していた分、期待外れでした。
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webで公開されていたの知らなかったお。
でも書籍のほうが読みやすいし、制約も少ないからwebで読んでいたとしても買っていたでしょう、きっと。
大胆だな、と思いましたが、よく考えられた内容だと思います。私にとっては書籍の作りとしては良い本だと思いましたが、内容については割と良く読んでいる分野だけに目新しさは控えめだったかも。
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大衆がクール(賢い・かっこいい)と感じたモノとサービスだけが市場で勝ち残る。これが角川氏が提唱するクール革命だ。モノやサービスはネットワークによって国境をもたやすく越え、世界中の人々に新たな体験をもたらす。それが迫り来るクラウド時代の姿を如実に表したものであり、そのうねりには誰もあらがえない。われわれは知のグローバリゼーションを受け入れ、クラウド時代を生き残っていくための術を自力で見つけ出さないといけない――。ネットは世界と自分の距離を限りなく漸近させるものであり、大衆による知恵の結集は、世界を変えていくものだった。
クラウドコンピューティングは、これまで日本が築いてきた産業やビジネスの歴史に、パラダイムシフトを要求する。ニコラス・カーが「クラウド化する世界」で言及したこの論点は、われわれの暮らしや生き方ににじり寄る。クラウドは音楽の流通やビジネスモデルを変えた。われわれはネットワーク経由で音楽を手に入れる。店舗でCDを購入するという経験は限りなく少なくなった。今、こうしたデジタル化の余波を、マスコミや出版社がもろに受けている。映画やゲームといったコンテンツ産業にもその影響は広まっていくことは容易に予想できる。
「主役は大衆である」と角川氏は指摘する。「大衆の英知に誰もがアクセスでき、大衆がすごい、かっこいい、クールと賞賛するモノやできごとが社会を変えていく」。クール革命の定義である。
大衆の知の力強さを強烈に印象づけたのは、Twitterではないだろうか。Twitterは、大衆がリアルタイムに更新する「現在」の属性を持つコンテンツの存在価値を知らしめた。世界中の人がTwitterで情報を打ち出し、それがデジタルデータとしてWeb上に可視化される。Googleは2009年10月、Twitterのリアルタイム検索において米Twitterと提携した。ネット上のあらゆる情報を整理し、ネット上の秩序を作ったGoogleでさえ、「いま、ここ」を流れるコンテンツの価値を見いだすことができなかった。大衆が発した情報の集合知は、新たな価値として流布する。クール革命の進展を強烈に印象づける内容だ。
クール革命において、日本企業の名前は聞こえてこない。先導するのは、Google、Apple、Amazonといった米国のプレイヤーである。ソフトや物品の流通における確固たる事業構想が奏功し、コンテンツを体験するというわれわれの生活の一部は劇的に変わった。国境を越えて勝負できるのがソフトウェアの強みなのに、そこに国産ソフトや日本企業のビジネスモデルは名を連ねられない。クラウド時代において、日本はコンテンツ単品で小銭を稼ぐモデルから脱却できないのでは、という危惧が心の中で芽生えた。
ありえないことが起こり、秩序が変わるという「ブラック・スワン現象」がいとも簡単に起こり、市場を支配するものとされるものに二分するのが、クラウド化する世界がもたらすクール革命の別の顔でもある。「ソフトウェアの力は工業や商業からはじまり、今では娯楽、出版、新聞、教育、政治、国防までもコントロールしている」(角川氏)
こうした事実とその背景を知り、「じゃあ自分はどうやってこの時代を生き抜いていくか」を考えていか��ければならない。個人的には、この流れに乗り遅れる人は、社会を生き遅れることと同義になるのではないかと強く感じた。本著では、日本がこうした時代を生き抜くための提言がなされている。日本がクラウドを取り入れ、事業構想力の強化につなげていくという観点だ。だが、個人に対する提言はない。そこは、読者ひいてはわれわれが考えていくことなのだろう。クラウド時代と<クール革命>は、そんなテーマを否応なしに投げ掛けてくれる。
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角川グループの総帥が記した著作だったので、
どれだけの知見に溢れているのかと期待して読んでみた。
でも、やはり、聞き書きのせいか、あるいは、
本文構成者が勝手に付け加えているところがあるのか、
教科書っぽい無味乾燥な記述に終始している。
むしろ、角川グループの経営戦略や具体的な取り組みなど、
そういった面白いエピソードを盛り込んでくれたほうがよかった。
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後半のクラウドがいかに重要かの所は一章だけでよかったと思う。
一人でコンテンツを作る日本ー鳥山明とか
チームでコンテンツを作る海外ーピクサー
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なんか、「クラウド」っていうアイディアについて、いろいろ考察したくて、タイトルについているとすぐにチェックしたくなる。でも、「ジャパン・クール」と関連付けするのは、どうなんだろう?
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近年の電子書籍動向を知りたい方や「クラウドって??」って思っている方にお勧めしたい本です。角川書店の社長さんが丁寧に教えてくれます。
日本の政府への提言や出版会の未来についても書いてあるので、この方面に就職されたい方は読んでおくといいのではないでしょうか。
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著者の年代かつ出版業界人・経営者として、IT技術革新をありのまま受け止め、どう対峙していくかを考える姿勢は感銘すら受ける。しかし、本書全体をとおしての論理にはどうしても軋みを感じる。タイトルの「クール革命」。それは”雲”の上で霞んでしまっている。著作権については、本書全体で強調している「大衆」目線が創造者側、利用者側ともに感じられない。また、国策事業『東雲』の提言にいたっては、過去の電子政府事業での大失敗の教訓すら触れられず、同じような理念がそのまま書かれているのには、個人的には絶望すら感じる。