紙の本
「成功」への気づき集。淡泊だけど...
2011/07/08 07:57
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投稿者:のちもち - この投稿者のレビュー一覧を見る
入社、出向、転職...社会人での「出来事」において、そのきっかけとなった「言葉」を紹介。「カリスマ経営者」ではなくて、18名の「普通の」成功者たちの言葉が集められています。
「気づき」は、気づく方=本人がどう受け止めるかで、言葉そのものは同じでも変わってきます。同じ人、同じ言葉であっても、それを「気づき」と取るか、受け流すか。おそらく大多数の言葉は「流れて」しまっているんだろうなあ。自分もそれと気づかずに流してきただろうし、自分が「それ」と思って発した言葉も同じ。その時にそこにいる環境はじめ外的要因にもよるし、その時点での自分の中の経験、蓄積値にもよる。ただひとつ言える(言えそう)なのは、普段から「気づくぞー」ってなんらか考えている状態であること、これが必要なんだろう。そういないと「流れるまま」になってしまうよね。困難にあたっている時ほど、敏感になるのかもしれない。「生み出そう」というエネルギーがそれを「気づ」かせる元になるんだろうね。
本書はその紹介として、「難局、挫折、慢心にぶつかった時にその「言葉」が気づきとなって、それを乗り越えましたーっていう18のコラム集なんだけど、読み終わって改めて「紹介文」を読むと少々違和感。本書に出てくる18名の方々の文の中には、「難局」があまり感じられないんだよね。「どん底から這い上がる」的なドラマチックな印象はありません。日常経験するようなレベル、とは言わないけれども、その中間くらいの「難局」でしょうか...それゆえ、「読み応え」があまり感じられずに終わりました。これは、「成功者」が、それを超越した書き方をしているのか、奥ゆかしくあまり表現されていないのか、著者が「普通」を貫くために敢えてそうしているのか、いずれにしても淡々とページが消化されていく感じです。
「サラリーマン人生の危機」を乗り越えた時に振り返る言葉...う~ん、ちょっと色をつけすぎかも。全体を通しては、受け取る「言葉」というものの重要性、自ら考えること、これの大切さを思います。そして今度は自分が発する立場になろうとする際、その「言葉の本当の意味」をちゃんと伝えること、その場限りではなく、後から効いてきてもいいものだし、本心から伝えること、愛を持って伝えること、これがポイントであると認識です。最後に紹介された著者自身の、「気づきを得た言葉」というのが、非常に現実的で、現実的すぎて、ちょっと引いた...それによって文章力、語学力が身につきました、って、文章力がついた、ってこれも「手段」ですよね。もっと「本質」に迫るような「言葉」を期待していましたが...最後にちょい肩すかし。
【ことば】...どんな仕事であれ、そのことで社員が元気になれるかどうか、そこに人事の仕事の意味がある...
人事部に配属され、「人的配分、活用、育成」についてのセオリー「だけ」を学んでいた若手に、その上司が伝えた言葉。テクニックやセオリーではなく、「人」とのかかわりの本質が伝わってきます。人事部の経験はありませんが、チームビルディングにも、当然に、つながる言葉ですね。
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18人の体験をつづっている本。
実際の会社での出来事や少年時代の言葉が
いまを頑張らせてくれてるなど自身の転機が
書かれていてすごいなと思うと同時に、こんなことで
とおもうこともあった。
今はまだ自分は学生という立場だけれども
今まで何気なく聞いていた学校の先生の言葉や
親、周りの大人の人の言葉が、将来役に立つのかもしれないと思うと
意識していろんなことに飛び込んでいければいいのかな
とも思えた。
人生何があるか本当に分からないものなんだなと思った。
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普通のビジネスパーソンにインタビューをし、
その転機となった言葉を中心に、
その人の会社人生を10ページ程度で18人分まとめている。
気になった言葉たち。
「人生は、出来事の連続ですよ。
その出来事をどのように受け止めるかで、
その後の反応も行動も、そして結果も違ってきます。
どうせなら、肯定的に受け止めてはどうですか。
この出来事は、価値がある、役に立つ、幸せに繋がるとね」
そもそも仕事をするということは、
それぞれの立場、レベルでの問題解決そのものであることに気づいたのです。
部下は部下の問題解決、上司には上司の問題解決と、
それぞれに役割がある。
茶道に「守・破・離」という言葉があると聞いたことがあります。
物事を習得する際の、三つの段階を言い表した言葉だそうです。
「守」は教えてもらったことを守り、
それに従ってその中で物事を考えること、
「破」は従来のものを工夫してその中で新しいことに応用していく、
そして「離」は今までの常識を離れて、
同じ目的を果たすための自由な創造をする。
ここにでてくる人たちはみんな、
おそらく50代とか60代の人たちであり、
いろいろと経験を積んできたものを語っている。
ただ、文章にしてしまうといまひとつその転機のことばのリアルさが、
伝わってこない部分もある。
本当は会って話をしてみたいと思った。
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◎人は人生で少なくとも3度挫折をする。君は、今その1回目を経験している。3回の挫折はできれば早いほうが良い。若い方が回復力があるからね。
◎自分が一歩譲ってみて、それで治まるのならそれで良し。
しかし、自分の信念、心にかかわることは、命がけで反論し、戦え。
言うならば、柳の木のごとく、枝は左右に揺れても良い。幹だけは微動だにするな。
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鬱病の再発による休職。結局、1年以上も休んでしまいました。そのことを意識するな、といっても、それは無理な話というもので。自然、こういうタイトルの本を手に取ってしまうんですね。副題は『会社生活を成功に導いた18の言葉』。
社会人になって6年が経ちます。振り返るには早すぎますが、でもいろいろありましたねえ。徹夜したり、式の手伝いしたり、色んな人に怒られたり、何度も休職したり(苦笑)
同期から遅れをとり、昇格も遅れることとなり、明日の人事ガイダンスでも厳しい現実を突き付けられるであろうことは、容易に想像できます。
そりゃあ、やっぱり惨めだなって思います。我が身を情けなく思います。でもね、どんな状況にあってもね、自分の人生を切り開くのは自分なんだから。逆境も挫折も、来るなら来いの構えですよ。
人生80年を1日24時間に置き換えてみると、30歳はちょうど午前9時にあたります。30歳手前の僕は、いわば午前9時の始業時間直前に居るわけで。社会人として、これからが長い勤務時間の始まり。そう考えて、気持ちを新たに、働き出したいものです。
自分の人生を切り開くのは、自分。
自分の人生を切り開くのは、自分。
強い心で行きましょう。
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[ 内容 ]
まさかの転勤や出向、やる気を失くした理不尽な上司の命令、ライバルとの熾烈な競争、会社の将来に感じる漠然とした不安―。
会社人生において、誰もが一度はぶつかる難局、挫折や慢心。
壁を突破できたきっかけは、普段は聞き流していたような、何気ない一言だった。
百戦錬磨の「普通」の会社員たちが、「サラリーマン人生の危機」を乗り越えた瞬間、自らを成功へと導いた言葉を振り返る。
全会社員に捧げる一冊。
[ 目次 ]
上司ぶるな―株式会社カンドー・萩原紀雄
うつ気分を変えた人生スケジュール―キヤノンマーケティングジャパン株式会社・宮田博美
よみがえった少年時代の師の言葉―旭化成建材株式会社・萩谷清隆
心の中に謙虚さを―株式会社バンダイナムコゲームス・出川敬司
イスラエル人ビジネスマンに教わったこと―富士ゼロックス株式会社(現ファイナンシャルプランナー)・木下利信
周囲を引きずり回せ―株式会社ダイヤモンド・ビッグ社・藤岡比左志
あつかましさを武器にして―株式会社パソナソーシング・野村和史
イケイケ、直情型の怖さ―ジョンソンコントロールズ株式会社・山之内正人
いつも自分の答えを―国際石油開発帝石株式会社・深澤利彦
もう断られたのか?―富士電機システムズ株式会社・伊藤元規〔ほか〕
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[ 関連図書 ]
[ 参考となる書評 ]
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会社生活で成功する極意とは?
→そもそも仕事をするということは、それぞれの立場、レベルで問題解決を行うこと
本当にやる人間は、環境がなくてもやる
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内容はサブタイトルどおり。18人の会社員の経験談。
気軽に読める読物だが、ところどころに重たい言葉がちりばめられていて好著。
「世の中には二種類の人間しかいない。環境がなくてもやる人間と、環境があってもやらない人間。環境がないからできないと言っている人間は、結局いつまでもそれを理由にやろうとしない。本当にやる人間は、環境がなくてもやるものだ」(p124-125)