紙の本
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2014/05/18 06:24
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投稿者:坊 - この投稿者のレビュー一覧を見る
「記憶の果て」でハマってしまい、どの作品も一気に読めてしまう。設定自体は驚く程でもないが、展開も良く、ノンシリーズ作品ではあるが、十分楽しめた。
紙の本
この年齢でここまで書く?そう思うのですが、驚きはもっぱらその事実にであって、小説の内容は中の上でしょうか、本当は☆を一つあげたいところです
2005/07/26 19:33
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投稿者:みーちゃん - この投稿者のレビュー一覧を見る
「分かれた恋人健吾の部屋を訪ねることになった真美だが、閉ざされた部屋の扉からは死の気配が滲み出す」ホラー。
これも簡単に分類できる作品ではありません。ダークファンタジー、ミステリ、オカルトなど様々な面をもった小説です。
主人公の櫻井真美は20代の女性、裕福な家庭で育つが大学時代に付き合っていた石井健吾とのことで両親と対立、家を出て以来実家には帰っていません。その石井とも、あることがきっかけで別れてしまい、以来郵便局の出張所ではがきや切手の販売をしながら一人で暮らしています。そんな彼女に、健吾のところに本を届けて欲しいと大学時代の友人 高畑和也が頼み込んできました。真美は無神経な依頼を断りきれずに、一年ぶりに元恋人の部屋を訪れます。しかし、彼女を待っていたのは閉ざされた扉と溢れ出す死のイメージでした。真美が健吾と暮らしていたことを知る隣人は、彼女に健吾が「長崎の親戚のところに出かけた」らしい、他にも彼の部屋を訪ねて来た女性がいることなどを教えるのですが。
バイトのスタッフの高校生 市ノ瀬由紀と話し込んでいる時、二人の前に現れた高畑が由紀を妹と勘違いしたことから、真美は双子の妹麻紀のことを渋々語り始めます。小さい時に事故で頭を打って以来「頭の中に知らない人がいる」と言い出し、母に叱られていた性格が異なる妹は、ある日、行方不明になりました。数日後、脳裏に浮かんだイメージに導かれるようにして真紀は、川辺で妹の遺体を発見、以来15年以上の歳月が経っても、彼女は妹の死を忘れることができません。
そして真美は何時しか、頭の中で麻紀と語り合うようになっていました。そうした彼女の前に黒木妙子という出版社に勤める34歳の女性が現れます。彼女は健吾の小説に才能を感じ、それ以来、彼と付き合っているというのです。妙子の不安は、彼女が以前つきあっていた杉山という男が健吾を殺してしまったのではというものでした。
ここまで読んできて、これがサイコホラーになるのか、単なるホラーなのか、本格推理なのか、叙述推理になるのか、あるいはまったく別の展開を見せるのか予想がつかなくなってきました。それは併読していた松尾由美『スパイク』、森福都『セネシオ』のせいかもしれません。2作とも、傾向こそ違うものの読みやすい文章、張り巡らされた伏線、時間や秘められた力をうまく小説に取り入れるという点で似通った部分があるのですが、何より簡単なジャンル分けを許しません。それがこの作品にも言えるのです。
気になる点が少し。話の中で、真美が幾つかの事件の解決に寄与します。ただ、その最初の事件については、あまりに中途半端ではないでしょうか。真美の動きにしても、あまりにトロい。むろん、それを生む背景は描かれているし、彼女はスーパーマンでも何でもない普通の女性で、繊細な人の設定なのだからそれでいいのでしょうが、やはり時代からずれています。これも時代の反映?でも、あまりに人間の多様性に甘えると、かえってリアリティを失う気がします。
1978年生まれ、「記憶の果て」でメフィスト賞受賞デビューといいますから、年齢を見ただけでも驚きです。著者案内からはその後も順調に作品を発表しているようです。若さを感じさせない安定した文章力、人間の内面に切り込む力、ほんとうメフィストという雑誌は平成の、いや21世紀文学の梁山泊といっていい存在になってきています。
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ファントムの夜明け
2020/05/23 16:57
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投稿者:なみ - この投稿者のレビュー一覧を見る
未読だった、過去の浦賀作品。途中まで話の流れがくどいというか、主人公の真美の思考がなかなか前に進まず、間延び感があった。後半から一気に動き出したが、元恋人は殺害された、と思いこまされていたため、ラストはちょっと意外。
でも、「彼女は〜」などのシリーズには、伏線もどんでん返しも及ばない。比べてしまうと、物足りない感があった。
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>幼い頃に死んだ双子の妹が言っていた頭の中に聞こえる誰かの「声」によって、いつも死体へと導かれる私。一年前に別れた恋人の失踪に隠された真実とは・・・。
読んでいてちょっと怖い。最後の展開には衝撃を受ける。面白いけれど、ちょっと後味が悪いかも。
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一年前に別れた恋人が失踪してしまった。その行方を探し始めた私に起こったある異変。頭の中に誰かの声が聞こえる―それは幼い頃に死んだ双子の妹が言っていた現象だった。頭に響く声は、いつも私を死体へと導いていく。そして私は愛する者たちの死の真相に辿り着こうとしていた……。哀しくも衝撃的な結末が待つ恋愛ミステリの決定版。
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展開やオチが読めます。
が、設定は面白かったかな。
浦賀さんの醸し出すチューニっぷりは、感服するものとそうでないものの差が激しい。
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男友達に頼まれ、本を返しに1年前に別れた健吾のアパートを訪ねた真美。しかし彼はいなかった。そこで偶然会ってしまった健吾の今の彼女すら、彼の行先は知らないという。しかし真美は何か不吉なものを感じ取っていた。これはもしかして、昔死んだ双子の妹・麻紀と同じ力が自分に備わったのではないだろうか。その力が、健吾の身に恐ろしいことがおこっていると伝えてくる・・・!
おもしろかったのはおもしろかったのだが、必要以上のやりすぎ感も感じてしまった。幼かった頃の妹が”友達”と呼んでいたその力に対しての言動や考え方をそこまで病チックに描写しなくてもいいのではないか(しかもしつこい)、街で突然そこまでの”悪魔”に出会わなくてもいいのではないか、など。最後は意表をつかれた感じ。この”彼”の声は、何よりも心に突き刺さるだろう。
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アカン・・・
『彼女は存在しない』がとても良かったので作者追いしてみたんですが。
ちょっとなんかふわふわしていて、空回りした感じがあった。
オチはまあまあいいと思うんですけど。
ちょっと浮いてました。
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彼女は存在しないを読んだ後のファントムの夜明け。衝撃は多少薄く感じたが、なかなか面白い。やはり浦賀さんの書く小説はどこか綺麗でクセがなくて読みやすい。
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恋愛ミステリーってよりも超能力サスペンスかなぁ。
読みやすいのか、文体が合うのか、浦賀さんの本はいつも一気読みです。
ラストもまずまずのインパクト。面白かったです。
読後感は良くないですが。
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浦賀和宏、4冊目になりました。
いろいろな所に伏線をはり、最後にどん!とどんでん返しをするのでついついはまってしまいます。
今回もまたいろいろなところに伏線がはってあり、とてもドキドキしながら読んだのですが・・・
ラストもびっくりしたっちゃしましたが、あれだけ広げていたのに?とも思ってしまいました。
といっても、まだ一回しか読んでいないので、完璧に読んだ、とはいえないわけで。もう一回読んでみると何か見えてきそうな気がするので、もう一回チャレンジしようと思います!
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戦慄が走りました…。
読み終えた後も、しばらく背筋がゾクゾクし、体の震えが止まりません。
あまりにも衝撃的なラストだったせいか、途中のストーリーが頭の中でうまくまとめられなくなってしまったので、裏表紙の内容紹介を引用します。
『一年前に別れた恋人が失踪してしまった。その行方を探し始めた私に起こったある異変。頭の中に誰かの声が聞こえる ー それは幼い頃に死んだ双子の妹が言っていた現象だった。頭に響く声は、いつも私を死体へと導いていく。そして私は愛する者たちの死の真相に辿り着こうとしていた…。哀しくも衝撃的な結末が待つ恋愛ミステリの決定版。』
親と子、男と女。罪とは、許しとは…。苦悩する主人公が自分の中に眠っていたある能力の存在を確信した瞬間から、物語は急速に動き出します。
中盤からは怒濤の展開にハラハラドキドキ。思わずページをめくる手にも力が入ります。
そして驚愕のエンディング。まさに最後の1ページに書かれた真実に戦慄が走ります。
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自身の死を意識したことがきっかけで眠っていた血の能力が目覚めた主人公、能力との折り合いをつけて与えられた役割を理解し受け入れていく物語。
設定やストーリーは面白いのですが、殺人の描写があまりにリアル、あまりに残酷。
今まで読んできた文章の中で最も不快な表現でした、読んだ日の夜はうまく眠れない。
文字で、文章で、ここまでリアルにシーンを想起させる表現力は認めざるを得ません。
ラストシーンはどんでん返ってません、読めました。
どういった意図なんでしょう。
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※ネタバレを含みます。
浦賀さんの作品はいつもテンポがよく一気読みしてしまいます。
能力系のストーリーですが最後に実は全く違いましたーというどんでん返しがあるのかと思いきやそうではなく、何となくはっきりしない結末でした。ちょっと街に出ただけでそんな凶悪犯に出会えるか?しかも向こうから声をかけてくるのか?そんなうまくいくか?!…とちょっと無理矢理な感じがしました。
健吾の人柄や健吾との生活がずいぶんと混じり気なくキラキラした思い出化しているので健吾が物語のオチを握っているのは想像がつきますが、なんというか後味が悪いです。ラストの遺体は杉山ではなく昔流産したはずの自分たちの子供だったということだと思いますが、じゃあ杉山は?黒木は?部屋に行ったんじゃないの?と何か悶々としてしまいました。読解力不足かもしれません…
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元カレにまだ未練のある主人公が、元カレが行方不明になったことをきっかけに、元カレの現彼女と共にその行方を追っていく……話かと思ったら違った(笑)
主人公があるきっかけからサイコメトラーに目覚めてしまい、戸惑い怖い思いもしながらその能力を受け入れていくにつれて遭遇する事件……最後はそこか! とちょっと悲しくなる。