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男性側の片想いアンソロジー。
基本的に、三作品とも、男性側が片想い状態、かつ真っ当な人たちだった為、読んでいて安心感がありました。どの作品も読後感が良く素敵なお話でした。
◎公爵の憂鬱な夜 [著] メアリー・ジョー・バトニー
不器用で誠実な公爵と鉄道王の娘の政略結婚の物語。
ヒロインは気立てが良くて、魅力的。結婚前に、お母様や元恋人の影響によって、ちょっと価値観がズレてしまいますが、自分で考え、きちんと修正できたところが良かった。
◎純白のプロポーズ [著] キャンディス・キャンプ
使用人と牧場主の娘の結婚。
ある男に、暴行されかかったエイミーとその家族の名誉を守るために、彼女を救い出した使用人ジェシーが、自分と彼女の結婚を提案。
お嬢様と使用人という身分の差があるから反対なのではなく、エイミーの為にジェシーの人生を犠牲にする訳にはいかないと考えるヒロイン側の一家の価値観が、善良だなぁ…と、ちょっと感動してしまいました。
結婚後に、どんどんジェシーに惹かれていくエイミーの恋心が、キラキラしていて可愛かった。
◎七夜の契り [著] シャーロット・フェザーストーン
元婚約者(親友)の兄と、公爵令嬢の恋。
婚約者(親友)サミュエルから熱烈な恋に落ちてしまったと告白され、2人の間にあったのは、友情だけだったと悟り、婚約解消を快く承諾したブロッサム。
婚約解消の話を聞きつけて、しばらく寄り付かなかった実家へ舞い戻ったサミュエルの兄ジェイスは、ブロッサムに猛アプローチをかけます。ですが、女たらしという噂のせいで、ブロッサムには相手にしてもらえません。
元々、弟の婚約者だから…とあきらめていた女性を、手に入れるチャンスが思いもよらず訪れて、必死になるジェイスの姿は、男性なのに可愛かったです。