紙の本
現代のミステリ好きに、岡嶋二人を。
2011/04/13 12:02
5人中、5人の方がこのレビューが役に立ったと投票しています。
投稿者:ひろし - この投稿者のレビュー一覧を見る
30代以上の自称ミステリ好きで、岡嶋二人の名前を知らない者はいないはず。「チョコレートゲーム」「焦茶色のパステル」「クラインの壺」を初めとして、圧倒的な存在感のある名作がずらりと並ぶ。岡嶋二人がユニークだったのは、その名前の通り、井上泉(夢人)と徳山諄一の二人が作品を書いていた事。しかし残念ながら1989年、最高傑作の呼び声も高い「クラインの壺」を最後の作品として、解散してしまった。つまり、もう岡嶋二人の新作は読めないのである。
本作品は、その岡嶋二人の初期の作品を集めた物に未発表の三作を加えた短編集である。であるからそのほとんどは、何と30年近くも前の作品という事に驚かされる。いや驚くというのは、30年という年月にも全く色あせていないという事。文中に「国電」や「LP」なんていう懐かしい言葉が出てくるが、それ以外はまるで時代を感じさせない。もしも「昔の作品だから」なんていう理由で岡嶋作品を手に取らない現代ミステリファンがいたとしたら、それは非常にもったいない。それは1988年に書かれた名作「99%の誘拐」が2005年に再刊行され、何とその年の「この文庫がすごい!」の一位になってしまったという事からもお分かり頂けるだろう。
ミステリ好きでもし岡嶋二人が未読であるというなら、ぜひ本作を手にしてみてはいかがだろうか。そして珠玉の岡嶋作品群に、ぜひ入り込んで欲しい物。素晴らしい作品というのはいつまでも色あせず、人々を魅了し続けるものだときっとご納得頂けると思います。
電子書籍
読みやすい
2021/11/20 00:13
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投稿者:ちーかま - この投稿者のレビュー一覧を見る
著者の特徴としては、台詞回しで流していくシーンが多いので一気読みがしやすい。サスペンスドラマが好きな方なら断然おすすめ。
紙の本
シンプルで分かりやすい短編集
2019/09/28 02:33
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投稿者:たっきい - この投稿者のレビュー一覧を見る
9つの短編集。『バッド・チューニング』3人組のアーティストとそのプロデューサーのお話では、短編ながら、練られた伏線と最終盤のその回収がお見事!『遅れてきた年賀状』は極めてシンプルではあるものの、これ自分にされたらめっちゃ怖いやんっていう話。どれも比較的シンプルで、ある程度予測をつけながら読めますので、安心感があります。また、少し昔に書かれたものなので、車にカーナビがなかったり、メールでなくFAXだったりと、読んでいて変に昔が懐かしくなりました。
紙の本
可もなく不可もなく
2016/01/30 08:26
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投稿者:papanpa - この投稿者のレビュー一覧を見る
ミステリ短編集。可もなく不可もなくといったところ。
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発売日に購入したはずなのにゆっくりペースで読んでしまった。
きっと岡嶋二人の世界にいつまでも浸りたかったからか。
だけど、読み始めたらやっぱり面白すぎてサクサク読んでしまったり。
表題作のダブルプロットが好きかなー。
岡嶋二人の作品はこんな風に書いてないよってあとがきで井上夢人先生書いてたけど、なんとなくこんな風な感じだったんかなー?って思いながらにやけてしまった(笑)
岡嶋二人はやっぱり長編が好きだけど、短編集も楽しい。
まだ読んでない作品が家にあったはず。
読んだのも含めて岡嶋二人の世界に浸りたい。
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まさか21世紀も10年を過ぎてから、岡嶋二人の未発表作が読めるとは思わなかった。
岡嶋二人初心者には、この本じゃなくて代表作から読んだ方がいいと思う。収録作品は傑作とまではいかないから。
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2011/2/26 メトロ書店御影クラッセ店にて購入。
2013/5/18〜5/20
「岡嶋二人、最後の最新作」の帯に引き寄せられ購入。
既刊の短編集「記録された殺人」に未収録の三編が加えられている。焦茶色のパステル以来のファンであったので懐かしく読んだ。登場する小物などは時代を感じさせるが、アイデアは普遍だな。でも、読んだはずの作品もすっかり忘れてたのに驚愕!
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小説家のコンビとはどういう創作方法なのだろうという疑問に答えてくれる最後の短編が面白かった。全部フィクションですと言われてしまう可能性もあるが、綿密に打ち合わせをして、細かいところまで気を使って書いているらしきことは、想像するに難しくなかった。それにしてもこの作品どこまで本当なんだろう、と読み返してしまいたくなる。短編のいいところはつまらなくても我慢は短くて済むところと、読み返すのに体力を必要としないところにある。そのことを実感させてくれたことに評価を上げる。
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岡嶋二人さんは長編のほうが好きかも。でもトリックとかはおもしろかった。特に「記録された殺人」と「密室の抜け穴」。
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先ずは今の時代に岡嶋二人の"新刊"が読めるとは思わなかった!いや~、この人たちの作品はほとんど制覇してるだけに本屋で手にしただけで感慨深いものがあったし、実際に読んで久し振りに味わう岡嶋二人テイストの世界観がとにかく懐かしい!!
以前刊行されていた「記録された殺人」も既読ではあるものの、それこそ何年も前なので記憶にもあまり残ってなかったから、初見のような感覚で単純にこの軽やかな作風を楽しめました。
岡嶋二人テイストも然ることながら、まだまだケータイもPCも普及していなかった時代を振り返ることがでる作品だ。。この時代だったからこそのトリックやアリバイ工作など、古臭さは否めないものの、半面では目新しくもあったように思える。
…ただ、懐かしさを除けば未収録作品である入江伸子シリーズはプロット優先なご都合主義にも見受けられてたように感じられてちょっと残念。。。
ま、内容の細かい事よりも、色々と懐かしさに浸れる時間を持てた作品だったコトは確かだ!
時間があったら他の長編も読み返そうかな。。。
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この本が出たとき、担当編集者の方(?)が、「ある意味で物故者の作家の作品のことを、作家本人から話をきくこと自体がミステリー!」というツイートをされていました。全くその通りで、大好きだった岡嶋二人はもういないんですよね。もう新作は読めないと思っていた作家さんの、新作が読めるなんてファン冥利に尽きます。
短編集ですが、最後に収録された表題作「ダブル・プロット」は、コンビ作家の執筆の状況を描いています。「クジで負けた方が原稿を書く」とか、何だかナマナマしいな、と思ったのですが、解説によると実際はそんなことはしていなかったとか。最後の最後まで騙されてしまいました(笑)
http://twitter.com/#!/mayumishinmachi/status/36987051945635840
http://twitter.com/#!/InoueYumehito/status/37027824804040704
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一応ミステリの短編作品集だけれど、作者も言うように昔の作品のようだから、どちらかというと日常話に近い。話が面白くないわけではないけれど、中途半端に二話のシリーズだと返って好奇心が刺激されるのに、続きがないのでちょっとだけがっかりしたり。
あと、この人たちの他の作品を読んで期待すると、ちょっとだけ期待はずれになるかもしれません。
最後が、大人の恋、って感じでさばさば終わるお話が多いのが個人的に好きでした。
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短編集。
読みやすい文章でサクサクいけます。 手軽に何か、って時におすすめ。
作者の著書は長編しか読んでなかったので、期待してたんですが、んー。やっぱり長編に比べるとややあっさり目かなー。
でも、解りやすいのでライトなのが好きな方にはいいかも。
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短編集だからかはわからないけど、
トリックにしても人物描写にしてもお粗末というか稚拙という印象をうけてしまった。
岡嶋二人、長編は面白いのかなぁ....
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コンビ解消から既に22年という年月が経つにも関わらず
今尚、軒並みの作品が増刷され、作品そのものも全く
色褪せない岡嶋二人作品。長編のイメージが強いですが
50数篇も書かれてたんですね。今作は既発の「記録
された殺人」をベースに3篇の未収録作品を加えて
新装版的な作品として刊行。
それこそ何年も前に読んでいた作品も多いんですが、正直
細部は殆ど忘れていたので、ある意味初見に近い新鮮さで
読めましたが...やはり...面白い!
個人的にはやhり誘拐ものや長編が好きですが、こういった
キレのある短編を書かせても圧倒的に設定かして独創的な
作品がチラチラと顔を見せていますね。
未発表で表題作の「ダブル・プロット」はちょっと奇妙な
楽屋オチ作品なのは...まぁ...ご愛嬌かなw。