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ジェンダーを、所有原理と関係原理で切ってみた。
ジェンダーの成り立ちについての精神分析的理解(ペニスそのものに「なりたい」から「持ちたい」へ→所有原理)は納得できなかったけど、その他は納得。
ちょっと難、but おもしろい。
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関係原理と所有原理。
当該の謎を別の謎に変換することだけでも大きな進歩だ。
フォルダ保存、上書き保存。
言葉に対する態度のちがい。言葉を使って関係をよりよくすることか、単なる情報伝達の道具として使用するか。後者は伝えたいことしか話さない。最初から言葉が固定してしまっている。
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男性によって、書かれたものだが、かなり面白い視点で、ジェンダー論を展開している。女性が読んでも面白いかも。
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「嫌われるのを覚悟で言えば、彼らの議論はいささか素朴すぎて、正面切って批判する気にもならないようなものではある。加えて、少しくらい叩いても、彼らは考えをあらためるどころか、いっそう自説に固執するだろうこともわかっている。ただちょっと困るのは、彼らの議論が、論理よりも感情に訴えるという点で力を持ってしまうことだ。ナイーブな人たちは、あっさり説得されてしまいかねない。」
この指摘は、すごく色んなものに当てはまる気がする。
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ジェンダー 社会的に文化的な性のありようについて 述べてゆく。
バックラッシュの主張 フェニズムとの対比
女はおんならしく 男はオトコらしく
y遺伝子の継承 論者
男女格差本にあるような男狩猟 女は家事
と太古からわかれていたかわからない。証拠はない。
非婚の進行
結婚は今でも 一人前の人間として完全な人生のありよう
それでも非婚化がすすむのは
義務感と世間のプレッシャーがへったため
結婚は女は新しい関係の出発 男性は性愛の帰着
結婚に
男は女を所有すると考える 女は関係と考える
結婚を安定化する制度を取り払うとジェンダーの差異にたいする不安だけが残った。
精神疾患での男女差
ひきこもりは圧倒的に男性が多い。
男性のモラトリアムは就労前
女性のそれは 結婚を前提としている。
うつの自殺者に男が多い理由
男は立場の生き物 女性は関係の生き物
女に多い拒食症
女性らしい肉体への拒否
ヒステリー 女性に多い
他者の欲望を刺激する肉体を持ちつつ
自らの欲望は放棄する。
おたく
性欲を実現するにしては、結婚は常識や制度というような不純物が多い。
女性のおたく 腐女子 少年愛の物語に興味
男性のおたく 萌え ビジュアルに依存
ここでも男 立場 女は関係
愛
男性における性行為は愛の究極 しかし所有の原理
女性の性交は非定型
女性は声に反応する 男性は視角が優位
男性の同一化は体そのものが透明化で成立
女性は身体を必要とする。
精神分析
男は象徴ペニスの所有によって位置づけられる。女性は男性でないとう関係でしか示すことができない。
女だけの特徴 からだ を持っていること。
女性の身体は擬態 身体は見られために存在する。ときには違和感から脱ぎ捨てたいと感じる。それにもかかわらず身体は女性の本質である。
母親の言葉によって娘は身体を持つ
男の会話は情報伝達が目的、女は結論を出すことより会話そのものを楽しみたい。
男の所有原理はひたすらファルス的享楽をめざして突き進む。ファルスは人間に言葉をもたらす原器的なものてあるがゆえ、男の欲望は徹底して言語・観念的なものとなる。この欲望こそ文明の進歩を支えてきた。
一方女の関係原理はどこまでもファルス的なものからはみだしてゆく。まず対象をまるごと受け入れた後から自らの欲望を発見する。
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引用だけ読んでもらうと、嫌悪感を持つ人もいるかもしれない。
でもそんな人にこそ、性やジェンダーや家庭やらを考えるのにとても役立つ本だと思います。
女性と男性の異なる点、そもそも違いは本当にあるのか。なぜそう言われるのか。
人としての目的についても考えているような気がします。「自分の役割・立場が欲しい」「キャラクター作り」
自分のことを知り、安定が欲しいということは人の目的の一つだと思いました。
まとまりのないレビューで申し訳ないです。
いろいろな人に読んでほしい本です。
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おおかたの女性は「関係原理」、おおかたの男性は「所有原理」で動いている、ジェンダーの問題はこの2つの原理について考えるとわかりやすい、という話。で、それぞれの原理は生物学的(脳とか)に出てくるものではなく、まさにジェンダーとして社会的に作られていくという考え方をとっている。、、んだが、やっぱふらりふらりと生物学的本質主義に傾きそうになる場合がないわけじゃないとか、なにより、斉藤さんの考え方がフロイトやらラカンやらの精神分析やそれを色濃く反映した哲学の系譜を引くので、二元論からは抜け出ていない、というか抜ける気はないだろう(^^;)。で、そういう意味で二元的だ、というのは、日本や西洋など、性別(ジェンダー)が2つしかないとされている地域では、実際そうで、斉藤さんがいうような2つ以上のジェンダーというのは現時点ではまったく構築されてない、と考える方がなおわかりやすそう。p.230には彼の主張がばっちり表にまとめられていて、怖いほどわかりやすい(^^;)。ここから別のことを論じようとするときはちょっとあぶねー!とか思うが、一部のことを説明するのにはかなり強力なツールになる考え方だ。精神分析やその流れのフランスの哲学については、代表的な研究者やその著作についてざっくりしたまとめが並んでいて、そのへんがよく分からなかったワタシはこれが大変気に入っている。邦訳のあるものについては参考文献もきちっと書いてある。
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よくある「男と女、こんなに違う!」系の本かと思ったら全く違いました。むしろそういった本を眉に唾をつけて眺めてしまう人たちにオススメ。そういった本を鵜呑みにしてしまう人も、是非これを読んでみてください。
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ジェンダーとはこんなにややこしいものか・・・
「所有」と「関係」で男女の傾向を分析している。分析は面白かったが前半のジェンダーについては話があちこちに行ってよくわからないところがあった。
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いわゆる男女論本のようなタイトルだけど「そうではない」と言いながら、結局決め手に欠けてただのいわゆる男女論になってしまっている感がある。
オタクや同性愛者というテーマについては非常に慎重な語り口だが、結婚という「普遍的」と思われるテーマについてはひどく断定的。もっと深いリサーチと考察があると面白かったと思う。切り口は面白いので。
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いい頭の体操になりました。
自分の経験・価値観と照らし合わせながら楽しく読了。
斎藤さんの文章はやっぱり知的です。
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[ 内容 ]
男女の違いという大テーマに斎藤環が挑む!
男と女はどう違うのか?
「性差」とは一体なんなのか?
人気の精神科医が、社会にはびこるトンデモ仮説を排し、この大テーマをさまざまな角度から分析する。
[ 目次 ]
第1章 「ジェンダー・センシティブ」とは何か
第2章 男女格差本はなぜトンデモ化するのか
第3章 すべての結婚はなぜ不幸なのか
第4章 食べ過ぎる女、ひきこもる男
第5章 「おたく」のジェンダー格差
第6章 男と女の「愛のかたち」
終章 「ジェンダー」の精神分析
[ POP ]
[ おすすめ度 ]
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☆☆☆☆☆☆☆ 冒険性
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[ 関連図書 ]
[ 参考となる書評 ]
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ジェンダーについて考える本。再読すると印象がかわると思う。
ただこういうものは、個人の経験とか考えとかに則して考えざるを得ないので、正解とか言えないんだろうなぁ。まあ、正解を求めるわけではないのはわかってますが。
すごくナイーブな素材よね、このあたりは。
所有と関係の捉え方は参考になりました。
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女は関係を求める、男は所有を求める、という考え方は色々な男女のありがちな違いを説明するのに有効だと思った。なるほどー
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最初の章でジェンダーセンシティブの考えに触れていて、
その後で続きを読んでいくと、
男特有・女特有、という視点での記述にふっと立ち止まってしまうが、
読み進むうちに、どちらも程度問題なのだなと分かってくる。
自分の中でも、男性的な考え方、女性的な視点、と物事によって立ち位置は違うし。
「見るは所有の第一歩」な言葉に目からウロコ(笑)
私はサッカーを男性的な視点で見てるかもなあと。
「関係」を見つけてそこに萌える、という女性的な視点はメインにはならない。
「女固有なんて決めつけないで!」と怒って読むと、
せっかく転がっているヒントまで読み落としてしまうと思う。