紙の本
やっぱりシナ人は信用できないのかな
2007/01/04 18:47
10人中、10人の方がこのレビューが役に立ったと投票しています。
投稿者:塩津計 - この投稿者のレビュー一覧を見る
邱永漢氏は数ある投資アドバイザーの中でも含蓄のある警句を教えてくれる貴重な存在である。「株の儲けは我慢料」「不動産投資の要諦はロケーション、ロケーション、ロケーション」などという言葉は、実際に自分で株式投資なり不動産投資なりを実践し、損したり苦労したりして体で覚えた「血と汗」の結晶のようなセリフである。こういうことをタダで教えてくれるのだから、彼の本は読む価値があるのである。ただ、こいつも「所詮はシナ人だな」と鼻につく部分が最近増えてきているのも事実だ。いわずとしれた中国投資の煽りで、中国株投資、中国不動産投資をむやみやたら煽りまくるのがこいつの最大の欠点だ。なんでも日本はもはや高度成長時代をすぎた成熟国家で、成熟国家なら株で財を成すのは困難で、株で儲けたければ、不動産で儲けたければ中国へ金を注げ、中国へと煽りまくるのである。しかし、みなさんご存知通り、中国は朝令暮改の共産党一党支配の専制主義国家で、あんな不透明な、あんな危険な国に、おいそれと命の次に大事なお金を投資するわけにはいかないのである。しかしそういう「常識人」に対し邱永漢は「そうやって逡巡するような人は金儲けとは縁遠い人」みたいな罵声を浴びせる。「急成長しているのは中国だけじゃないでしょう。インドもあるしベトナムもあるよ、ロシアもあるよ」という極めて常識的な問いかけに対しても「そういう人は思いつきを口にしているだけのことで、着実な投資実績をあげている人ではありません」と一刀両断に切り捨てる。なぜならお金儲けに関心のある人は「中国株投資で手一杯で、ほかに手を広げる余裕はないはず(あるようなら、そいつは投資のドシロウト)」などという。私はここへきて笑わざるを得ない。せっかく前半に黄金のような投資の箴言がテンコ盛りなのに、後半のシナ人によるシナ人のための中国バンザイ記事で全部帳消しになっている。かのウォーレン・バフェットも言っているではないか。「私は、私が理解できないものには投資しない」と。私は今日一日だけでウン百万円も株で儲けたが、中国株に手を出すことは向こう10年はないだろう。そして10年以内に中国経済は大混乱に陥り、中国株は暴落している可能性が高いと信じている。
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2006年の初めに起こったライブドアショックにより、私自身が株で損失を被った際に、ふっと寄った本屋でたまたま見つけて、題名に一目ぼれ…
内容に関しては結論として、日本よりも経済成長率の高い国の株式等に投資するほうが、リスクも低く、リターンも高いと言う事であった。
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筆者の株式投資を始めたいきさつが淡々と綴られている。
マクロ経済の変動が株式投資与える変化などは勉強になった。
173ページの薄い本ではあるが、内容はなかなか面白い。
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他の投資本とは違う感じで良かった。文章も他の新書に比べたら短くて、すぐ読めちゃいます。当然、投資に興味がある人は読んで損はないと思います。
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2008年6月24日〜24日読了。
筆者の経験を元に、明日の投資家への50のアドバイスを短い単元に区切って簡潔に述べている。
「思惑は必ず外れる」「過去の経験は邪魔になる」「なぜ成長株は宝の山なのか」「インフレからデフレへ」
「日本が駄目でも中国がある」の大項目がある。
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[ 内容 ]
かつて著者が「株の神様」と呼ばれたのは、“相場”より“未来の成長”を重視する成長株理論を提唱し、世の中の株価を大きく動かしたから。
低成長と経済のグローバル化が進むなか、株の舞台は日本から海外に移ったが、お金儲けの原則に変わりはない。
明日の投資家たちに贈る五〇のアドバイス。
[ 目次 ]
第1章 思惑は必ず外れる(株が儲かる人より損する人の方が多い;手堅くやる株式投資のやり方もある ほか)
第2章 過去の経験は邪魔になる(貯金と利殖は違う世界;借金で株式投資をしてはいけない ほか)
第3章 なぜ成長株は宝の山なのか(成長株探しが私の仕事になった;なぜ成長株は宝の山なのか ほか)
第4章 インフレからデフレへ(為替の自由化は株式市場に大きな衝撃;貿易黒字の定着が株式市場を一変させた ほか)
第5章 日本が駄目でも中国がある(買い占め屋と乗っ取り屋は昔からある;再建屋に提灯をつける方が確率は高い ほか)
[ POP ]
[ おすすめ度 ]
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[ 関連図書 ]
[ 参考となる書評 ]
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"印南さんから借りた本。うろおぼえ・・
科学的に完璧に証明されているものなどほとんどない。
ほぼ正しいだろうという世界に我々は生きている。
飛行機が飛ぶことすらはっきりわかっていない。
そんな認識も持つべき?"
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筆者の自叙伝として書かれていたが特に大きなインパクトがある内容ではなかった.
こういう投資方法では失敗もあるのだなという一教訓として読むといいのだろう.
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著者は1924年生まれだからこの本の初版当時は81歳(2012年に亡くなったらしい)、1956年に直木賞をもらってから約半世紀、四百何十冊の本を書いた人で、「株のシロウト」だった著者がいろんな人脈を使って「成長株」も見つけて「お金の神様」と呼ばれるまでに株に精通するようになった、という人。
うーん、タイトルだけ見てブックオフで100円の棚にあったから買ってしまったが、まず多作の人であるというところで、1冊の重みは軽いんじゃないかという偏見、あとはもう80を超えたおじいちゃんの語りは、ほぼ昔はこうだったとか、自慢話とか、上から目線の経験談に終始するんじゃないかという偏見のせいもあって、あんまりちゃんと読めなかった。
実際は別にそんなに露骨な自慢話がある訳でもないけど、戦前は、とか高度成長期は、という話を読むのはそんなに面白いものではなく、結局、株をやるには「忍耐が必要だ」、「信用取引はするな」、「証券会社の人間も含めて誰も未来のことは分からない」、「成長しきった日本ではパイが少ないから途上国の株を買え」という、たぶんポイントはそれくらいだったと思う。
著者が今の時代生きていたら、どう言うんだろう、と思った。(21/03/14)