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久しぶりの井上夢人さんの短編集。
とはいえ書き下ろし無しの一番新しい作品で13年前とか…。何故今更…。
普通に安定した面白さでした。13〜18年前だけど、何気にそんなに古い感じはしないかなぁと思う。
前半より後半の方が面白いと思う物が多かったかな。
あとオチが読めるものが多かったのが少し残念。
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2008/10/17 Amazonにて購入 。
2013/10/3〜10/7
井上夢人氏の短編集。往年の名短編集を彷彿させる出来栄えの10編が収録。「幻の」と形容詞のつく表題作が一番好みか。
巻末の大沢在昌氏との対談が興味深い。岡島二人時代の葛藤や、なぜ現在あまり作品が出ないのかまで、赤裸々に語っている。
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http://blog.livedoor.jp/masahino123/archives/65179984.html
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08年10月に発売された井上夢人の短編集。
ゴールをあらかじめ考えて作ってある感じがして、どれも完成度が高いように思える。ミステリーっぽいものからホラーっぽいものまで、井上夢人らしさがつまった1冊。こういう短編は短編といえど読み応えがあって非常に良いです。
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幻の名作「あわせ鏡に飛び込んで」などの短編を10篇収録し特別対談も最後に載ってる作品です。
「あなたをはなさない」
別れ話をして、美代子が震わせながら「わかった。」と言って、僕の胸元に差し出されて手。
握手をして離そうとすると離れない。
彼女は、瞬間接着剤を塗っていたのだった。
別れたい彼と別れたくない彼女は、この後どうなるのか?
「ノックを待ちながら」
自分の妻が他の男を引っ張り込む現場を見るのは、あまり楽しい事ではない。
引っ張り込んだ結末を知っていても・・・。
家の書斎でその風景を見ていた晋一は、音を立てないように二階の寝室に移動した。
妻は、男といちゃつきながら家の中へ入っていく・・・。
「サンセット通りの天使」
骨董やから電話があった。
注文していた大きな箱が入荷できて、配達にくるといった。
FBIに睨まれているシュリーマンは、FBIの監視の目から逃げ出そうとある計画を立てっていた。
そして、黒人の男と金髪の女が配達に来た。
二人を家の中に入れて、黒人の男の頭を拳銃で殴る。
女を脅して・・・・。
「空部屋あります」
村松さんの・・・あらあら、では、お部屋をお借りになりたいってお話ではないのですか?・・・・
行方不明になった松村の事を聞きにきた従兄弟の青年。
貸主である足の不自由な老婆が青年に語った事だけを書いたホラーです。
「千載一遇」
警備会社に勤める史郎はこの日も相棒の楠本とともに会社の夜の警備をしていた。
この日一晩だけ億を越えるお金が二人だけになった会社の中に置かれていた。
前もって二人にこの事を知らせていたが、史郎はある計画を立てていた。
史郎は、妻の睡眠薬を少しづつ貰っていたものをコーヒーに混ぜて楠木に飲ませる。
しかし彼は、なかなか寝ない。
睡眠薬が効いてきたのか、顔を洗いに洗面に向かった楠木。
史郎は、漫画を読んでいたのだが突然楠木に頭を殴られる・・・。
「私は死なない」
名倉哲郎は、NOB−244βと言う猛毒の実験でラットが死んでもエネルギーを発している事に興味を抱く。
この猛毒は、肉体が死んでも精神は生き続ける証明では、ないかと・・。
そしてこの精神だけ生きるのに憧れ、遺書を書いてこの猛毒を自分に打つ。
そして、意識はあるのだが・・・。
「ジェイとアイとJI」
古い16BITのパソコンと新型の32BITのパソコンを持った二郎は、このパソコン同士でチェスの対戦ができないか?と考え始める。
インターネットで色々調べたりして、彼はある所に行き着く。
パソコンの学習機能を習得した会話プログラム。
そして彼は・・・。
「あわせ鏡に飛び込んで」
院長である城所は、芸術家のパーティーに来ていた。
看護婦の良子が「ご一緒に行きませんか?」と誘ってきた。
良子は、唯一落ちなかった女だった。
パーティーに参加する事は、乗り気じゃなかったがその後の良子との事を考えるとシブシブ出席したのだった。
良子はすぐに他の招待客と話しに行き一人になった城所だったが、主催者の芸術家がアトリエにある今度出す作品をぜひ見て欲しいと言ってきた。
城所はなかば強引にそのアトリエに向かう。
そしてそこで見たものは・・・・。
「さよならの転送」
留守電の再生機能を押すと真紀の声だった。
そこには、もう会わないで電話もかけないでとの別れを告げる内容だった。
信哉は、この声を真紀を取り合っている秀暁の電話の留守電に入れる。
信哉は、秀暁がその夜死んだ事を友達からの電話でしる。
信哉は、友達と集まりその内容を聞く・・・。
「書かれなかった手紙」
足の不自由な元教師・磯部増達に突然届いた手紙は、教え子の夫からの手紙だった。
妻の弟が交通事故にあって、自分が弟を殺したと妻が疑っているという内容だった。
その手紙に返信して、教え子にも別の手紙を書いたのだが・・・。
全編悩み相談の手紙だけで構成されたクライムミステリーです。
短編集なので、ちょっと怖さは足りないかな?
でも、先が読めない展開は、ドキドキして面白いです。
井上さんは、作品を出すスピードが遅い作家さんです。
それは、彼が自分で納得しないと本を出さないという所が多いのでしょう。
ん〜ボツになった作品でも面白そうなんだけどな〜
短編が好きな人には、お勧めの本かな?
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2009/01/16
何年ぶりかの井上夢人。
岡島二人時代は面白く読んでいたのだけれど、自分の趣味が変わったのかどうもいまひとつ・・
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10編が収録。世にも奇妙な物語っていうふうな話が詰まった短編集。収録作品中最も古い短編はなんと1990年発表。「ジェイとアイとJI」なんて、道具にパソコンを使ってるからすっごい古い。でも古さを感じない不思議さ。あえてお気に入りを選ぶなら、別れ話を切り出したら女が瞬間接着剤で男が離れないようにした「あなたをはなさない」と、妻と図って他人を殺したが、もしかしたら自分も殺されるのではないかという疑心暗鬼に陥る「ノックを待ちながら」、幽霊になりたくて自殺を図った「私は死なない」、留守電に入っていた女からの別れ話を他人に転送することで起きる話「さよならの転送」の四つ。 プロットに拘るあまりに出版物が少ない井上氏だからこその贅沢な一冊。拘るだけあって、展開がとても緻密に作られていて気持ちが良い。オチがキレイすぎるかもしれないが。
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井上夢人サイコー!
面白い!
でも、10年以上前の作品のコレクションだけあって、古い。
残念。新しい作品キボウ!
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元、岡嶋二人。
短編ホラー、恐怖作品集。
うーむ。やはり短編は苦手。
なんでだろう。せわしないというかせっかちな展開だから?
ページ制限での展開だから?
でもこういうテイストのホラーはこのくらいのサイズがいいのかも。
10編収録だけど全部読めなかった。
作家としては短編の方が自由に書ける分だけ実験要素が強そうだ。
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岡嶋二人の時はかなり読みましたが、ホラーテイストのものはかなりこわかった覚えがあります。それでもやり足りなかった分を一人になると好き勝手できると言うだけのことはあって、こわい話はかなりこわい。接着剤とか、震えがきました。でもどちらかというと前半のほうがこわくて、後半に行くと小話みたいになっていったので最終的には尻すぼみな印象になってしまってちょっと残念。短編10本くらいで、☆4が3くらい、かな。平均して☆3ってことで。
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ミステリーというか、ホラーというかSFというか。
短編がたくさん入った、久しぶりの井上氏の新刊。
個人的には「接着剤」がでてくるお話が好き。
…いや、好きというとなんというか、色々な点を疑われそうだけれども、決して私はそういう人ではないのでお間違いなきよう。
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表題作を含む10作の短編集。
最も新しい作品でも1995年発表であり、著者井上夢人が「岡嶋二人」を解消し、若手作家として再デビューを飾った頃の忘れられた作品達の復刊という意味合いが強い。
平均30ページという短さの中で、起承転結をきっちりと詰め込んだ作者の力量を感じることが出来る。
全ての作品が良くも悪くも俗っぽい。街の暗がりに潜む悪意や不思議が描かれている。
前口上でもある作品誕生の由来が地味に嬉しい。
バックボーンを併せると、深みが増す気がするのは気のせいでは無いはずだ。
飲み代の捻出の為に書いた、なんて言われたら俗っぽさにも頷けるというものである。
ベストは『ジェイとアイとJI』
コンピュータ黎明期に書かれた作者曰く「賞味期限切れ」の作品。
今現在開発言語をお勉強中という自身の境遇も相まって、男の夢に一緒に熱中してしまった。
また、ラストシーンの空恐ろしさも印象的だ。虚しい幕切れだが、絵がいつまでも頭に残る。
さて。
粒揃いの秀作ではあるが、どうも全体的に小さく纏まりすぎている感が拭えない。
30ページの分量の問題もあるあろうが、ゾクゾクする様な戦慄とは少しばかり無縁だ。
だが、井上夢人という偉大な作家の足跡、ひいてはミステリィの発展の歴史としてなかなかに深読みも出来る作品だ、というのは言い過ぎなのだろうか(笑)
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文庫オリジナル短編集。気になってたけど収録されていなかった短編の数々がようやく読めます。
お気に入りは「あなたをはなさない」。タイトルどおりの、とってもインパクトのある物語でした。なんとも恐ろしい話なんだけど、このラストに妙な美しさを感じてしまうのは私だけなのかな? これ、彼女にとってはきっと理想の状態なんですよねえ。彼にとってはもうどうすればいいかわからない状態ですけど。
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10篇からなる短編集で、その一つ一つに、いい感じの落とし穴が設けられている。慎重に読んでいけば、その落とし穴を飛び越えることは容易なんだが、その先に待っている後味の悪い恐怖。これが何とも言えない。背筋が寒くなるような、毛穴が広がるような、歪な怖さ。この人には、ミステリーよりホラーが向いていると思う。
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井上夢人の短編は「世にも奇妙な物語」が好きな人向けの作品。
通勤、通学時にサクッと読みましょう。この手に深い感想はいらないんじゃないのかなって感じ