サイト内検索

詳細検索

ヘルプ

セーフサーチについて

性的・暴力的に過激な表現が含まれる作品の表示を調整できる機能です。
ご利用当初は「セーフサーチ」が「ON」に設定されており、性的・暴力的に過激な表現が含まれる作品の表示が制限されています。
全ての作品を表示するためには「OFF」にしてご覧ください。
※セーフサーチを「OFF」にすると、アダルト認証ページで「はい」を選択した状態になります。
※セーフサーチを「OFF」から「ON」に戻すと、次ページの表示もしくはページ更新後に認証が入ります。

新規会員70%OFFクーポン

hontoレビュー

予約購入について
  • 「予約購入する」をクリックすると予約が完了します。
  • ご予約いただいた商品は発売日にダウンロード可能となります。
  • ご購入金額は、発売日にお客様のクレジットカードにご請求されます。
  • 商品の発売日は変更となる可能性がございますので、予めご了承ください。

みんなのレビュー47件

みんなの評価4.2

評価内訳

47 件中 1 件~ 15 件を表示

紙の本

謎が解明され、また新たな謎が生まれる

2010/01/06 23:38

2人中、2人の方がこのレビューが役に立ったと投票しています。

投稿者:yjisan - この投稿者のレビュー一覧を見る

 シュライク教団に選ばれた7人の男女は巡礼に参加した理由をそれぞれに語っていく。彼等にはどうしても〈時間の墓標〉に行かねばならぬ固有の事情が存在した。彼等が開陳する自らの波乱に満ちた哀切極まる物語を通じて、銀河連邦と〈テクノコア〉にまつわる恐るべき陰謀と権力闘争の一端が明らかになる。しかしアウスター、そしてシュライクに関する謎は深まるばかりなのであった……

 アウスターから送り込まれたスパイの正体は判明するも、彼等の巡礼の旅は続く・・・・・・


〈学者の物語〉時間逆行SFと言えばディックの『逆まわりの世界』などが有名だが、喩えようのない喪失感は『アルジャーノンに花束を』に通じるものがある。涙無しでは読めない。

〈探偵の物語〉副題の「ロング・グッバイ」はレイモンド・チャンドラーの傑作ハードボイルドから取ったもの。電脳ハードボイルド小説『重力が衰えるとき』を意識した体裁に加え、「ジョニイ」という登場人物や「ジャックイン」「氷(ICE)」「ギブスンってカウボーイ」という表現からはウィリアム・ギブスンへのオマージュが見て取れる。特に「高度にネットワーク化された社会を統べる神のごときAIと対峙するアウトサイダー」というモチーフはモロに『ニューロマンサー』からの本歌取りである。

〈領事の物語〉「船乗りと島の娘との束の間の恋」という古典的なロマンスを縦糸に、アメリカ合衆国によるハワイ王国併合の歴史を横糸にして編まれた、SF版『ロミオとジュリエット』。この悲恋を紹介した後、領事が暴露する連邦の「闇の歴史」はまさにショッキング。

このレビューは役に立ちましたか? はい いいえ

報告する

紙の本

物語のダイナミズムが約束する至福の時間。

2001/01/17 18:12

2人中、2人の方がこのレビューが役に立ったと投票しています。

投稿者:螺旋 - この投稿者のレビュー一覧を見る

 28世紀。人類は「テクノ・コア」と呼ばれるAIを擁し、200からなる星間を「転移ゲート」で繋いだ銀河連邦「ワ-ルド・ウエッブ」を形成、繁栄を謳歌していた。折りしも、辺境の惑星ハイペリオンでは、時間が遡行する禁断の遺跡<時間の墓標>のゲ−トが開き始め、「破壊神シュライク」の解放という脅威が目前のものとなる。事態を憂慮した連邦は<時間の墓標>に縁のある7人の男女を招集し、ハイペリオンへと送り込む。7人はそれぞれの思惑を胸に聖地への巡礼に旅立つが、かねてより連邦に敵対する蛮族「アウスタ−」も、時間遡行の謎を求め、宇宙の覇権を賭してハイペリオンへと侵攻を開始する。

 世評高い「ハイペリオン」、なるほどワクワクドキドキ感もたっぷりで期待を裏切らない面白さだ。盆とか正月とかの長い休みにはSFが気分だが、「ハイペリオン」は世紀を跨ぐこの年末年始にぴったりの堂々たる風格。
「20世紀SFの集大成」と帯に謳われている通り、「ハイペリオン」にはSF的な目新しさや革新性といったものは無いが、まさに集大成と言うに相応しいSF的な設定や道具立ては入念に行われ、SFの魅力は横溢している。

 物語的には、銀河連邦の興亡という危機的状況を背景に、呉越同舟の男女7人が続ける巡礼の過程で明らかにされる6つの物語で全体を構成するという連作中編の体裁。
 「テクノコア」「ワ-ルド・ウエッブ」等のストレ−トな造語で28世紀のデジタルな世界観を示す一方で、多彩にちりばめられた「聖樹船」「風莢船」「大叢海」といった翻訳者の苦労が忍ばれるアナログなイメ-ジが実に効果的で、新しさとある種の懐かしさを混在させたSF用語の数々に、物語のリアリティ-や幻想性が大いに盛り上がる。

 ゴシック・ロマンな雰囲気も濃厚に、「グランド・ホテル」型と言うより、運命共同体に乗り合わせた人たちを描く「駅馬車」形式で展開する<司祭、兵士、詩人、学者、探偵、領事>からなる巡礼達の物語は、彼等に相応しい趣向が凝らされ、多彩で謎めいていてスリリングで、センス・オブ・ワンダ-に溢れ、どのエピソ-ドも、SF魂を漲らせた面白さを持って迫ってくる。
 にもかかわらず、この本の最大の魅力は、と言えば、全編に色濃く漂う彼等の喪失感の大きさと哀切さにこそあるだろう。その傾向は下巻に行くほど顕著になっていくが、銀河連邦の興亡を背景に、巡礼達が彼等の愛と喪失を豊かな詩情を以て語り出せば、6つのミクロは、マクロな謎の1点に収斂していく物語のダイナミズムをもって、至福の時間を約束してくれる。

このレビューは役に立ちましたか? はい いいえ

報告する

紙の本

重厚な本格SF。

2006/12/26 10:15

4人中、4人の方がこのレビューが役に立ったと投票しています。

投稿者:ひろし - この投稿者のレビュー一覧を見る

久しぶりに本格的なSFを読んだ。昨今SFというと、どうもなんだか軟派な感じがある。それを咎めるつもりはもちろん無いけれど。SFは元来、こういう厚く冷たく、どっしりとしているのが元来の姿じゃないか、と思わされた。
アナザーワールド的物語の命は、その世界のリアリティをどこまで感じさせてくれるかだと思う。その点において、私は小野不由美さんの「十二国記」に勝るものは無いのでは!?と思っていた。だが本作品も世界観から小道具に至るまで、非常に良く作りこまれており、全く違和感無く物語の世界に入り込む事が出来る。
物語は28世紀が舞台となる。人類は英知を結集し、広大な宇宙空間に散る惑星を「転移ゲート」で繋げ、銀河連邦「ワールドウェブ」を完成させた。だが辺境の星「ハイペリオン」で時間を司る遺跡「時間の墓標」に異常が起こり、悪魔的生物「シュライク」が蠢きだす。連邦はゆかりのある人物7人を選び、ハイペリオンへと送り込むが・・・。
このようなSF物、非常に想像力を刺激してくれるし、新しい世界観を得る事さえ出来るように思う。だからぜひ中学〜高校生くらいに読んでもらいたいもの。なんだけど・・・本作品、ちょっと性描写がキツい部分がある。その点において、子供達に薦められないのが残念な点か。SF好きの「大人の」為の大傑作、としておこうw。

このレビューは役に立ちましたか? はい いいえ

報告する

2005/07/19 13:48

投稿元:ブクログ

レビューを見る

2006/06/19 22:32

投稿元:ブクログ

レビューを見る

2006/11/06 20:33

投稿元:ブクログ

レビューを見る

2007/11/14 21:54

投稿元:ブクログ

レビューを見る

2009/06/10 14:22

投稿元:ブクログ

レビューを見る

2009/08/13 01:37

投稿元:ブクログ

レビューを見る

2010/01/31 21:13

投稿元:ブクログ

レビューを見る

2014/12/11 01:27

投稿元:ブクログ

レビューを見る

2010/05/29 20:44

投稿元:ブクログ

レビューを見る

2010/06/16 23:11

投稿元:ブクログ

レビューを見る

2011/02/05 21:51

投稿元:ブクログ

レビューを見る

2011/02/12 20:46

投稿元:ブクログ

レビューを見る

47 件中 1 件~ 15 件を表示
×

hontoからおトクな情報をお届けします!

割引きクーポンや人気の特集ページ、ほしい本の値下げ情報などをプッシュ通知でいち早くお届けします。