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レビュー・感想というより、記録です(苦笑)
一通り読み飛ばしたけど、自分のレベルでは難しいです(涙)
この角川ソフィア文庫シリーズは初めて読んだし買った。
もう少し、分かるかなと思い、少し甘く見てました(苦笑)熟読しないと理解できません。読者力低いなあ・・・涙
経済、投資、金融、財務、経理・・などなど、これらの用語が明確に区別できない自分ですが(苦笑)、バブルの発生のメカニズムが、いまだによく分からないというのを、この手の本を読む度に、単純そうで難しいんだなあと、意外に感じます。数字だけの世界で、それこそ、単純に割り切れそうなモノですが、そうでもないみたいです。
世の中、経済?金融?で動いてる部分が多分にあるようだけど、それらに現れない事象も多い、こういう言い方も、あながち間違っていないかもしれない。
でも、分かりやすくて好著であることは間違いないです。じっくり読めば、なあんだ、とうなずけます。
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景気変動の仕組み。
情報と戦略、景気支配、資産関連、バブルに関する数字を経済学にて紐説いている。景気変動が、数学的に証明・予測できることを学べたが、経済学を専攻していないものにとっては理解に時間を要する。
株式・デフレ・現状の日本における日銀の政策はこれらの学問から説明はできるが、その対応策に関しては個人的に深く理解・勉強をしていかないと全く歯が立たないことを痛感した。
とくに後半の各種公式は、数学の苦手な人間にとっては非常に厳しい内容と考える。
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数学の知識が無くても読める。とにかく数学は役に立つんだぞ、と言いたいらしく、役に立たないと思ってるでしょ、って前提を感じる文体。と思ったら、後半から数学が難しくなっていって、ついつい読み飛ばしてしまう。
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2011年刊行。
著者は帝京大学教授(数理経済学・環境経済学・意思決定理論)。
◆経済学と数学は、後者が前者を正当化するツールとして切り離せない関係にある。
本書は、経済学の各領域、つまり➀情報の経済学、ゲーム理論、➁市場と企業、すなわちミクロ経済学・投資理論、➂金融論、特に金融派生商品、➃バブル経済、中でも資産バブル、⑤デフレ経済等の項目に関し、様々な経済学者の理論を、数学的手法での説明を目論む書である。
色々あるが、僅か250頁ほどの中に凝縮された内容の濃さに感動する。
確かに先行研究の紹介が主ではある。しかし、デフレ論とバブル論の説明の明快さ(ただし、バブル論は聞いたことがあるようなないような…)、競合する複数の諸説を噛み砕いて説明する模様には驚きを禁じ得ない。
なお、小野善康氏の金融論は紐解きたい。
◆補足。
本書で驚かされた経済学的定理の一に、過剰参入定理がある。これは、競争が行き過ぎると、すなわち参入者が過剰に過ぎると社会的効率を阻害する場合があるというもの。
つまり需要に比し、参入者が過剰になると、確かにユーザーの利益は増大するが、参入者=提供者の利益が過小過ぎて、社会全体の効用を損なう考え方である。
そしてもう一つ。個人的納得感の高いのは小野善康氏の提唱する「キャッシュ・イン・ユーテリティ」仮定。
これは、ケインズ提唱の「流動性の罠」に関して、消費のみならず貨幣保有の増大からも快楽を得られるというもの。しかも、消費においては、消費量の増大による快楽逓減が妥当するが、貨幣量=購買力量は量の増大に伴う快楽逓減が妥当せず、あるいは僅少になる。
このため、例えばデフレは貨幣価値の増大であるところ、消費量の増大は快楽逓減により頭打ちになる一方、購買力量=貨幣保有量の追及は逓減しない。
消費の拡大がデフレ脱却のメカニズムであるにもかかわらず、消費が拡大しないためにデフレ脱却のドライブに繋がらないというものだ。
そしてこれは経済的成熟社会、貨幣以外に欲しい物が少なくなってきた社会に強く妥当するというもの。
慧眼。
そして、最後はバブル。
価格上昇が期待され(ここでは指数関数的上昇を想定しているが)、またバブル発生に対して付和雷同的に振る舞う人々が「わずかでも」いた場合、資産を売るタイミングを遅らせるのが合理的に見て均衡になるというもの。
全くもって何れも慧眼である。