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紙の本
夢で終わりじゃない
2015/09/30 14:07
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投稿者:くまくま - この投稿者のレビュー一覧を見る
柊木樹はある日気づくと、荒木笹船作のドリーミー・ドリーマーというギャルゲーの主人公になっていた。わずか二週間を八カ月も繰り返し、全てのヒロインを攻略したものの、ゲームの世界から抜け出すことができない。そんなとき、彼の前に朝比奈桜という転校生の少女が現れた。これまでの八ヶ月間にはなかった展開だ。
親友キャラの伊吹悠斗や、彼の幼なじみである桐谷真理に協力してもらい、朝比奈桜と仲良くなって脱出の糸口を探ろうとするのだが、真の意味でのバッドエンドになってしまう。
くじけそうになる樹は、妹役の彩芽に慰められ、再度、桜、悠斗や真理と向かい合う決心をしたものの、ゲームの中の束の間の幸せに逃げ込むことを覚えてしまう。だが、何度も後悔を繰り返し、彼がたどり着く先は、現実世界にあったのだ。
ゲームの中で培った思いは偽物ではなく、それを現実に反映させることで、ゲームの中で望んだような幸せを現実にももたらそうとするというお話だ。逃げ込む先だったゲームが理想を育む場となり、理想だけに終わらせないように頑張るというわけだ。
お話としては悪くない感じがするのだが、なぜかパッとしない印象も受けてしまう。それはおそらく、ゲームの世界と現実の世界の区別が分かりにくいからではないだろうか。結局、どちらの世界でも同じキャラクターが同じように動くわけで、世界が変わったことの相違点が見えにくく、設定が生きにくいように思える。そのあたりの書きわけに工夫が必要だったかもしれない。
第8回MF文庫J新人賞佳作受賞作品。
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