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紙の本
日本の近代建築に大きな影響を与え続けたA・レーモンドの設計による住宅の構成原理・設計原則を解説する
2000/07/17 06:17
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投稿者:ブックレビュー社 - この投稿者のレビュー一覧を見る
A・レーモンド。チェコ生まれの米国人であるこの外国人建築家を避けて日本の近代建築は語れない。戦前から戦後にかけて日本のモダニズムを代表する建築をつくり続け,前川國男や吉村順三,増沢洵,ジョージ中島など,戦後の日本を代表する建築家,インテリア・デザイナーが彼の下から育った。
本書はそのレーモンドの晩年期に師事して大著「自伝」の編集にも携わった筆者が,レーモンドの設計による一連の住宅に流れる建築原理・原則を解き明かす変遷史である。F・L・ライトによる帝国ホテルの設計助手として来日,やがてその影響下から脱し,「軽井沢夏の家」を頂点とする丸太柱梁あらわし・建具の芯外しを多用した,どこにもない土着風「軽井沢式住宅」をつくりだした。
日本の伝統的木造建築のなかにモダニズムの要素を見いだし,それを昇華させた「レーモンド・スタイル」は,今日に至るまで日本の木造住宅のデザインに大きな影響を与えている。
一方,戦後は霊南坂の自邸に見られるようにコンクリート打放しの複雑な面で構成されたデ・ステイルの模索を経て国際的なモダニズム建築の流れへ結びつき,日本と世界の建築デザインをつなぐ重要な役割を果たした。日本の近代建築はどこからきてどこへいくのか,住宅設計者が自分のデザインによって立つ位置を再確認するためにも有用な一冊だろう。
(C) ブックレビュー社 2000
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