紙の本
得体の知れない怖さの本
2016/12/23 22:42
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投稿者:たっきい - この投稿者のレビュー一覧を見る
三津田ワールド全開の本。得体の知れない何か怖いやんという感じの小説でしたが、数々の謎が残されたまま。おそらく、続きは『百蛇堂』ということかと思うので、引き続き三津田ワールドを堪能します!しかし、民による百々山にまつわる話も不気味で怖かった。。
電子書籍
着想は悪くないのだが・・・
2020/06/28 11:34
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投稿者:ワシ - この投稿者のレビュー一覧を見る
百もの葬送儀礼を持つ旧家、登ってはいけない禁忌の山。
因習と怨念に支配された村落。
それを書くのは「三津田ではない当主」そのひと(という設定)。
鬼気迫る細部の描写は相変わらずの速度と緊張感。
ただ三和土(たたき)大好き、「禍々しい」「あれ」が「それ」が「ひたっひたっ」と迫ってくる。
別人執筆ならここのド定番は外しても良かったような…。それに親族の亡骸は別段おっかないモノじゃないよね、という違和感もつきまとう。
他作で「記憶の錯誤」「意識消失」を中心に据えるホラー作について言及しておいて、本作で「思い出すのも辛い」というネタが連発するのは気になるところ。
下敷きになったらしき話を聞いた事がないではない、奈良・京都の県境近くではまだ野辺送りを執り行っていて、湯灌から葬送まで実に丁寧なお弔いを行っているそう。
(もちろん本書で期待するような奇天烈さはないけれども)
葬礼を無理に怖いモノ、忌むべきモノ、として扱いたいという迷信に乗るのは簡単。
残された遺族の心境はそうでもないので別の意味で後味の悪さが残る。
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作家三部作の完結編。同じく講談社文庫の『百蛇堂』に続く。
前半は子供時代の主人公が父親の実家である百巳家に引き取られて遭遇する恐怖体験を、後半は社会人になった主人公がふたたび百巳家に戻った時に遭遇する恐怖体験を描いている。
祖母の葬儀の際に失踪した父親はどんな方法で密室状態の小屋から抜け出したのか、義母の遺体は何処に消えたのか……など、ミステリ的な趣向にどのような結論が出されるのか楽しみ。
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読んでいて、皇なつきさんの『蛇姫御殿』を思い出しました。
ただし、あちらは悲恋ものだったのに対し、こちらは、ひたすら怖いホラー・・・であり、ミステリでもあり。
何しろ、密室からの人間消失事件の他、謎がたくさんあるのですから。
とは言え、基本的にホラー小説なので、この後、それらの謎がどう解かれていくのか、とても気になります。
ひょっとして、祖母と義母の病気は、嶽本野ばらさんの『鱗姫』のようなものなのでしょうか・・・。
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謎だらけのまま話は進む。正体もビジュアルも不明なのに、音と暗闇だけの描写の恐怖が本当にリアル。
『○○の如き』シリーズと舞台や雰囲気がよく似ているので刀城さんがいつ出てくるのかと錯覚してしまうw
すべての謎が続く『百蛇堂』を早く読みたくて仕方ない。解明されるのか、それとも、、、期待は膨らむ。
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待ちに待った作家3部作の最終話。
それはとても恐く嫌な話しだった。
旧家の因習、閉鎖的な空間、どれをとっても最高のお膳立て。
挿入される話しもまた秀逸。
三津田ファンの自分には大満足な一冊。
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ノベルス版も読んだのですが、
ノベルス版から大幅に加筆修正されてて、どちらかというとホラーを全面に押し出している気がします。
一回読んだことあるのにめっちゃ怖かった…
次の『百蛇堂』もどのくらい変わっているのか楽しみ!
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怖い、気持ち悪い、おぞましい わけのわからないことの連続で体力がじわじわ削られる しばらくお煎餅が食べたくなくなる この本にみっちり詰め込まれた謎について、続編の百蛇堂でどのような展開が繰り広げられるのか期待して読みたい
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全面改稿とのことでノベルス版より恐怖度が大幅アップ。ねっとりと纏わりつくかのような不気味さと怖さを演出する文体に酔いしれる。積み残された謎の”解決”を期待して続編『百蛇堂』へ ♪
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刀城シリーズでホラー小説にすっかり免疫が付いたつもりになっていました(過去形)。
今作は、とにかく怖い。息次ぐ間も無く、ひたすら、怖い!
最近の読書スタイルは、【ぬるいお茶を飲みつつ布団の中でぬくぬく暖を取りながら読む(至福)】なのですが、冒頭数ページで布団の中に入ってる足の爪先がヒュッと縮みました。何か冷たい物が足首に触れたような…家族皆が寝静まった筈の家の中に、何かの気配がするような…何かめっちゃ御不浄に行きたくなって来たような……怖いよおかあさーん!!
というわけで、寝る前ではなく仕事の休憩中に少しずつ読み進めました。それでもやっぱり怖い。
ふと、周囲の喧騒に置いてきぼりにされるような、現実世界から乖離した空間に閉じ込められたような、奇妙な感覚に陥ることもしばしば(°_°)こ…怖…
薄暗闇の中に浮かび上がる義母の足首。座敷牢に幽閉された祖母の狂気。優しい老婆が語る恐ろしい言い伝え。子供同士の他愛ない遊戯の中にひそむ隠語…。
三津田先生ー!早く謎解きをおくんなましー!と思ってたら、続くですってえええ/(^o^)\
もっとこう、表現力豊かにこの恐怖感をお伝えできれば良いのですが、どうしたって「怖い」の形容が付いて終わるのでこれ位にしておきます←
ミステリな話でいくと、「人間消失」ものに分類されると思うんですが…三津田先生なので、恐らくこの作品だけでも真相指摘できるのかもしれませんが…
伏線拾う為にもう一回読み直すのとか絶対むーりー\(^o^)/←
なので、潔く(?)謎解きは諦めて続きを読みたいと思います。
【私】がある日突然、連れて来られた旧家。そこに一歩踏み込んだ瞬間、【私】の世界は一変した。
曰く付きの離れ、踏み込んではならない山、不意に目前に現れる祠、奇怪な葬送儀礼…。やがて彼は、かつて父が経験した、身の毛もよだつ現象を目の当たりにする!
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本屋で見かけて即購入。相変わらずこの方の書かれる話はゾワゾワと恐ろしくて素敵。ホラーなんだけど、どこかしらミステリの要素もあって面白く一気に読んでしまった。
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ノベルス版を読んでいるので事実上二回目になりますが、結構な時間を取って作者自信が再編集しただけあって、かなり良くなっています。
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主人公が幼い頃百巳家で体験した百蛇堂にまつわる怖ろしい記憶と、成長した後再び訪れた百巳家で行われる葬送百儀礼。
広く暗い旧家の間取りが頭に浮かぶような描写がいい。
日本のホラーは忌まわしく、禍々しいものじゃないと。
夜中でしたが一気に読めました。
ホラーとミステリの組み合わせは割とあるし、
相性がいいのかもしれないが肝心の謎である
「表から鍵をかけられたお堂からの人体消失」は
ミステリーなら密室事件だけど
ホラーにすると謎じゃなくなる気がして中途半端な
印象。
百蛇堂につながる話らしいのでそれも読んでみたい。
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不気味な話です。
忌穢れに対する畏怖感が随所に見られます。
ミステリとホラーの融合ですが、ホラーの要素が強いです。
続編の百蛇堂で、どうミステリと融合するのか楽しみです。
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それにしても、この主人公よく寝込む。
禍々しく因習に満ちた田舎の旧家での出来事。本作では、謎は一切解明されず、続編に続くようだが、どう解決するのか全く想像出来ない。
まぁ、ホラー的要素が強いので、合理的解決はつけなくてもいいのかもしれないが、たのしみではある。それにしても、民も死に、まともそうな人物がいない中でどう収拾つけるのだろうか。