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ジャーナリストである著者が、これまでさまざまな人々に会い、インタビューをしていく中で培った人脈形成と人間関係の技術について書かれた本。
特殊な職業で、相手もトップ経営者という肩書の人々であるため、本に書かれていることが全てダイレクトに一般的な人間関係上で生きるとは言い切れませんが、それでも著者が身を持って体感し学んでいった人との付き合い方は、どれもなるほどと思えるものばかり。
日本が誇るセレブリティと向き合えるという、限られた人であるだけに、箇所箇所に得意げな文面が見られますが、自分が体験した手痛い失敗談もいくつか織り交ぜているため、鼻につきすぎることもなく、むしろ正直な人間らしさを感じます。
なにより、心から人と交流するのが好きで、それを仕事にできている自分は幸せだ、という気持ちが前面に出ているので、割と気持ちよく読み進められます。
「悪口を言うのは、自分をよく見せたいから」とか、「理屈では人は絶対に動かない」など、多くの人々と交流を重ねてこそ出てくるような文章だと思います。
個人的に親しい間柄になるのが一番ではあるものの、著者は「近すぎる関係」にはならないように注意しているそうです。
著者の興味は相手のみにあるため、家族ぐるみの付き合いは遠慮しているとのこと。
相手の自宅には行かないというところから、あくまでビジネス上での、緊張感のあるいい関係を保とうとしているポリシーが見えました。
情の触れ合いになり、クリエイティブな仕事ができなくなるからだそうです。
昔から言われてきた、相手の懐に飛び込むといった情に訴えるコミュニケーション手段とはま逆だという著者。
ここが、友達感覚とは全く違う、線引きをしっかりした上での、仕事を通じた交流だというわけです。
また、人との交流の中で問われるのは、コミュニケーション能力ではなく対応力だという意見も新鮮でした。
人間に関する関心がなければ高めていけない能力だということで、頭脳や知識では補いきれない部分でしょう。
あくまで人と人としてのきちんとしたつきあいを保つ、節度ある距離感が、ビジネス面で長く続く関係になるために必要なものだと理解できました。
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どういう距離感が人を動かすのか?
→人間はほとんど感情で動いているため、心が動いてこそ理屈も受け入れられるようになるし、意味のやりとりも積極的に交わすことができる
摩擦や軋轢が生じないネットワーク型組織の心地よさに浸かると人の心の琴線に触れる機会がなくなってコミュニケーション能力が低下するので注意が必要
ひとつの仕事をよりよいものにしようと相手に思わせられる人だけが、社内ヒエラルキーを超えて大きなプロジェクトを成功に導ける
人間関係においては、相手に与えられるものは何かを常に意識する
バランス感覚、つまり知、情、意、体が大事
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人との距離感をどう保つかジャーナリストの筆者のスタンスを書いている。
相手に与えられるものは何かを意識する。
相手が家族の話をする、家族に会うは距離感を誤る危険信号。早朝や深夜の電話も同じ。
親しさをアピールするために人前で挨拶をする必要はない。
パーティには知り合い全員に挨拶をして、話は盛り上げない。
前日の衝突を次の日まで引きずらない。それは相手も安心すること。
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【由来】
・もともとはhotnoで講談社が安かった。買ってもいいかと思ったが図書館にあったので。
【期待したもの】
・時として周りをハラハラさせたり、親しさを強調しすぎて関係を壊した前科のある自分にとっては得るところ小さくないかと期待した。
【要約】
・
【ノート】
・それほどの内容でもなかった。ビジネスマナー側に寄ったコミュニケーション論と言ったところか。結局は「理屈じゃない」というありきたり(だからこそ普遍的なのかも)な結論って印象。引用を残しておきたいという箇所もなかった。
【目次】