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★キャリアアップは自己表現の手段
あなたは数学が苦手ですか?鶴亀算や植木算など聞いた事があるとは思いますが、ルールを丸覚えするのではなく、どうしてそう考えるのか、何故その結論に陥ったのかを考える事が大切だとは思いませんか?問題を解く論理や背景をしっかり父から説明を受けていた著者は、そう考えないと人は物事の本質を自分で理解しようという態度が絶対に育たないのだと述べています。著者はIBMのソフトウェアの開発という硬いイメージを柔らかくしてくれます。
そして、単なる成功だけを語るのではなく、その裏にあった苦悩の日々をまっすぐに語っているところに惹かれます。男性からは、なかなか見る事のできない女性のキャリア観とそれにまつわる苦労や悩みを知ることができます。人生の中で強い時ばかりではなく、著者ならではの離婚や欝になったりとした経験も赤裸々にわかります。女性がキャリアアップをするのは難しく、男性と同等にはみられない状態で、昇進や昇格が一筋縄ではいかない現代。そんな中でも、キャリアを慎み、失意にもめげない気持ちを持ってして、IBM初代の所長に著者はなったのです。
何より著者は、自分が戻っていける信念と価値観、ここは絶対に崩さないというものが強くある人です。自分のベースがはっきりしている人間だと思いました。人からよく思われたいことばかりを考えて自分が苦しくなると、改革もできないからです。様は、根っこを持つ事で、組織としてこうあるべきだという創造に繋がるのだと思いました。
だから、私も自分のベースは崩さない様に行動してみました。けれども、なかなか軸というものは人間ぶれてしまい、自分を見失うものです。そんな上司には、部下もついていきません。しかし著者のような上司には、部下も自分を好きになってくださいと上司に言います。このサイクルで上司自信も、相手を好きになる。自然と顔がにこやかになる。本当に想っているなら怒ります。また、どうでもいいなら怒らないという事があるように、これをを座右の銘にした著者は問題があっても、人間が対立しているのではなく意見が対立しているという事に気付き、うまいコミュニケーションが築ける事を教えてくれます。
これはリーダーや上司になりたい人だけがよむ読み物ではなく人がどうあるべきかを著者の人生にそって教えてくれますし、コミュニケーションのとり方、気持ちのモチベーションをあげたい人にアドバイスをくれます。
(オススメ人: 近藤 聡美)
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自分にも厳しいが、後に続く女性に対しても厳しく高いコミットメントと目標設定を求めている。自分が達成してきたことに対する自負からきているのだろう。
また自分の失敗やうつ状態になった経験なども率直に書いているが、これは著者の強さの証であり、今の自分に自信を持っていることの裏返しなんだろう。
ただ、やはりIBMという外資系企業だから達成できたこともたくさんあることは事実。しかし、IBMでさえ男性優位社会だったわけで、ドメドメの日本企業で女性が実力通りに活躍していけるようになるのは、まだまだ長い道のりだと思う。
共感度はそこそこ。自分にどう関連付けるか…
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日本IBMで女性初の役員になられた内永さんの著作。働く女性はもちろん、男性たちにも是非読んでもらいたい一冊。
印象的だったのは、「生き方の覚悟」という言葉。「女性だから」っていって、覚悟を持つことから逃げちゃいけないんだなって思った。自分がこの先、キャリアの道を選ぶのか家庭の道を選ぶのかわからないけど、どちらにせよ、しっかりとした覚悟を持たなきゃいけないなと。
あと、育児休暇の間は「会社にとっては戦力になっていない」という点もはっとさせられました。
最後に、「女性はフルコース楽しめる」っていう言葉がすごくよかった。
なんだか、渇を入れてもらったような気分です。
厳しいけれど、厳しいだけじゃない。内永さんにお会いしてみたいと思いました。
余談だけど、世界中のIBMにおける女性の活用度を数値化してランキングをつくったら日本が最下位で、そこから日本IBMの女性活用が本格的に目指されたっていうエピソードが、外資系ならではというか世界にまたがる企業らしくて面白いなと思いました。
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プレジデントの本特集で、女性マネージャーにおすすめの本と
して紹介されていました。
また、ダイバーシティの講演で、実際に内永さんのお話を
伺ったこともあり、興味を持ち、読んでみました。
講演ではどうしても、時間が90分ほどと限られてしまいますので、
そこでは聞けなかった略歴に沿った、内永さんがどのような仕事に、
どのように接してきたかということが知れました。
それだけでなく、ストレスの解消のために書き出す方法であったり、
自分のキャリア、いつどうなっていたいのかを考えだすこと。
更に、女性がどのように見られているのか、
女性の言動・行動が他の女性にどのように影響を与えるのだから
こう頑張ってほしい、というメッセージも伝わってきました。
オールド・ボーイズ・ネットワークの話は講演でも伺いましたが、
この本ではそのおかげで気づき・成長の機会を与えられない女性が
どのようになるか、ということが具体的に書かれています。
私自身、女性であっても上司がきちんと指導してくれる業務から、
そうではない業務
(女性だけではなく、男性へもそうかもしれないのですが)
へと異動したことを経、そういった環境で育ってきた会社人も見、
日本という企業でマイノリティが成長していくことのむずかしさを
痛感しています。
相手の特性を考えたうえで、自分の下の人間には、誰であれ
言わなければいけないことは言わないと、と思わされました。
会社の中でロールモデル、メンターが居ない、どうしていいのかが
わからないという方、また、女性の上司・部下をお持ちの方には
一読して頂いて損はない本かな、と思います。
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ちょい読み。。
日本IBMで女性ながら役員にまで上り詰めた方。
でも、書籍を読むとすごく自然体で、、、さわやかな感じがする。
たくさんの苦労をして、今はいろいろなことを悟った感じ。
英語も堪能そうだし負けん気も強いようだが、
バリキャリな印象を受けないところが不思議。
〜以下、◇○本より抜粋、●・コメント〜
◇p.17:人間がどれくらい強くなれるかというのは、結局、自分が戻っていける信念と価値観
●信念=自分が信じること。これは、難しいかもな。なにがあるかなぁ。。
◇p.43:女性エグゼクティブルーシー・フェルシュダッドさん
キャリアを築くための普段からの心がけは、チャンスの女神の前髪をつかむこと
常に自分を be prepared(準備完了の状態)にしておくこと
どんなチャンスが来てもつかめるように、いつも自分を ready の状態にしておくこと
●be prepared
(…の)用意ができている((for ...))
〈席などが〉(人のために)設けられている((for ...))
(…する)覚悟ができている((to do))
なるほど、「覚悟」か。。