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やたらきれいなお姉ちゃんの写真が出てくるから心霊写真かと思った
2024/01/24 00:32
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投稿者:KeiM - この投稿者のレビュー一覧を見る
「女たちの怪談百物語」ではじめて読み、語り口につられて単著を読んだ。
浮かび上がる手形やシミ、伸びてくる手、立ちのぼる異臭が印象的。話の切り口がうまかった。ヒラヒラする手も、布団だけ消えた部屋も状況が浮かぶように語られた。
読みはじめに怖かったものはお写真。目力に迫力ある美人さん。まわりに良からぬものが写っているのかと探してしまった。ご近影だった。
著者の経歴がアメリカ、スウェーデン在歴ありのポールダンサー、レースクイーン、通訳とのこと。この美人が怖い話を語るのか。ご本人は霊感ゼロらしいが、集まる要素があるのかも。まあこれだけ迫力のある人ならば、並みの霊は寄ってくるまい。そんな妄想をしながら無事読了できた。眼力はやっぱり怖かった。
ちなみにヨーロピアンの話はゼロ。河童の話の続きが知りたい。
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もっと目新しい怖い話読みたい(´Д` ) いや十分お風呂入りたくなくなるくらい怖かったですが 蒐集型だとかぶっちゃうんだよな
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「エレベーター」「赤いハイヒール」「ありえることとありえないこと」が怖さ抜群でしょうか。
時折間に挟まれているグラビアのミスマッチが、なんともいえないけれど。
職業柄(というのも変か)、お水関係の怪談がたくさんありそうな宍戸レイ。
今後の怪談は、そっち方面に期待してます。
ただ、えげつない人間関係の末の怪談とかばっかしで、発表できないとか多そうですな。
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なかなか厳選された怖い話があり楽しめます。怖い話もいいが、宍戸レイさんの美貌を堪能する楽しさもありますよ。
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怖い短文の話が多くて、興味深い。
こういう状況に境遇したことがないからな。でもどうしてこんな本を選んでしまったんだろうか。。
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怪談話が好きな著者は仕事をこなしながら怪談話を収集していた。怪談に明るい印象を持ち、さまざまな人達から聞き集めた怪談。 粗削りながらも、独特な魅力を放つ著者の話を紐解いていこう。
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こちらの方も初見の方。ダンサー、レースクイーン、そして通訳と様々な職種をこなしつつ、怪談話を収集しているというなかなか特異な人物。著者自身は怪談話などが好きで、怖いというよりは楽しいイメージを抱いている。一話一話が短くまとめられているので読みやすい。そのため、内容に触れるとかなりネタバレになってしまうので、あまり内容に触れずにほぼ感想で紹介する形となると思われる。では、読んでて背筋が寒くなったお話をどうぞ。
「壁」
とあるクラブでの話である。語り手が訪れたクラブのトイレの個室は、壁が黄色く塗られ、うっすら赤色が浮かんでいるという変わった内装のトイレであった。変わった作りのトイレであることを疑問に思った語り手はオーナーに何となく理由を尋ねる。するとオーナーは話しにくそうにあのトイレで起った事件を話し始めた。
トイレにまつわる不気味な話。わっと幽霊が出てくるわけでは無いが、過去にトイレで起った情景を想像するとブツブツと鳥肌が立つような話だった。このクラブができるよりずっと前はそこが何だったのか、またそこで何が起こったのか。この著者は聞いた話の背景を掘り下げるスタイルでは無い様なのでこれ以上の情報は出てこなかったがなんとも気持ちの悪い場所に立っているクラブである。
「深夜の物音」
語り手であるエミは母親、弟の三人暮らしであった。そんなエミは夜な夜な外出し深夜に帰ってくる母親が立てているであろう音に、安眠を妨害されていた。ある日、何かを落とすような大きな音で目が覚め積もっていた憤りも限界に達し、あまり物音を立てないようにと文句を言うエミ。しかし、大きな物音がした昨夜は疲れ果てて寝ていたのだから、動く音が聞こえるはずがないのだと言い返されてしまう。犯人が母親で無いとしたら、果たして何が原因なのだろうと探っていくうち、エミはとんでもない事実を知ることとなる。
住んでいる家で起った怪奇現象。夜な夜な繰り返され続ける大きな音。何度も何度も繰り返し描写されるその物音事態も恐ろしいが、その音が出るであろう情景を脳裏に描いてぞっとした。私がホラー小説やミステリ小説を読みすぎているが故の想像であるのならばいいが、何となく私が考えている情景であっている気がする。だとしたら、語り手のエミさんが住んでいた家では以前そういうことが起きたということなのだが……?
真相が分からないだけに、逆に様々な事柄が考えられ恐怖が書きたてられた一編であった。
「大広間」
昔、とある観光地の有名なホテルで働いていた真咲さん。そのホテルには従業員の間で「ヤバイ」と囁かれている大広間があった。何となく近寄りがたい雰囲気を醸し出す大広間は、ほとんど使われていない。ホテル内の清掃を受け持つ班ですら手前まで掃除して、引き返してしまうほどの何か異質な雰囲��を孕んだその場所。
なるべくなら近寄りたくないその場所を、夜に見回る羽目になってしまった真咲は、その夜想像を絶するほどの物を目撃してしまった。
有名なホテルで起ってしまった恐怖体験。夜、一人で見回りというだけでかなり勘弁してほしい状況なのに、追い打ちをかけるような出来事が真咲さんを襲う。大広間と出てきた者の因果関係は分からないが、はっきりと実体をもって表れているから、中々強い因果がありそう。(このホテル自体とは限らない、土地の方かも?)
暗闇の中からじわじわと、しかし確かな存在感を認めながら現れる謎の者。そっちも不気味であったが、大広間の方もかなり怖かった。想像するだけで本当に鳥肌が立つ怖い話だった。本当に怖かった。
全体的に話が簡潔にまとまっていてサクサク読めるお話ばかりであった。ほかの怪談本と違って、その後の調査や過去何があったかという話の掘り下げがほとんどなされていなかったので、ちょっと尻切れトンボだなと思う話もままあったが、その真相は不明であるというスタイルが逆に怖さを増長している話も多かった。
あくまでも、著者が聞いた話を紹介しているという形であり、話の出所がかなり遠いこともあって、調査が困難な話が多かったのかもしれない。
ありがちな展開だな……と思った話でもオチが全然違っていたりという話も多くおもしろい一冊であった。
以下ネガティブな感想↓
ただ、ここからはかなり余談なのだが、話の間間に挿入されていた著者のモノクロの写真の必要性はどうなのだろう?
本を読む前に数ページ黒いページが挟まれているのは気が付いていたが、まさか著者の写真だとは思わなかった。水着を着ている写真もあったことからグラビアのようだが、正直怪談のオチのページの隣にこの写真が差し込まれているとかなり気が散る。集中していたのに急にセクシーな写真が出てきたら誰だって戸惑うだろうと思うのだが……?
怪談というのは過程も大事だが、オチもかなり大事であると認識いているので、そのオチが集中して読めないのはとても残念。
ぶっちゃけたことを言うと、私は怪談を読みたいのであってグラビアが見たいわけじゃないので、話し自体は非常に興味深かったのにすごく萎えた。