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なんて痛快なんだろう。おじいちゃんの年代のことはまだちょっと分からないけど、こんなに楽しく老後を過ごせたらいいな、と思わされた。
映画化されたのでソッチで知っている人も多いと思うが、老人ホームの仲間たちが友人の死をきっかけに「自分達も死に花を咲かそう」と一念発起し、銀行強盗を企てるというもの。こういう場合倫理上ラストは犯人逮捕か玉砕かと決まっているのだが、老人達の末路はそう易々と予想通りにはいかない。なるほどね、と思わせるラストがちゃんと用意されているのだ。
死をテーマに扱っているのに、ほのぼのとしていて、笑える。老人の話だけど、是非若者に読んで欲しい。
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今年の2月に『白の處刑』を讀んで以來の太田蘭三作品。
太田蘭三といへば、私にとつてのベストは『脱獄山脈』。
その次に面白かつたのが、今囘の『死に花』だ。
この作品では、山も釣りもさほど絡んでこない。
主人公は老人ホームに入所してゐる「老人」達である。
彼らは自らの「老い」を認めた上で、最後の「死に花」を咲かせやうとする。
そして、その「死に花」たるや・・・
これまでの經驗や智慧を活かしての、人生最後の大バクチ!
さて、このバクチは、果して成功するのか?
主人公はいづれもひと癖もふた癖もある老人達で、彼らの言動そのものが面白い。
爺さんと婆さんのセックスまで描かれてゐるが、それもまた一興。
「老いる」とはどういふことなのか。
そんなことを考へさせられた。
北多摩署の蟹澤警部と相馬刑事が登場するのも、太田蘭三ファンには嬉しいところ。
ちなみに、この作品は映畫化され、5月8日から全國の東映系で上映されてゐる。
2004年4月30日網走にて讀了
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同名映画の原作本。立川市の老人ホームに暮らす老人達のパワフルな日常を描いた傑作。でも最後はちょっと哀しい。最後まで痛快に終わらせて欲しかった。
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3日読了。
えぇー。ラストは頂けない。いただけないよー。菊嶌が惚けちゃダメでしょう。
最終的に間々田を殺したのは誰?強盗した金はどうするの?埋蔵金はやっぱりないの? 中途半端だよね?
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1ヶ月ぶりに本を読む時間が出来たので、今度映画化される「死に花」を読んでみた。実質星3個半ってトコ。話の内容は面白かったが、強盗をした後、容疑者扱いされることもなく暮らしていけるトコに疑問点を持った。もう少しスリリングな演出を期待しただけに残念だった。
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有料老人ホーム『らくらく多摩川園』へ入居している菊島、先山、穴池、庄司、伊能らは“葬式は人生最後の花道でありイベントである”と豪語する源田金蔵が特注した棺桶と骨壷のお披露目を受けた。
感心しつつ、相変わらず酒盛りへと転じる。そんな折、源田が急死した。源田自らがプロデュースした葬式が滞り無く進んでいたが、火葬場での骨上げの時、奇妙な事が起こった。
やがて彼ら5人は死に花を咲かせるべく、とある計画を練り始める。
「全て、シモネタに帰結かい!エロ爺め」というのが大きな感想(笑)
面白くないわけでは無いが、思ったより面白くなかったという感じ。微妙にテンポが鈍いのか、
会話の具合が良く無いのか定かでは無いが、これは映像で見たほうが面白いかも、と感じた。
メインである計画も、滞りなく淡々と進むので面白味に欠けるんですね。もう少し崩して書いて
あれば大笑いしたのになぁ。そこら辺りがちょっと残念かも。
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映画化作品。
老人ホームの仲の良い男友達6人が主人公。
自らの葬式のプロデュースに取り組んでいた一人が急死する。
火葬の際に発生した奇妙な事件と意外な真実。
死を意識し,人生最後の大博打に出ることを決意する男たち。
文章が短く稚拙な印象も受けるが,テンポの良さも出ている。
死に花を咲かせようとする男たちの姿をいきいきと描いている。
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いい感じに年齢を重ねた俳優さんたちを集めて映画化された作品。老人ホームで起きる事件や人生最後の博打がかった投資をユーモラスに描く…となってますが、そこまでユーモラスではないような。男性であることや富と名声に対する執着が泥のようにねっとりしていて纏わりつく感じがします。単に主要人物たちを高齢にした小説という印象でした。
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銀齢の果てを読んだので昔読んでたこちらを追加。
人は老いても人生に華を咲かせられる。
恋もエロもやんちゃも犯罪も、老人が最期に輝いた日々を柔らかに綴った小説。
銀齢の果てが黒なら白
負なら正
生なら死
そんな小説
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おじいちゃんたち、元気です。
こんな粋な老人が側にいたら毎日が楽しそうです。現在の日本は老いることに恐怖を覚えてしまう社会です。しかしそんな中で、かつてのスペシャリストたちは死に花を咲かせようと、持ち前の技でもって大バクチを打とうとします。
元気になれる一冊。
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ナイスなおじいちゃんたちが銀行強盗を企てる。老人たちの青春小説。このおじいちゃんたち、私より断然元気です!老いるって悪くない。
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老いの寂しさ、いや老いてもまだまだとちょっと面白くなってくる。さすが年の功、と感心していたがラストが切ない。老いってこういう事なのか。後味が悪い。
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・・・・・世界中に男女差別や人種差別が根強くあるように、そしてまた年齢差別という若年層からの老人たちへの差別が厳然と存在する。人間にとって、焼肉定食じゃなかった弱肉強食であってはいけなく共存共栄でなければいけないなずなのに。
ところで、ゆめゆめ老人を侮ってはいけない。老人を汚いとか見苦しいとか見っとも無いとかヨボヨボだとかという眼で見てはいけない。というか、若年層たちよ、そう見えるのは、実は君たちの恐怖の表れなのだ。
目の前の老人は、確実に70歳なら70歳の人生を、荒波を乗り越えて生き抜いてきた人なのだ。20歳の君もやがて確実に、50年後には70歳の老人となる、必ずしもそうなるわけではない、確証は何もないのだ、一週間後に事故で死ぬかもしれないし、2年後には第三次世界大戦が起こって、君は22歳にして戦死するか、安保条約で守ってくれるはずだった米国軍によって空襲で虐殺されるかもしれない、そういうどす黒いもやもやした不安を、無意識裏に感じて、目の前の確実に生きてきた老人を、嫉妬の眼で見て君のこころは慟哭しているのだ・・・・・。
・・・・・うつらうつらしていたら、どこからか低い声で語られる黙示録めいたものが聞こえてきました。
なんだ夢か。親戚の人が心臓麻痺で亡くなりました。また葬式仏教の茶番劇が行われます。そういう時、悔しいさを紛らわすためにこの本を読んだり映画化されたものを見ます。
本書を知ったとき、びっくり仰天したものです。太田蘭三は、津村秀介や斎藤栄のような推理作家の重鎮という認識はありましたし、何作か読んでいましたが、失礼ながら、まさかこういう大傑作を書かれるとは思いもよりませんでした。
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8年ほど前から積ん読だったうちの1冊をやっと読み終ったよ。
老人ホームに入ってる人達が無茶をする話でした
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年老いていくことの哀しさと怖さが、ユーモアを交えながら軽快に語られている。
自らの葬式を演出していた源田が届いた棺桶に入ってみる場面は、何か妙な感じがした。
順番に棺桶に入ってみる老人たち。
この人たちにとって死とはどんなものなのだろう?
老いるという言葉には「枯れる」というイメージがあった。
だが、源田の葬儀で起きた事件は、老人はけっして枯れてなどいないことを教えてくれる。
人生の最後に思い切ったことをした女性の心情が現実感のあるものなのかどうか。
わからないけれど…。
クライマックスはやはり老人たちが「死に花」を咲かせる場面だろう。
なぜか活き活きとしている老人たちの姿が、哀しくもあり、おかしみもあり。
それぞれの人生で得た経験と知識を総動員し、「死に花」を咲かせるべく奮闘する過程は読み応えがあった。
何歳になっても生きる目的がある人は輝いている。
そんなふうに感じた物語だった。