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紙の本
哲学入門に
2015/08/23 03:32
0人中、0人の方がこのレビューが役に立ったと投票しています。
投稿者:jake - この投稿者のレビュー一覧を見る
西洋哲学の入門に十分な内容。
東洋哲学もおさえているけど内容は少ないのでやっぱり西洋哲学の本と感じ。
わかりやすいだけでなく本質もしっかり捉えている。
紙の本
これをきっかけにさらに西洋哲学の世界にわけいっていきたいと感じた。
2011/06/17 08:56
7人中、5人の方がこのレビューが役に立ったと投票しています。
投稿者:yukkiebeer - この投稿者のレビュー一覧を見る
2004年刊行の書で、著者は専修大学教授。
古代ギリシア哲学から出発して、現代へと通じる西洋哲学史を概観するための新書です。
哲学に興味があってこれまでもこうした概説書を幾度か手にしてきましたが、これが抜群に分かりやすいかと訊かれると、断定的に肯定するだけの自信はありません。ギリシア時代から中世の哲学までの説明はかなり理解が進んだ気がしますが、カント哲学など繰り返し読みなおしても腑に落ちなかった箇所もいくつかあります。
それでも最後まで読み通す途上で、断片的ではあるものの、何度か心に添うところはありました。
「木田元が述べたように『哲学というのは、西洋人の奇妙な思考習慣』なのである。」(206頁)と肩の力が抜ける言葉があった後に、わずかながら東洋思想に言及する章が設けられています。そして「日本に対する日本人自身によるオリエンタリズム的まなざし」として、「イデア」「本質」より「当たり前」「当然」、
「個人」「単独者」より「ひとり」、
環境倫理より「もったいない」、
「自己実現」より「身を立てる」あるいは「けじめをつける」
という西洋語に翻訳不可能な日本語のほうが柔軟で大胆な思考が可能であると綴られています。そこに大いに頷かされたのです。
ならば西洋哲学が日本社会に不必要なのかという身も蓋もないことを言うつもりはありません。西洋社会を築いてきた哲学を知ることが、これだけ現代社会に大きな位置を占めた国々や人々を理解することにつながるわけですし、なによりそれは知的好奇心を満たすという「享受」の瞬間を与えてくれるわけです。
著者はこの「享受」する態度が、「自己実現や目的手段の悪循環に巻き込まれることを避けることを可能にする」(235頁)と言い、「そのつどの現在を楽しむことができれば、結局、生活全般を楽しむことになる」(236頁)と主張するのです。
この点も強く賛同したいと感じました。
紙の本
「大胆なマッピング」
2004/08/06 13:06
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投稿者:志賀信夫 - この投稿者のレビュー一覧を見る
新書版には哲学入門がよく似合う。手軽に教養をという時代には新書のベストセラーを担っていた。その哲学入門に対しては、「哲学とは何か」から入って、作者の得意分野に引きつけて終わるか、教科書的な概論に終わり、「いかに生きるべきか」がつけ加えられるか、その程度という偏見をもっていた。この本も確かに導入は知りあいのダンサー「イリツカ」さんの疑問から入るという「哲学とは何か」だ。しかし実はもっと大胆な哲学の整理学だった。哲学をマッピングしようということ。これは「哲学入門」以前の整理でもありながら、同時に諸々の哲学を分類し、その全体構造を関係性の網で覆うという大胆不敵な行為だ。古代から現代までの思想・哲学を仕分けて客観的にマッピングする試みは、キリスト教など特定の宗教の影響が少なく、東洋文明の一員でありながら早くからの近代化で西洋的メンタリティをかなりもつ日本人だからこそできるものではないか。
筆者は先日、舞踏と死と日本の宗教について、あるオーストリア人から質問を受けた。その問いに答えながら、日本の死生感や宗教意識はかなり混沌としていると実感した。個人差はあるが、信じる思想・宗教を持たない、あるいは持っても疑い続ける日本人は、西洋人の理解を超えているところがある。その意味では非常に客観的に東洋と西洋の思想を見ることができるのかもしれない。ただそういいながらも、「無」を西洋人の理解できるように説明することは、とても困難で、その点でも私たち自身が「東洋の神秘」なのかもしれないが。
ここでは貫成人がフッサールの現象学を学び、舞踊にも詳しいということは脇において、この本のニュートラルな魅力と、入門的に見えて実はなかなかアヴァンギャルドな試みであることを再び強調するにとどめる。頻出するさまざまな「例え」も面白く、独特の諧謔が感じられる。抽象的な学問をなんとかリアルに引き付けようとする作者の努力が感じられる。たぶんイマドキの学生たちを相手に苦闘した成果だろう。古典哲学からポストモダン、さらに東洋思想にまで言及したこの哲学マップは、「ぴあマップ」より有用かどうか不明だが、700円ちょっとで哲学が買えるのだから、これはお勧め。なお続巻は古今の哲学から拾った小ネタ満載の「哲学のトリビア」はどうだろう。いやトリビアはもう古いか。
紙の本
初学者よりはもう少し勉強した人向けです
2018/09/30 21:53
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投稿者:one story - この投稿者のレビュー一覧を見る
哲学をコンパクトに概観することはできます。同著者の「大学4年間の哲学が10時間でざっと学べる」よりは例を含めた具体的な記述も多く、ずっと読みやすく、頭に入ってきます。ただし、コンパクトな反面、理解しにくい部分も多く、それぞれの哲学者の考え等を理解するためには、別の本が必要です。
この本は、ある程度哲学の知識を得た人が、相互の関係を理解してより理解を深めるのにふさわしい本だと感じました。それぞれの哲学者の考えをもう少し理解してから改めて読んでみたいと思います。
紙の本
手軽な入門書
2004/08/03 11:47
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投稿者:死せる詩人 - この投稿者のレビュー一覧を見る
哲学の興りから、現代に至る哲学の流れを初心者にも分かりやす説明してくれる入門書です。平易なアナロジィを使って哲学の概念を説明している点に好感が持てます。中でもヘーゲルの弁証法の説明は、身近なアナロジィだったので非常に理解が進みました。
何より、この本で評価したいのは最後に収められた読書案内でしょう。参考文献を羅列している書籍はたくさんありますが、一見して内容の分からない参考文献一覧を見て、更に調査しようという人は多くありません。しかしながら本書のように、筆者自ら読者の興味に合わせていろいろな入門書の内容を紹介してくれれば、更に勉強したい人には嬉しい限りでしょう。
他方で残念な点もあります。本書では、幾つか図が提示されているのですが、それが本文ではあまり活用されておらず、読者が本文を読み勝手に解釈し内容と結び付けるしかありません。
とは言っても、本書が哲学という学問を俯瞰するのに役立つ事は間違いありません。