電子書籍
じつは隠れた名作中の名作だった
2021/10/29 14:57
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投稿者:imikuto - この投稿者のレビュー一覧を見る
クィーンには名作が多すぎて、本書は目立たない。しかも国名シリーズではなく、忘れ去られそうな作品でもある。
でも個人的にはかなり好き。
理由としては、ミステリー的に異端ということもあるし、日本文化が登場することもある。
それに、XやYよりもシンプルなのもよい。
何度でも再読したい作品である。
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公式の事件解決後にもう一転あって興味深い
2019/08/16 08:23
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投稿者:美佳子 - この投稿者のレビュー一覧を見る
『日本庭園の秘密』または『ニッポン樫鳥の謎』(井上勇 訳)は1937年の作品で、国名シリーズの最終編です。日本で育った女流作家カレン・リースはニューヨークに日本庭園のある屋敷を構えて住んでいましたが、その屋敷の寝室で怪死を遂げます。その時彼女の婚約者の娘エヴァ・マクルーアが訪問しており、カレンが書き物をしている間居間で待っていて、彼女がカレンの死を発見するまで居間の前を誰も通らなかったため、実質上の密室殺人ということになります。エヴァ以外にカレンを殺すことができた人間は居なかったため、彼女は窮地に追い込まれますが、そこに急に表れた私立探偵テリー・リングがエヴァの無罪を信じて時間稼ぎのためにカレンの部屋から屋根裏部屋に続くドアのかぎを開けるなどの工作をして捜査を混乱させます。
このテリーの行動の意味も長いこと謎のままですが、カレン自身もかなり謎な人物です。
最終的にエヴァの容疑はすっきりと晴れて事件は解決したと思われた後にもう一転するところが興味深いです。そのせいもあって「読者への挑戦」は挿入されていませんでした。
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うーん。評価しにくい。まあ悪くはないんだけど…おそらくあの真相だろうと思ってたら見事に当たってしまったし…。論理的に割り出すパズラーというものが好きな人にとってはこれは微妙だと思う。ただドラマの部分というか、人間心理の部分については結構興味をそそられるものではあったかな。うーむ。
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トリックはルルーかよ、ポーかよという感じですが、人間ドラマがなんとも。テリーとエラリィの関係が面白かった。憎めないやつだな!テリー!エヴァ語りの恋人たちの考察とかにハッとさせられたり。トリック以外のところがよかったんだと思います。
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小説の中に日本びいきの人が出てくるんだけど、なんか、これを外国の人が読んだら日本のことが誤解されそうで心配になります。クイーンにしてはそれほど難解でもなく、面白かったです。
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あれ?と思っていたことは最後に解き明かされた。けど、まさかこういう事件展開とは思いもつかなかった。すっかり、はまってしまったようだ。
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国名シリーズ最終作ですが、
残念なことに読者の挑戦表記がない!
非常に残念であります。
この事件は舌を巻くことでしょう。
なにしろ、トリックが奇想天外なもの
まぁ、予想不可能なものだからです。
そしてラスト前に出てくる事実にも
まず驚くことでしょう。
ああ、終わったと読者が油断した隙に
もう一発一撃を食らわせるのですから。
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エラリー・クイーン・シリーズ
作家カレン・リースの死。彼女の義理の娘になるはずの女性エヴァのみが犯行が課のな状態。ハサミで刺された被害者。私立探偵テリー・リングの証拠隠滅とエヴァ保護。船上での死の知らせ。婚約者マクルーア博士の動揺。鳥かごから消えたカケス。天井裏に住むカレン以外の人物。日本で死んだはずの女性エスター・リース。
2010年9月21日読了
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祝!初、エラリイ・クイーン!
とうとうあたしもエラリイ・クイーン・デビューであります。
特になんの先入観も持ってなかったのですが、
でも、こう思いました。
思っていたより、ずっとエンタメだった。
テリー・リングが毎回登場するキャラクターなのかとか、
そんなことは分からないのですが、
このテリーとエヴァの物語は、あたしを熱狂させました笑。
こういうの、大好き!
その二人にあまり顔色の良さそうじゃないエラリイ・クイーンが
寄り添っているところなんかは、かなり良いツボだと思います。
ミステリーとしては、いまいち満たされませんでした。
そうだったのか!なんと!
という驚きもない、けど、それはこの人たちが考えだしたことを、
色々な人がそれぞれに取り入れて真似したものを
あたしが今まで生きてきた中で目にしてきたからであって、
そう考えると、やっぱりこの本は衝撃的だったのだと思います。
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7月の4冊目。今年の94冊目。
初エラリイ・クイーン。うーん、やっぱ現代日本の推理小説になじんでいると、どうもこの時代の海外ミステリを読んでしまうと、「なんじゃ、そりゃ!」と思ってしまう感は否めない。ただ最後の意外な結末は面白かったね。まぁ実際怪しいと思ってたんだけどね。あと、最後の解説には一言申したいね。別にこれも日本である必要はないと思います。てかそんなに日本関係なくね?と思いました。
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国名シリーズ最終作。
ここまで対立しているクイーン父子を見るのは初めてな気がする。
解決はあっさりだが、ラストの数十ページには
中期クイーンの片鱗が垣間見える。
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いかにも国名シリーズっぽいけど
実は国名シリーズじゃないらしい。「読者への挑戦状」もないし。
ある意味密室殺人ものなのだけど、このトリックはどーなんかなー。
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恋愛関係のもつれと人の「欲」が2つの殺害事件へと繋がるのがこのミステリー小説である。この殺害事件の解決が実は最後の最後にことの熾りを作った「知能」犯人像が浮き上がる。それは癌の権威を盾に精神的苦痛を患者にすることで、人は精神的に脆弱な状態で癌「不治の病」だと言われるとどうなるのか、をこの小説では心理的な人間の行先行動までを読み、間接的な犯罪を実現する。 興味をそそるのは日本の伝統「武士の切腹」と「武士の妻の自害」の違いが事件のヒントになる。