紙の本
どの視点に立つかという、ただそれだけの違いなのに
2009/08/31 14:19
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投稿者:くまくま - この投稿者のレビュー一覧を見る
天城錬たちが世界樹の事件に巻き込まれている頃、天城月夜・真昼の姉弟は、メルボルンで賢人会議の魔法士サクラと出会っていた。サクラという名前に過去の記憶を呼び起こされた真昼は、不確定要素が多い状況にもかかわらず、積極的に事件に係わることにする。
同じ頃、賢人会議の正体を確かめるべく、黒沢祐一と共にメルボルンに潜入したディーとセラは、祐一の不在をついて襲撃してきたモスクワ所属の魔法士イルに敗れ、ディーは捕虜となってしまう。
マサチューセッツのファクトリーで生まれ、使い捨てられる同胞に怒りを感じて人間を憎んだ過去をもちながら、今ではモスクワ・シティ維持のために自分の命をも惜しまない行動をとるイル。そして、かつて目の前の同胞を救えず、その後悔を取り返すかの様に各地の同胞を救い出すサクラ。
それぞれが信じる道を突き進むゆえに衝突せざるを得ない二人の結末は?そしてそれに天城姉弟はいかに関わるのか?
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今までに出てきたキャラたちが出会い、そして新キャラたちと共に新たなる戦いの道へ……と言った感じでしょうか。まあまだ上巻なので今後の展開に期待と言ったところでしょうか。
相変わらず戦闘のテンションが大好きです。地の文だらけの戦闘ですが、それこそがこのお話の肝。I-ブレインの脳内処理の様子とコンマ数秒の駆け引きが非常に熱い。光速度まで高めた「自己領域」で移動しつつ解除と当時に身体能力を50倍にまで引き上げて……とか空気を圧縮し壁を作り出したり大気中の水分を凍らせて矢を作ったり……とか。「魔法」を科学的に行う、それがこのウィザブレ。
新キャラ・サクラが熱いです。かっこいいお姉さん系キャラ+割とツンデレキャラ+黒髪ツインテールとかもうなんと言いますか言葉に出来ませんこの萌えっぷり。ああああああいいなあああああああ。
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結構壮大なお話。早く下巻が出ないかな、とウキウキ☆
毎回どこか悲しくなるけれど、読みたくてウズウズしますね!
錬くんとディーくんが好きです☆
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2006, 1,24 読破 + 天樹兄弟キター。久々の祐一が素敵です。ディー・・・、もはやヒロインは君だ。
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Iと対になる作品で、時系列的には?とほぼ同時期にあたる。IとIIIの主要キャラクターが登場する。フィアを救えた錬と異なり、かつてマザーコアとしての運命を背負わされた少女を救えなかった「賢人会議」こと「サクラ」と、シティに住む人々のため戦う「イル」との戦い、そして、真の強さとは何かを求めるディーが下した決断が描かれる。舞台は2198年10月シティ「メルボルン」跡地。
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子供と大人という対比がメインになっているように思います。
子供は時として的を射た発言をするが、それが大人にとって都合が悪い時もある、という感じに。
大人というのは、この場合「シティ」側の人間。
両極端に位置する「賢人会議」と「シティ」。
この対立を具体化したのが、新登場のサクラとイル。
その間で翻弄されるディーとセラという構図ができるかと思います。
ディーとセラはもうじれったいくらいずるずるずるずると過去を引きずっているのが痛々しいくらいです。マイナス思考すぎて同情の余地もない。
そして、祝!天樹姉弟、メイン昇格!
真昼がなにを考えてるか分からないところが不気味で怖いですが(というかこの弟ハイスペックすぎる)、二人とも大好きなキャラなので嬉しいです。
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ウィズ5上。
錬と同じもう一人の悪魔使いの話。
フィアを助ける事が出来た錬。
助けられなかったサクラ。
前巻までに賢人会議という言葉が何度も出てきたけど、とうとう登場です。
それによって新たに登場した幻影イルも物語に絡まってきて、これまでのキャラも分断されて、大きく話が進みます。
そんな中で、うまく感情や気持ちが伝える事が出来ないディーとセラがやっぱり悲しいです。
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切ないなー
イルの正義もわかるし
サクラのしてることもわかる
正しいことって人それぞれなんだな
唯一無二の誰もが納得する正しいことってないのかな
この話の中だけでなく僕らが生きているこの世界にも
命の重さってはかれない
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この巻では1巻から天樹真昼と月夜の姉弟が、3巻からディーとセラ、そして黒沢祐一が再登場となり、さらにサクラとイルという2人の主人公が登場して人物関係がより一層複雑化することに。
サクラとイルは対照的なキャラクターで、サクラが「魔法士」というマイノリティーのために戦う側であるのに対し、イルは「人間」というマジョリティーのために戦う側という設定になっている。2人とも同じ「魔法士」であるのにその目的が異なるのは、結局は「最初に守りたかったもの」が何だったのか、という分かれ目に尽きる。何か1つでもボタンの掛け違えがあれば、2人はまったく逆の立場になっていたかもしれない。
ディーは「魔法士」のセラを守るためにサクラの側につくことになったが、一時的に「兄弟」であるイルのもとへ身を寄せたときに、そのままイルとともに行く選択肢もあったはず。やはりその辺りの流れもボタンの掛け違いが原因なのか。