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裏業界のフロント企業で働いてたチンピラが持ち出した1億の金を巡って山奥のホテルで繰り広げられるドタバタ劇に、巻き込まれるカップル、ホテルマン、掃除屋…。そのホテルマンも足を洗った鍵開けの名手で、友人(?)の掃除屋は暗殺から死体処理もこなす敏腕掃除屋…。
登場人物が全てクセ者で、喜界島の無双っぷりも異常。後半は結構な死者がでますが、何故かシリアスにならない感じが少し伊坂幸太郎の様な感じがあります。
エピローグが正直あまりいらなかったなぁって気がします。それこそ伊坂幸太郎"風"な感じがして。
結構スピード感があって読みやすかった一冊。
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ページ数が多くないので内容としてはそこまで濃くないのだが、キャラクター一人一人に魅力があったと思う。
まともな人はあまりいなくて誰も彼も一癖ある登場人物ばかりだが、みんなどこか憎めない。
その中でも一際いい味を出してるのがトヨさん。番外編も彼のおかげで面白さ3割増しくらいだった。
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拳銃の密輸で稼いだ金を持ち逃げしようとしているチンピラと若いカップルが冬季休業中のホテルにたどり着いてドタバタするストーリー。
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「次どうなるんだろう」の連続で、「ノンストップ追跡劇」というアオリの通りスピーディーに進む物語。後半は派手なアクションもあり映像化を前提に描かれたように感じられるストーリー展開。
人里離れた山の中のホテルを舞台に繰り広げられる、組織間のトラブルや、それに巻き込まれた男女、億単位のお金の行方など、王道ながら刺激的な要素がふんだんに盛り込まれ、それでいて使い古された感が無く先が読めない。苛烈な殺し合いもありながら、全体的にはドロドロした雰囲気よりも派手でドラマチックな印象。
特に掃除屋の「トヨさん」は関西弁を話しながら凄腕という異色を放ち、物語の魅力的なアクセントになっている。これで著者が初めて書いた作品だというのだから驚く。第3回野生時代フロンティア文学賞受賞作。