紙の本
作家であり、政治活動家でもある雨宮氏の興味深い社会について問った一冊です!
2020/06/21 09:33
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投稿者:ちこ - この投稿者のレビュー一覧を見る
本書は、作家であり、政治活動家としても知られる雨宮処凛氏の作品です。雨宮氏は、当初「ミニスカ右翼」と呼ばれた右翼活動家だった時期もあったということですが、後に「ゴスロリ作家」を称する左派系論者に転向されたようです。そのような少し変わった経歴をおもちの雨宮氏の右翼と左翼について考察した興味深い作品となっています。同書では、右翼と左翼の両者とも命懸けで闘い、求めているのはどちらも平和な社会であるにも関わらず、ぶつかり合うのはなぜなのでしょう?また、テロ、革命の歴史や、天皇制、戦争についての認識の違いなど、両者の活動を経験した著者ならではの視点で噛み砕いて解説してくれる面白い内容となっています。同書の構成は、「第1章 右翼と左翼と私」、「第2章 右翼って何?」、「第3章 左翼って何?」、「第4章 両方の活動家に話を聞こう」、「第5章 矛盾だらけの世の中で」、「終章 その後の右翼と左翼」となっています。
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右翼とか左翼とかなんとなく知っていたことを整理できた本。でもなんとなく書かれているので読みやすい。一番の違いは天皇と戦争の捉え方、そして憲法だと思うが、ここのところはしっかり書かれていた。入門にいいかも。また迷った時に読みたくなる本。
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両方やったことあるという稀有な筆者のヘンな本。なんでも書くねこの人は。へんにギャルっぽく書こうしている感じがいらない。ただし、面白い。読んだ時間の価値がある。
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右翼は天皇崇拝、戦争も悪いが、それでも良いことがあった。軍国主義で資本主義はまあベストではないが、ベター。
左翼は自由を主張。資本主義を否定し共産主義を目指す。戦争反対、軍国主義はあり得ない。
どっちによりすぎても良くないわけだけど、実際に右と左にはいっていた人の体験はやはりどこかリアリズムを感じる。
常に冷静に立場を考えて、いざ事が起きても対応できるようにしないといけない。何かに所属していると、考えることをやめてしまう。その所属している組織が、方向性を与えてくれるからだ。しかし、それで一気に戦争に突入した日本は、自分で考える力を教育や社会で防がなくては行けないと思う。
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両者の思想や理念を比較して社会問題を語ろう、という本ではない。過去の事実や事件をコンパクトに紹介し、現在の行動家たちのインタビューから読者の関心を掻き立てる。理不尽な現実や悲惨な出来事に直面して停滞しがちな我々の思考を活性化させる啓蒙書でもある。2007年の単行本出版から7年後の文庫化に際して付された最終章が社会の急速な変化を如実に現している。
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実体験に基づく評論だから説得力ある。
根本の部分に同じく民衆を思う気持ちがあるというのはその通りだと思う。
だから「右翼」「左翼」とカテゴライズしてしまうことによって、行動範囲が狭められ、実現できなくなってしまうところはあるだろうな。
それはなにかもったいない。
超えられない壁はあるけど、まずは若いうちに、右翼左翼に属する前にこういった本を読んでみたらいい。
なにも考えずに、政治を避けて通るのはやはりよくない。
こういう本が政治について考えるきっかけになれば。
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右翼、左翼の両方の活動を実際に行ってきた著者の体験談と、現在の活動家へのインタビューにより構成された本。
最近のヘイトスピーチにも触れられている。
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14歳に向けた本だと読んでいる最中に気づいた。そのせいなのか、右翼・左翼の呼び名だけしか知らず、両者の区別も全く分かっていなかった大学一年生の私にはとてもわかりやすかった。
どちらかの立場をただ説明するだけでなく両者を比べて違いを提示してくれたり、活動家とその人のストーリーを紹介しているところが良い。
批判的な解説スタイルではなくて、両者の考えをポジティブに捉えていくスタイルなのが良かったと思う。
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私のような政治に興味のない人間には分かりやすくてよい本だと思った。右左というより、もつ者もたざる者との分断というのは正しい見方だと思う。
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冷戦が終わり、イズムの時代は終焉を迎えた。
しかし、今のように価値観が多様化し、相対化すると、自分なりの価値観を確立する必要がある。
なぜなら、価値観の空白には耐えられないからだ。
しかし、首尾一貫した価値観を自前で取り揃えるのは容易ではない。
イズムを求める人は、はっきりした解を求める人だ。その分、国を憂う気持ちも強い。
社会に対して疑問を持ち、理想を掲げる最もピュアな人たちが右翼や左翼なのだ。
21世紀は生命の尊厳をベースにした哲学体系=生命主義が求められている。
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私は、どちらかというと左派と言われている人の本をよく読んでるのかも。この本を読んで、右派のほうの考え方をあまり知らなかったなぁと思った。
どうして、私はいつの間にかどちらかというと左になっていたんだろうと考えたら、自分に関係のある範囲として弱者問題関連の本を昔からたまに読んでいたからかもなぁと思った。
弱者問題周辺の左派を読んでいたから、そんなに左は難しいことばっかり言ってるインテリとかお花畑と思ったことがなかった。現実的なことをやっていて、本もわかりやすく書いてあるものも多いイメージだった。
右派は街宣車が強烈なのと鳥肌実みたいなイメージだったんだよなぁ。
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2014年刊行。簡明に読めるので、とりあえず新右翼のところを中心に読破。左翼右翼の峻別が些かステレオタイプに感じるが、まぁ簡明という長所で相殺か。なお、マッチョな人が優しく振る舞えると宣った人物がいたが、マッチョでない人間からすれば、決して優しくは感じていない。苛めた者は忘れても、苛められた方は忘れないのだ。マッチョでない者は、自由にものを言わず、言えず、我慢しているのだ。もし、マッチョな人が優しさを振りまいていると思っているのなら、極めて傲慢かつ自己中心的。この傲慢さが判っていない人間像を垣間見た。
勿論、著者のことではありません。
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古本屋で見かけて買ったのだが、中学生向けの内容だった。
右翼や左翼の活動家の話やプロフィールが中学生の役に立つとは思えんが。