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紙の本
謎解きミステリーを絡めた大団円
2008/12/22 14:18
2人中、2人の方がこのレビューが役に立ったと投票しています。
投稿者:DSK - この投稿者のレビュー一覧を見る
最初からシリーズ化を想定していなかったことを考えると見事な完結と言って良いのではなかろうか。吉朗と吉香がもう一度入れ替わり、麻琴と真琴をあの状況に置いてハラハラさせつつ、千広と千尋を替えなかったことで吉朗と千尋との最初で最後の出会いを演出、雅成側の入れ替わり後の生活を挿みながら、第1巻に出てきてその後全くスルーされてたアイツらまで解決させている。前巻までにあった他の事柄もきっちり反映させており最終巻らしい展開だった。何より嬉しいのが、いつの間にかアッチでは真琴と吉香が半ば公認の仲になっていることと、前巻で兆しが見えた雅成と春生の仲も少し、お互いが意識するくらいには、進展していることである。恋愛が成就する、あるいはする方へ向かっているのはやはりイイ。そんな中でも、また起こってしまった入れ替わりから帰還するためのヒントを探していく展開にはミステリーと謎解きの要素が相応に盛り込まれており、本作が富士見ミステリー文庫から出版されていることの意味を改めて実感した。ただのTS物では無い、実は奥深い作品なのである。ただ、この入れ替わりの解決は、必然的にアッチの人達との永劫の別れでもあるために、一抹の寂しさを残しながらも、吉朗と麻琴の心温まる結末が胸にじーんと残る。もし叶うのならば、入れ替わる時の一瞬のすれ違いだけではなく、じっくりと吉朗と吉香が対面して、少なくともお互いがきちんと自己紹介出来れば良いのにな、と思った。この最終巻を読んでいる間ずっとそう思っていた。忘れた頃にまた読み返してみたいと思える作品だと思う。
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