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紙の本
登場するロボットや猫に愛着を感じる
2004/05/17 15:22
1人中、1人の方がこのレビューが役に立ったと投票しています。
投稿者:Dandy - この投稿者のレビュー一覧を見る
私はあまり作者にこだわらずに本を読みますが、
この本を読み終わったときにこの著者のすごさが伝わってきました。
表紙を見て分かる通り、非常に愛らしさが伝わってきます。
が、内容は表紙とは違いコミカルな感じではなく、
非常にパンチ力のある重い内容となっております。
2匹の天才猫、黒猫の「幽」(かすか)と白猫の「焔」(ほむら)。
そして、焔が大好きな「楽」(かぐら)。
挿絵はほとんどないけれど読めばその情景が浮かんでくる
著者入魂の作品です!
紙の本
猫とロボットにょ
2001/03/23 04:45
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投稿者:しおん - この投稿者のレビュー一覧を見る
人類の死滅した世界。地球を回る「トルク」と呼ばれる宇宙ステーションで、知能の発達した猫たちが暮らしていた。彼らは地球を地球儀と呼び、死んだら魂の行く場所だと考え、独自の宗教観を持っていた。
『E.G.コンバット』や、『鉄コミュニケイション』などの作品を持つ秋山瑞人の、初完全オリジナル作品。
プロローグが素晴らしい。凄いの一言。少女ロボットのクリスマスが箱の中で、次に現れるであろうスカイウォーカーと呼ばれる猫を待ち続けるシーンなど、ほんとに切ない。
起動シーンも、E.G.コンバットのGarpを思い出して、ロボットの描写は独自の雰囲気もってるなという印象。
クリスマス、ボケはいってると思っていた彼女だが、凄い強いので、「やるなお主って」感じがした。少女型らしいけど、クリスって別に男の子型でも良かったって感じ(キャラ的には気に入っている)。
臨場感のある戦闘シーンやロボット制御の内部描写は素晴らしい。震電の「ひとつ……にはげがある」ってあたり、思わずいいね〜と思いました。見せ場の見本という感じ。
猫がどつきあいをするって所は、映像を考えると、どうしても「じゃりんこチエ」って感じになります(笑)。
人間が滅んで、猫の世界になっている話しということで、考えてみれば、竹本泉先生の「ねこめ〜わく」のような世界設定でもありますね。
紙の本
『地球へ行ってみたい』純粋な思いを持つ猫達
2000/11/09 02:01
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投稿者:KOOO - この投稿者のレビュー一覧を見る
月に行ってみたい。
そんな風に思ったことは無いだろうか?たぶん一度ぐらいはあるんじゃないだろうか?じゃあ、月へ行こうと考えるだけで命を狙われるとしたら?ロケットを自分一人で作らないといけないとしたら?それでも行きたいって言えるだろうか?
舞台は地球から6000キロ離れたところにある宇宙ステーション。人間はとうに滅んでしまっているけれど、そこには知性を持つ猫達が生きている。地球へ降りる事を考えることさえ禁じられた世界の中で、黒猫の幽は地球を目指す者“スカイウォーカー”となる。
そんな幽が、自分の生きる意味をロボットを使った殺し合い“スパイラルダイブ”に求める白猫の焔と出会う。
二人は自分の夢を叶えるために一生懸命だ、そんな純粋な思いに胸を打たれる。
紙の本
クレージーでカワイイ猫たち
2000/08/03 04:06
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投稿者:ユヴスケ - この投稿者のレビュー一覧を見る
地球にほど近い宇宙に浮かぶスペースコロニー。そこに暮らすのは人ではなく、宇宙人でもなく、電波で会話しロボットを操る猫たち。彼らは頭上に見える青い星を地球儀と呼び、死せる魂が向かう場所と信じている。
その地球に生きたまま到達することを目指し、クレージーと呼ばれた猫たちがいる。迫害され、時には死に臨みながらも、あきらめることなく次へと希望を託し、今それを受け継いだ第37代スカイウォーカーの幽(かすか)という黒猫。
一方で戦うことでしか自分を表現できない者たちがいる。己の肉体と、ヒゲからの電波で操るロボットで戦う「スパイラルダイバー」。そこでのチャンピオンにまで上り詰めた白猫・焔(ほむら)は、自らの人気や特権のための戦いを否定し、彼もまたクレージーと呼ばれる。
世間に自分の居場所がないことを知っている彼らは、互いに目指すモノを理解し合え、だからこそ幽は焔を利用しようとし、焔は幽を激しく拒絶する。
要素だけを並べると、何とも殺伐とした作品に見えるかも知れないが、それを補ってあまりある幼い三毛猫、楽(かぐら)の存在。時には作品すら壊しかねない言動をとる楽が、ただの狂言回しではもったいない。
「猫の地球儀」2部作の前編となるこの本では、彼ら3匹の猫の出会いと因縁が語られる。まだ物語は序章だが、スピード感あふれる戦闘シーンと、猫好きでなくても頬がゆるんでしまうユーモラスな猫の描写が、ページをめくる手を止めさせない。クレージーな猫たちが、猫の社会にもたらすのは革新なのか、それとも新たな混乱なのだろうか。どちらであれ彼らの真剣さが、とてもうらやましく思えて仕方がない。
紙の本
ラノベっぽくない書き方
2015/08/28 22:47
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投稿者:テクノ坊 - この投稿者のレビュー一覧を見る
焔の章が上巻で幽の章が下巻となっていて二巻完結。
登場すのは猫だらけなのですが、小説という文字媒体なので猫であることを考えないで読んでいると、とても狭い世界の出来事なので物語の盛り上がりに欠けてしまいます。
上巻の導入部分と下巻の終わり方はとても良かったのですが、ラノベというのが実に惜しい!アニメで見れたらとても面白い作品になったのではないかと。
紙の本
「まったく笑えないのだけど可笑しい」「まったく泣けないのだけど悲しい」
2002/07/03 04:28
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投稿者:あおい - この投稿者のレビュー一覧を見る
人間が一人も登場しない、ファンタジー色の強いバロックSF。物語の展開が、ちょっと『ブギーポップ』のエンブリオ篇に似ているけれど(そういや『ブギー〜』もコードウェイナー・スミスみたいではある)作品の構造そのものはもうすこし単純で、短編を引き延ばしたような印象がある。しかし、それが何とも言えない残酷さというか、虚無的な部分を空っぽに映し出していて、「まったく笑えないのだけど可笑しい」「まったく泣けないのだけど悲しい」物語になっていると思いました。
紙の本
「電波ヒゲ」が私も欲しい…
2000/11/25 10:16
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投稿者:コウちゃん - この投稿者のレビュー一覧を見る
時は遠い(案外近い?)未来。舞台は人類滅亡後にも地球の周りを回る無人と化したスペースコロニー。そして、そこには…
ネコがいた!! ネコとロボットが!!
人間の残した色々な物の中で自分たちの生活を繰り広げているネコ。
地球のことを「地球儀」と呼び、死んだら魂は「地球儀」へ行くと考えているネコ。
「地球儀」に生きたまま行こうとして「教団」に狙われる「スカイウォーカー」ネコ。
「電波ヒゲ」で自由にロボットを操り戦う「スパイラルダイバー」ネコ。
同じく「電波ヒゲ」で自由にロボットを操りゴキブリを取っているネコ。
さまざまなネコたちが、ロボットをパートナーとして生活している。
この物語の主人公は、第37代スカイウォーカーの黒猫「幽(かすか)」。「スパイラルダイバー」の無愛想な新チャンピオン、白猫「焔(ほむら)」。そしてゴキブリ取りが得意な三毛「神楽(かぐら)」。みんなネコ社会では、ある意味「異端」なネコたちである。
「教団」からの追求を逃れるために「スカイウォーカー」幽は、「スパイラルダイバー」焔を自分の近くの引き付けようと考える。そのため、焔に挑戦して完膚なきまでに叩きのめす。焔は再戦を近い(幽の思惑通りに)幽の近くで力を蓄える。焔が好きな神楽もいっしょになって幽の周りをウロウロする。
「猫の地球儀」2部作、前編の「焔の章」では、3匹のネコの出会いとそれぞれの生き方や考え方が交差していく。舞台やストーリーが割とヘビーなのに、話はライトな感じで進められていく(表面上だけは)のは、やっぱりネコの可愛さ(得に神楽!!)からくるのだろうか?
小説というより(良い意味で)漫画やアニメの感覚が強い気がする(ビジュアル系小説ですね)。
紙の本
限界を超える意義と結果による危機のどちらを取るべきか
2000/07/10 03:28
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投稿者:タニグチリウイチ - この投稿者のレビュー一覧を見る
遠い未来。地球を回る宇宙ステーションにはなぜか知性を持った猫だけが生き残り、眼前の地球を死んだ魂が向かう「地球儀」と信じて暮らしていた。外は真空。重力に引かれて地球に落ちれば燃え尽きてしまう極限状態に暮らす猫たちは、やがて宇宙に想いを向けることを禁じる教義をうち立てる。けれどもガリレオの昔から、好奇心を抑えきれない奴がいるもの。猫の中にも「地球儀に行きたい」と願う”スカイウォーカー”が生まれては、教団によって抹殺される歴史が繰り返されて来た。
限界を超える意義と、それがもたらす危機のどちらを取るべきか。「猫の地球儀」2部作の前編「焔の章」では、第37代スカイウォーカーになった幽(かすか)と、思念によってロボットを操り戦う「スパイラルダイブ」の新チャンピオンになった焔(ほむら)とが出会う話を軸に、そんな問いがなげかけられる。スピード感あふれる戦闘描写が圧巻。