紙の本
最後に幻想を崩す一言は
2015/09/16 09:38
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投稿者:くまくま - この投稿者のレビュー一覧を見る
夏休みが終わった咲丘は江西陀梔と共に、生徒会長の城尾滝椿の監視の下、丘研顧問の小手毬綾芽から、夏休みの課題をやって来なかった罰としての補習を受けていた。幼馴染のロッカー苧環香澄は喫茶店「ムジカ」でマスターの小柳津にメイド服を着せられ、柏木連合の怪物・赤樫賢治に追われていた柏木玲儀音は蜂須和也の家に匿われ、それなりに納得いく風景に収まったと思っていた。
そんなある日、江西陀梔が咲丘に相談を持ちかけてくる。原因は、丘研代表の沈丁花桜から修復を依頼されたという油絵だった。
それに対する見解の相違から、江西陀に裏切られた気分を味わう咲丘。新たな丘研の探索目標となったビッグフット発見にも力が入らず、兄の咲丘純一も別作業で忙しく手伝ってもらえなかったこともあり、出島進にすら気を使われる始末だ。
その過程で城尾滝楓と出会い、江西陀の言にも一理あることを認めた咲丘は、沈丁花桜の日常を知るために監視カメラや盗聴器で調査を始めるのだが、女郎花萩によって全てシャットアウトされてしまう。
そうこうしている間にも、沈丁花桜の作戦は止まることを知らなかったのだ。彼女から一方的に切り捨てられ、従姉にして刑事の錦木真弓から探りを入れられるに至り、玲儀音を頼って柏木連合のボスである柏木昌造に、沈丁花桜について尋ねに行くことにするのだった。
シリーズ最終巻。作者的にも少しお休みに入るらしい。
一巻の清算を行いつつ、社会の人と人の間にある共同幻想を誤解として切り捨てながら、個人と個人の間に結ばれる関係を重視し、それと秩序的な契約関係により生み出される総体を、風景と名付けているように感じられる話だった。そして、主人公の視点の問題もあるのだが、社会全体に対する影響は画面の向こうの出来事であり、自分の周囲の出来事だけがリアルである様な、突き放した感覚も感じられる。
若干、性急に畳んだ印象を受けないこともないが、畳み込み過ぎず、まとめてある様に思う。
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2012/04/01
⇒中古待ち
⇒まんだらけ 367円
いやー最終巻だってさ。
分厚い&表紙で勢ぞろいしてるあたりでやっぱりかと。
中々のボリュームで読み応えもあった。
最後の敵は、、やっぱりですかな感じだけども
江西陀が美人すぎる。
ちょっと言葉が多くてかたっくるしい場面もあるけど
読み応え・読み心地ともに良かったと思う。
江西陀がかわいすぎる。
結構悲惨な出来事がわりとあっさりと流されたりして
あれれ?ってな感じでラストまでいっちゃったけど
本当のヒロインは誰だったんだろうね?
江西陀の回だったのではないだろうか。
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わりと掟破りの展開がよかった
いったん作家活動は休止するらしい
そのうちまた書いてくれるといいな
江西陀はかわいいとおもう、元代表よりw
それにしてもメインヒロインが
ガチでテロリスト(一般市民死にまくり)ってどうなのよ?
ちょっとファイトクラブのエンディングっぽかったw
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・2章の半分まで読み終えて
なんだろう、終盤での強烈な感性のぶつけ合いに関しては結構いい味が出ているはずだったのに、序盤で代表が言われていることに対して起こっている部分は唐突にキレている感じがして距離感的に離れてしまった。ちょっと怒りすぎじゃないかな? という風に。
いや、多分物語の序盤に使われているだけだと思うから、その辺はどうでもいいか。ビックフットの話は思っていたよりは直ぐに解決したので今までとの話から少しずれてきたのかもしれない。
何と言うか喧嘩していたが故に沈丁花を極端に身を挺して守る方向に走っているようにも見えるだけに、まんまと咲丘は江西陀にはめられている感があるんだけど、それでも刺されてまで守っているからそれ相応の行動はしているか。
音楽と風景の語り口を物語として描写するのはこの本のいい部分。レクイエムの話と沈丁花との関わり合いへの絡ませ方は作中でも群を抜いて面白いと思う。
・3章まで読み終えて
デモ行進とかユーロ危機といえばおそらくこの当時にニュースのトップを飾っていた問題だけど、この時の報道していた問題に対してのツッコミを入れる感覚に共感を覚えられればかなり読みやすくなるんだろう。
集中して読める所と余りにも発想が吹っ飛びすぎていて覚めてしまう境界線というのは人それぞれだけれども、今回の革命騒ぎと昌造の説教にかんしてはあんまりはまり込むものを感じなかった。アプローチ的なものは変わっていないのにどこか主人公が感情的に揺れすぎている点が気になったからか。
バトルがメインの話を書きたかったのだろうか? どちらにせよ今回に関してはオカルトという面が一番際立っている形だったかもしれない。ちょっと狂気っぽさが今までより大きいと感じれたのは大衆扇動までの経過がどこかリアルっぽかった。
・ラストまで読み終えて
終盤の詰め込み方は正直多すぎて、落とし所にしている部分がちょっと判断しにくい気もする。主人公は終始興奮していて絶叫ぎみに会話するし、爆破テロは収集つかないし、告白はあるわオカルト否定はあるわで話全体で相当量詰め込んでいるなとは思うものの、分散している感もある。
沈丁花と芸術の部分で決定的に違うという感覚を持っているから告白しているのもいいけれど、この巻で何組もペアが急にできたりしてやっぱり全体に整合性がない気がする。
しかし読み物としての文章に惹かれる感じは3章ラストで多くあったので、筆を置いた著者の早めの復帰を期待したい。
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もっと読みたかった気がするけど、それくらいがちょうどいいのかもしれんね。大団円、ではないかもしれないけど、好きか嫌いかで言われれば間違いなく好きだ!!
あと、個人的な思い込みなのだけど、香澄はテンガロンハットなロックより、ヴィヴィアンウエストウッドなロックのが似合う気がするw
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しばらく積んでしまっていた丘ルトロジックの最終巻をようやく読み終えました。
相変わらず江西蛇さんはえろいです。
子供の視点からみる理不尽なオトナ達から自分たちの世界をとりもどすという視点が、個人的になんとなくなつかしの宗田理さんのぼくらのシリーズを思わせるかんじでありますが、非情にいいリズムで最後まで駆け抜けたいい作品だと思います。
ネタばれしてしまうと面白くないので内容にはあまりふれませんが、とても好きなライトノベル作品でした。作者の次の作品にも期待したいです。
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最後まで無茶苦茶だった。だが、他のラノベでは決して無いような展開・結末で、そこが素晴らしかった。
風景を病的に愛する咲丘とオカルトを病的に愛する沈丁花は江西陀が咲丘に相談してきたことをきっかけに対立する。
1巻を超えるぶっ飛び度で今回は今まで頼もしい存在だった沈丁花が立ちはだかる。
これだけでもビックリなのに、兄貴は死ぬし、メインヒロイン失踪な上に主人公ではなく男友達ポジションである変態マゾがハーレム形成という多分一生お目にかかれない結末。
本当に「このライトノベルがすごい」。ここまでアクが強いとむしろ清々しいレベル(?)とても人に勧めようとは思わないけど。
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とにかく大好きだった作品
最後まで「らしく」終わらせてくれた感じ
作者も言ってるけどこれくらいが丁度いいのかもね
次回作早く書いて欲しいな
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メチャクチャなところが大好き
丘研メンバーの話はもっと読みたいのに、終わってしまってとても残念です。
お疲れ様でした!
短編とか後日談とか出ないかなー…
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若いうちにこの作品を読んだとして、
どこまで理解し受け入れることができたでしょうか。
人命がかなり軽く扱われている点は微妙ですが
堂々たる完結で素晴らしかったです。
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どっちもどっちですな。
世界はもっと単純だ。 力を持っていない人にとっては。
代表には力があった。 代表の力に対して風景男は無力だった。
風景男には力がある。 風景男の力に対して代表は抗えない。
力なんて無い方がいいのだ。 力の代償を受けたのだ。
理解されたいとか思った時点で敗けなのだ。
考え方については代表に共感できるものがあるけど、風景男はさっぱりですわ。 行動についてはまぁナンセンス極まりないね。 まぁでも行動しようと思ったことはいいんだけどね。 力があったからね。
なんだったんでしょうね……。
たぶん、叫びたかったんでしょうね。 色々と。 はた迷惑ですな。
江西陀が良かったなぁ。 ロックンローラーも最後に叫んだし。
全然めでたしめでたしじゃありませんね。
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丘研において誰も触れなかった謎.
代表っていったい何なのか?
というわけで最終巻です.
面白かったんだけどちょっとクドかったわ.
そしてアレだ.
「雛芥子から沈丁花まで,打撃混成接続」
が脳裏をチラチラして.
丘研を乗っ取った?風景男のラブコメ的なものは今後起こるのだろうか?
デカダンスって聞くとどうしても刑事ダンスと変換されて
デカレンジャーのエンディング曲が脳内再生されるんだ.
注意力散漫だな.
ホッホッホ,アタナの注意力は三万ですが
私の注意力は53万です.この意味がおわかりですか?
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前巻のレビューで描いてた代表の正体や蜂須の過去だけでなく、萩ちゃんのこともわかったのがよかった。
予想のできない展開とか、扉絵で代表と敵対することはわかったけど、どうやってなるのか、ワクワクして読めた。
まさか蜂須ハーレムが形成されるとは思わなかった。ハッピーエンドかというと難しいところだけど、江西陀ちゃんが報われそうな気がするのでよしとする!
少し短い気もしたけど、同じ作者の作品が出たら読みたいと思う。とても面白かった。
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【あらすじ】
オカルトとは何かを芸術と自然の観点からいい合う。
【感想】
面白かった。特に二回目に読んだ時にストーリーとは別のオカルトとは何かという作者の考えがよくわかった。こういう考え方もあるのかと思った。風景は好きだけど、こうはならないだろうな。
あと、ツイッターとInstagramの組み合わせで、実際にシステムとしてはLLDはできそうとは思う。知ってやっているのかは知らないけど。
承認要求しかない世界だった。
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「オカルト」という言葉の意味は
「雑誌の『ムー』に載っているようなの」と思っていて
改めて辞書をみてもよくわからない
日本語でいうと「神秘」なのだが「神秘」って何なんだ
「浪漫」も同じようなものだが
結局「ファンタジー」という便利な言葉が全異を含んでしまうかもしれない
「科学」だって「サイエンスファンタジー」だと思うのだが
宗教だって科学だって芸術だって同じ技術ではあるけれど
それを思うとおりに用いられないのが当たり前であるのが人間ではある
レトリックという体系化はできても万に活用できないのは善悪正否を超えた経験則
そういうようなところをわかりやすく伝える良い作品だった
小説としてはすごくないかもしれないが好きな作品