- 販売終了
- 予約購入について
-
- 「予約購入する」をクリックすると予約が完了します。
- ご予約いただいた商品は発売日にダウンロード可能となります。
- ご購入金額は、発売日にお客様のクレジットカードにご請求されます。
- 商品の発売日は変更となる可能性がございますので、予めご了承ください。
3 件中 1 件~ 3 件を表示 |
紙の本
日本の動物園はこれからどういう方向へ進むのか
2001/06/29 22:39
0人中、0人の方がこのレビューが役に立ったと投票しています。
投稿者:鈴木クニエ - この投稿者のレビュー一覧を見る
実際に動物園に勤務する2人と研究者たち7人が、日本の動物園、日本人と動物といった観点からとらえ直そうとする論考集。歴史的な背景、哲学的な考察なども織り交ぜ、日本人にとっての動物園を浮かび上がらせようとする。
特に第4章の「動物園における展示のあり方」は、現在の動物園を考える上で欠かせない事柄。環境教育という点からもぜひ読んでほしい章だ。来園者にとっては「見る」ことが主眼である以上、どのように「見せる」かは動物園の考え方がそのまま現れているポイントといえる。人と動物の安全性を確保した上で、どういう展示が可能なのか、最近流行の生態展示(野生動物が生活する自然環境を模した展示)はどうか、いろいろな展示方式とあわせて検討している。
展示例の一つにダラス動物園のゴリラ舎があった。原産地コンゴの熱帯雨林が再現され、ゴリラがひっそりと暮らす。そこではゴリラの姿はめったに見ることができず、主にテレビ画像を通して観察する。もちろんこれには賛否両論があるという。その努力は評価したいが、私個人はピンとこない。だったらゴリラ舎ではなく現地でテレビカメラを設置するべきではないか、と感じてしまう。多くの人はどう考えるのだろうか。
<目次>
第1部 「人間」は動物園でつくられる
第1章 渡辺守雄 メディアとしての動物園−−動物園の象徴政治学
第2章 西村清和 動物の深淵、人間の孤独
第3章 浅見克彦 愛玩と所有−−動物を愛するということの逆説
第4章 正田陽一 動物園における展示のあり方
第2部 日本人と動物園
第5章 池上俊一 欧米の動物園の源流
第6章 日橋一昭 日本の動物園史
第7章 中村禎里 日本人の動物観を探る
第8章 山本茂行 曖昧な日本の動物園
第3部 21世紀の動物園は何を伝えるのか
第9章 山本茂行 地域社会メディアとしての動物園へ
第10章 柏木 博 都市的情報装置としての動物園
3 件中 1 件~ 3 件を表示 |