電子書籍
不気味な導入部
2018/12/23 07:40
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投稿者:美佳子 - この投稿者のレビュー一覧を見る
熊本の山奥の湖に浮かぶ島に建つ暗黒館の主人浦登柳士郎の息子玄児に東京で出会い、浦登家の大切な儀式「ダリアの宴」のある日程に合わせて(それとは知らされずに)招かれる大学で建築を学ぶ「私」。
一方、実家に帰った折に叔父に中村青司がかかわった暗黒館の話を聞いて、単身暗黒館に向かった江南孝明は地震のために車で事故を起こし、やむなく「見るだけ」のつもりだった暗黒館に助けを求めて敷地内に入り込み、十角塔のバルコニーから転落して記憶障害を起こし、客室の一つで休養せざるを得ない状況に。
山中に横たわる死体、門番兼ボート運転手の謎めいた事故、外出したきり帰らない玄児の叔父、不気味な闇に閉ざされたような暗黒館の外装と内部、開かずの間、謎めいた儀式...
様々な不気味なピースが散りばめられ、まだそれらがどうつながっていくのか分からないかなり長い導入部と言えます。
建築家の中村青司ばかりでなく、「水車館」を建てた「幻視の画家」藤波一成の絵や、「時計館」の主人古峨倫典の会社古峨精計社に特注したからくり時計、そして、「迷路館」の主人宮垣葉太郎の署名本が登場し、まるでこれまでの館シリーズ作品の集大成であるかのようです。
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投稿者:ヴァン - この投稿者のレビュー一覧を見る
文庫にして4巻にまたがる大長編の1巻目。
館シリーズファンとしては見逃せない一作となっています。
過去の館シリーズと比べてホラー色が強くはなっているものの
綾辻氏の得意技は健在。始めから気を抜いているとあっという間に
だまされ、そのまま深く長い迷路に迷い込んでしまいます。
長くて大変ですが、集中力を切らさずに頑張りましょう。
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2007/10/18 Amazonにて購入。
2015/4/18〜4/25
8年も積んでしまっていた館シリーズ第7弾。
九州中部の山奥にある、暗黒館が舞台。いつも以上にオドロオドロしい展開に、極め付けは『ダリアの夜』の特別な宴。ああ、恐い。この後、どのような展開になるのやら。
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種明かしは避けるが、観念的な部分が多く、本格物としての様式美に欠けるように思う。十角館の時の切れ味がほしかった。
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ぶっちゃけ物足りない。
というか、4冊に分冊したほどミステリー的な内容が無いし、○○館の殺人シリーズを読んでいないと謎も解けないってことくらい書いて欲しかった。
他の○○館の殺人シリーズを読んでた私でもこの間延びした展開は無理でした。
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待ちに待った文庫版です。本当にこの「館シリーズ」集大成でした。これだけで読んでも勿論面白いですし、この作品から読んで過去のシリーズを遡って読んでみても面白そうに思います。ミステリとしても十分楽しめますが、それ以上に幻想小説としての読みごたえも十分でした。
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なんだろう、これだけのボリュームなのだからまた引っかかるのかと思いきや、推理とも言い難い予想がほぼ当たってしまって肩透かし食らった気がしなくもなく。
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主要人物を置き去りにして進む物語。そして、一昔前の推理物を思わせる異様な一族。さて、これからどの様に展開するのか。(2/17)
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1だけ。
オカシイ、最初の方は連載時に読んでいたはずなのに記憶がない(^^;
でも懐かしかったあの雰囲気。慣れるまで時間かかったけど慣れたら浸っちゃう。
そして読みながら過去シリーズを思い出して警戒している自分が居る(笑)
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本格推理小説、綾辻行人の「館」シリーズ。
綾辻ファンのための作品と言っても過言ではないです。
単体としてももちろん楽しめるとは思いますが、
やっぱり、今までの「館」シリーズを読んでいるからこそ、
やられたー!!というものが大きく反映されています(◆)
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美しいシャム双生児、孤立した真っ黒な館、赤く染まる湖、浦登といういかにもな苗字の一家、早老病の子供、檻のある塔、<ダリアの宴>と呼ばれる特別な日。
これだけワクワクするエレメントが詰まってるのに、話がまぁ進まない進まない。
浦登=ヴラド=吸血鬼とか考えたわたしは・・すごく・・・ゴーストハントです・・・
結局一巻では、「江南が事故って記憶喪失。蛭山死亡。中也はダリアの宴に参加して変な肉を飲み食いさせられた」ということしか起こってないわけで
描写のほとんどを館の内部構造の説明に費やしてあるうえ
それがものすごく頭に入ってきにくいという
正直な話、京極さんが帯書いてなかったら途中でしばらく放置してたかもな という感じのミステリです。
たぶん一巻は伏線なんだろう。壮大な伏線なんだろう。そう信じたい。
最後の最後になってやっと話が動き出した感があるので、先を楽しみに読み進めます。
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館シリーズ
暗黒館に関する噂を聞いた江南孝明。暗黒館に侵入した江南。十角塔の上からの転落。暗黒館に暮す浦登一族。浦登玄児に招かれ暗黒館にやってきた中也。玄児がつけた中也というあだ名。嵐の中館の塔から転落した謎の人物。江南と名乗る男。浦登家の一族。シャム双子の姉妹・美鳥と美魚。早老病の少年・清。一族の中で行われる「ダリアの日」の儀式。暗黒館の管理人・蛭山の事故。船の爆発。瀕死の重傷を負った蛭山。
2009年9月21日再読
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この暗黒館が読みたくて館シリーズを読み始めました。
シリーズ一気に読んだので、読み終わったら元から悪かった視力がさらにとんでもないことに・・・
書くまでもなく最高でした。
読み終わった後しばらく興奮状態にw
ん〜
でも、もっと後に出して欲しかったかな。
館シリーズの〆として最後にとか。
この話を読んで私の中の中村青司の印象がガラリと変わってしまったので。
なんて言ったらいいのか・・・
もったいない かな?
私の中に宿った中村青司へのこの感情
最後の話だったならこの感情を持ってまた1から読み返して楽しむことができたのに。
今じゃまだ早すぎるよ。
もっとたくさんの巻数を2度楽しみたかったかな。
まだまだあると思われる青司の手掛けた館で起こる事件。
たくさん出して欲しいけど、出れば出るだけ
私の中の「もったいない」が大きくなっていくよ〜
あ〜
だけど
読んでよかった〜w
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ひどいどんでん返しという人もいるがこれが綾辻ミステリの醍醐味の一環であると思う。今回は特に人物が多いので閉鎖性が増していて良かった。
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王道!というかんじでたっぷり楽しめました。
本棚には1巻だけいれておきます。
館シリーズも他省略、暗黒以外では特に水車が好きです。