ダブルクロス・リプレイ・オリジン 破滅の剣 みんなのレビュー
- 著者:矢野 俊策/F.E.A.R., イラスト:しのとうこ
- 税込価格:726円(6pt)
- 出版社:KADOKAWA
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紙の本
敵味方入り交じっての大作戦!
2006/06/03 17:06
2人中、2人の方がこのレビューが役に立ったと投票しています。
投稿者:カルバドス - この投稿者のレビュー一覧を見る
第1作『偽りの仮面』から続くダブルクロス・リプレイ・オリジンのシリーズ第3弾。いよいよ通常は敵側であるFH(ファルスハーツ)のキャラクターをプレイヤーが演じることになる。果たして敵と味方をどのようにまとめるのか。
ゲームそのものに深く関わる矢野俊策がGMを務めるだけあって、このシリーズはストーリー展開が上手い。無理がないと言えば、この言葉が一番しっくりくる。本書のシナリオは、1作目をプレイした際に主人公キャラの片方が発した設定を使用して組まれている。あとがきにも書かれているが、第3弾があるのならば是非にと考えていたとのこと。その思い入れの強さもあってか、前後編からなる大きなシナリオが出来上がった。ゲームのシステムだけを受けてシナリオを書く普通のGMだったら、そこまで話を大きくしていいのか迷ってしまうだろう。プレイヤーキャラクターの設定にまで深くくい込みつつ、それでいてシリーズとしてのスタイルを確立させている見事さは、矢野俊策ならではである。
前後編を一冊にまとめた大作ながら、この3巻で終わりではない。詳細については述べられないが、今回のシナリオの解決によってますます謎が深まった、とだけはハッキリ言える。どのような結末を見せてくれるのか、最終巻となる次巻が楽しみだ。
最後に、敵と味方それぞれの陣営のキャラをプレイヤーが演じるという試みについて一言、「本書では大成功」。ただそれは、シナリオの内容が相応しかったからである。戦争物のシミュレーションゲームをやっているわけではないのだから、まるっきりの敵対関係では、きっとシナリオが破綻してしまうだろう。敵であることを意識させつつも、噛み合って歯車を回すよう調節する、GMにはそれを可能にする手腕が必要だ。なかなか面白い試みではあるが、実際のプレイ時には、特にシナリオ構築には、十分注意してもらいたい。
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