紙の本
結末はわかっていても
2020/08/19 13:54
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投稿者:earosmith - この投稿者のレビュー一覧を見る
どのような結末をむかえるかわかってはいてもやはり胸を打たれました。3人の娘達を描く「乱紋」に続きますのでそちらも読まなくては。
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お市の方の兄である織田信長と、五年の月日を共に過ごし、四人の子まで授かった夫の浅井長政が、互いに裏切りあい、憎悪をあらわに激突した。お市は信長の天下への野望に共感しながらも、この兄の滅亡を願わずにはおられない。生き抜くためには親子兄弟でさえ争わねばならなかった戦国の世を、懸命に生きようとした女性の悲劇。
2008.7 読了
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今まで、信長や長政中心だったお話が、後半から一気にお市さんが主役になってきたように感じました。
http://blog.livedoor.jp/maikolo/archives/51062305.html
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姉川の戦いから賤ヶ岳の落城までの話。
長政との「信」と「不信」の間での凄まじい愛憎劇は、読んでて息が詰まる…つらい。
でも愛し合ってるんだ。
織田家の女性のそれぞれの想いが語られるあたり、鳥肌が立ちました。
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兄と夫。二人の戦いに心をひきさかれるお市。やがて訪れる夫との別れの場面は必ず涙を誘われます。ひとたびは生きる道を選んだお市も、2人目の夫と運命を共にすることになります。彼女も生きることに疲れたのだと考えるのは私だけでしょうか。
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上巻よりお市からの視点が深く書かれていた。
よくありがちな、長政・勝家との仲睦まじいことしか書いていない小説と違い、愛憎渦巻き、[生]を感じる内容になっていた。
それでもなぜか戦のシーンは飽きてしまい流し読みしてしまったけど。
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戦国時代を生きる女性、信長の妹、お市の方の物語下巻。
兄の手によって夫長政と息子万福丸は壮絶な最期を遂げ、三人の娘とともに織田家に戻ったお市の方。信長が本能寺の変で倒れた後、かつて毛嫌いしていた柴田勝家のもとに、織田家再興を心に期して再び嫁いでいきます。その後は歴史が語るとおりの悲劇。
現代日本では、首をとったり串刺し磔にしたりはないけれど、残忍な争いは今も世界のどこかで続いていて、争いの裏にある政治劇は、あきれるほど変わっていません。そして、今も昔も複雑で捉えどころない人の心の動き。目の前にある事実をどう捉えるかだけでなく、目には見えない他人の心をどう読み解くか、そこから起こりうる未来を描きだせるかが、その人の運命を左右するようです。
そんなことを思いながら、息をつめて一気に最後のページまで読み終えた夏休み最終日。明日からもまた、この複雑怪奇な世間で頑張ろう、という気持になりました。
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戦国の武家の女たちが、外交要素を持ち実家と婚家のつながりを保ちつつ興隆を図る…とする筆者の主張を、主人公お市の方は全く果たしていなかった。
連絡方法は取り上げられ、なすすべもない。特に実家から助が入ることもない。
閨外交ですら思うままには進んでいないし、群雄割拠するあの時代の趨勢を見極めようという意思も感じられない。
彼女より姉のお犬のほうが面白かったかもしれない。
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浅井家が滅びるようとするなかで長政との愛憎半ばだが確かに愛し合っていた2人。浅井家に嫁いだ時も織田家に戻った時も信長とは違う方法で常に織田家を守る道を模索する。冷酷な長政、軽薄な信孝、鈍感な勝家と人物描写が素晴らしい作品でした。
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この時代、武家に生まれた女性は、その家の女として戦国時代を生き抜いた。お市の方は、織田家の女として、信長に近い肉親として、誇り高く生き抜いた。