紙の本
あいかわらず波乱万丈でスリルにみち、シリーズ6巻の中で一番面白い
2003/05/04 10:45
1人中、1人の方がこのレビューが役に立ったと投票しています。
投稿者:萬寿生 - この投稿者のレビュー一覧を見る
前作「ギャラクティックの攻防」では、批判的な書評を書いた。久しぶりにシリーズ6巻目を読んで、あらためて面白いと思った。
主人公は世代交代しており、シーフォートより新登場の少年が中心である。その少年の成長物語である。純粋ではあるが、思慮の足りない頑な若者が、いろいろな試練をのり越えて成長していく。父親と息子の関係、葛藤もテーマである。英国のパブリックスクールや海軍士官学校の伝統を踏まえた教育方法が、背景にあるのだろうが、幾分違和感がある。日本人には馴染めない。アングロサクソンの思い上りや傲慢さが感じられる。自分だけが正義であり他者より優れているから、他者を指導する立場にあり、他者は自分より劣っているのだから、指導される立場にあるという、いやみが感じられる。
しかしながら、あいかわらず波乱万丈でスリルもある。SFとはいっても、成長と親子関係のような普遍的なテーマが取上げられているのと、活劇との組合わせが、人気の秘訣であろうか。異生物とのコミュニケーションの確立と政治・軍事における権力闘争とが、組み合わされている。シリーズ6巻の中で一番面白いように思う。
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出るまで三年も待ったよ…。待ちきれなくて原書買ってしまいました。でも一ページ翻訳して挫折。直後にこれが出で、嬉しくて飛び上がりました。
この巻も涙なくしては読めませんでした。シーフォートあらゆる意味で痛すぎです。ぜひ一巻からおすすめです!
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他人の目から見たトリヴァー! それはそれでまた格好いい! しかし、トリヴァーが短気だとかなんとか、年取ったからかしら……
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作者も訳者も亡くなられて、続刊が絶望的なシリーズ(泣)。
爺さんになっても頑固なニックが、読んでて逆にほっとします。
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シリーズの最終巻上巻。彼の旧友、というか同志、というか元部下の遺児の少年が物語の語り手。17歳でデビューしたシーフォートももはや老年。精神の地獄をみたシーフォートは、ずいぶん懐の深い人物になったらしい。
何十年ぶりかの植民星ホープネーションの描写もなつかしいというか、物悲しいというか…。芳しからぬ星の変化に悲劇の予感がするんだが。
で、いらっときたのは我慢が苦手の語り手少年、だけではありません。
どうしたんだろうという誤字脱字の嵐。会話の中の一人称の混乱。早川の文庫編集部に何かあったのか?
とりあえず下巻に続く。
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宗教色が強くなっているが一気に読ませる面白さはある
表紙 4点山本 えみこ 野田 昌宏訳
展開 5点2001年著作
文章 5点
内容 640点
合計 654点
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シリーズ7作目。
ほかの人の感想を読んで 作者も訳者も亡くなっていることを知る。。
ということはこれがラストか。。上下巻かなり分厚くて驚き。
年老いて、妻の卵巣から女の子が産まれて、 義理の息子がいて
アレ??本当の息子は??? 上巻では登場せず。
前作から視点が変わったりしたが
今作は完全にシーフォートではない少年目線なせいか読みやすかった。
途中、『…そうされれば、そうするしかない。』みたいな展開に??となるのは文化の違いなのか、自分の理解力の無さなのか。。。
そして相変わらず人が容赦なく死ぬ。。。
シーフォートが脊髄を負傷していて、少年のために決死に地上に行くシーンが 今までの主人公目線だとさぞかし痛そうな描写なのだろうが、生憎今回少年目線だったせいか 割とアッサリ。。。
今回はトリヴァーの方が癇癪シーンが目立ったけれど
それは少年目線からだからで 主人公目線だときっとグルグル迷走しているのだろうなぁ。。
石鹸を口に突っ込むって すさまじいしつけ。。
久しぶりに登場した魚が かなりぶっ飛んだ行動に出ていて
下巻でどうなるのか。。。
全く展開が読めず、 予想外の、と楽しむより ついていくのがしんどくなる事もあったこのシリーズだけに
どんな結末になるのが、ラストなだけに楽しみより怖さが勝る。。