紙の本
乙女目線で読む日本の歴史。興味深い、けれど読者を選ぶ?
2010/03/25 12:05
10人中、10人の方がこのレビューが役に立ったと投票しています。
投稿者:惠。 - この投稿者のレビュー一覧を見る
発売当初から気になっていた本書。「読むべきか読まざるべきか、それが問題だ」と悩んでいたのだけれど、先に読まれた方のレビューに背中を押されて読んでみた。
本書は、これまでわたしたちの周りにあふれるオジサン観点で切られた歴史を今度は乙女視点で切ってみとうという試みらしい。この試みにあたっての著者の想いは「はじめに」に書かれているので、以下、部分抜粋して引用する。
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さよなら「おじさん史観」。今こそ語ろう、乙女目線の日本史。
ながいあいだ、日本史というジャンルはおじさんのものでした。
そのおかげで、おじさんが新幹線の中で熱心に読んでいる歴史雑学本には「孝謙女帝は銅鏡の巨根にメロメロだった」や「直江謙続は色小姓だった」「川島芳子はレズビアン」といった、おじさんが喜びそうな、根拠のない俗説がホントのことのように書かれているわけです。
ビジネス雑誌によくある「歴史の偉人に学ぶ! デキる男の経営学」みたいな特集で書かれる「主従の絆」にもウソが多いし、そもそも男性が大好きな「デキる男」像も、女性からみたら「???」…だったり。
この本では、そういう通説とされがちな「おじさん史観」に突っ込みを入れつつ、女性の気持ちによりそって、日本史を見直すことを目的としています。
***
本書に登場する「史実」と呼ばれるものにはこれといって目新しいものはないのだけれど、切り口が乙女視点――女性に肩入れ、とでも表現すべきか――となっていて、斬新といえば斬新かなぁ。でも斬新ではないといえば斬新ではないかも(どっちやねんっ!!!)。記憶がうまく掘り起こせないのだけれど、こういう観点は以前にもどこかで接したような気がしないでもないような…(曖昧ですみません)。
基本的にエッセイが苦手なので(ノンフィクションが好き)、読み進めるのにも苦戦した。が! 大正~昭和時代は面白かったーっ!!! それまでの読みづらさが嘘のようにあっという間に読み終えてしまった。
その違いは何か? それはおそらく…大正~昭和にリアリティ(というか、親近感が近いかな)を感るからだと思う。それは単に時代が近いから、なのかもしれないし、わたしがその時代に興味があるから、なのかもしれないけれどとにかく、大正~昭和の章がとっても楽しかった!ただひとつの難点は、大正~昭和の章のボリュームが少なすぎたことかなぁ。
と、だいたいにおいて本書を楽しみはしたのだけれど、正直なところ、乗り切れはしなかった。これまでの史観がおじさん視点だという指摘はわかった。乙女視点でもって歴史を見つめ直すという試みも理解できる。
乙女視点に偏るのが本書の趣旨なので決して間違ってはいないのだけれど、好みの問題として、乙女への肩入れ具合がわたしに合わなかったようだ。
わたしが歴史を読みたい観点は、おじさんのでも乙女のでもなく、もっと人間としての「真理」というか、「基本」的立場からなのだ。
例えば江戸時代の武士の「義」とか「忠」は、わたしには理解に苦しむことがある。
批判を承知で書くけれど、「新撰組」も簡単にいえば…人殺しの集団だ。恰好いいと言われるのもわからなくもないけれど、斬られた方はどうすればいいんだっ!と憤りを感じでしまう。もしも無実だったら?? 「切り捨て御免」だから仕方ないと? それに…規則が厳しすぎでしょう。そんなことで切腹させるのかっ! それがあなたがたの言う「侍」で「武士」で「真理」で「義」なのかっ!!!と文句をぶーぶーたれたくなってしまう。
そういうわけで…
そういった観点での歴史考察書、待ってます(笑)。
紙の本
気楽に日本史
2017/03/18 18:02
0人中、0人の方がこのレビューが役に立ったと投票しています。
投稿者:るう - この投稿者のレビュー一覧を見る
学校での歴史の授業は歴史アレルギーを量産する気ではと思うくらいつまらないが この本は乙女にそれを目一杯楽しんでもらおうというチャレンジ精神を感じます。そんなに上手くはいってないが 心意気は買います。
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眠くならない日本史の興味深い話が満載。“乙女目線”で、古代から近代まで日本の歴史を俯瞰できます。“歴女”にはたまらん一冊じゃないかと。
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見かけたときは簡単かと思ったけど、結構読むのに時間がかかってしまった。
一種の斜め読み?
日本史の端から端までなので、詰め込みすぎで平坦な気もするけど、
うん、やっぱりなめてかかると胃にもたれるかもしれない。
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まさに、乙女がわくわくしちゃうような、日本史の裏事情!
歴史の勉強きら~いって人におすすめ゚+(◎´∀`d)+
今までとはひと味違った教科書の読み方ができるはず・・・?
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おもしろかった。
マンガの部分とか、くすっとなってしまう。
参考の漫画やドラマを見てみたくなる。
世界史メインで勉強していたので
日本史をよく知っている人なら
おもしろさ倍増なんじゃないかな。
あとがき対談は微妙。
“いい女”がこの本のテーマではないと思う。
(いい女をあとがきで述べるにしても中途半端)
デザイン・編集的に気になるところ多々。
本文が読みづらい(フォント、行間、字間)
袋文字の処理が気になる
ルビのふりかたに統一感がない
ルビをふってほしいところにふってない。
マンガ家や、作家などの名前を述べるとき、
先生、氏と敬称がついているものもあれば、
呼び捨てのものもあるのが気になった。
女性の漫画家にはほぼ全員“先生”付け。
多分尊敬の意を込めているんだろうけど。
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日本史、と名前を冠していますが、女子に人気のある歴史人物や、歴史に名を残す女性を中心に追っているので、総覧というよりつまみ食い。
ところどころにマンガを交えたり、関連書籍や映像作品を紹介するなど、欄外部分も読みやすくておもしろい。
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空色勾玉や大奥。
何とかゆんと川原泉。
私の中の好きな作家さんを押さえて有名所も抑えている作りはかっくらを彷彿とさせる。
ダ・ウィンチにしては良い本だった。
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不倫で額田王を扱った割に高市皇子が、
孤独な孝謙女帝を扱った割に、元正女帝と長屋王が、
それぞれ出てこないので不満。
雑学本としてはライトで新鮮。
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正直、思っていたのと違う、というのが感想。
内容はそれなりに面白い。
雑学程度に読むと満足できると思う。
専門書だと思って読むと完全にアウト。
いろんな所を摘み食い。
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面白いっていうよりはくすっと笑ってしまう感じ。読んでて楽しかったです。しかも細かいネタがすごい多くて、また笑えてしまった。
サラっと読む分には全然面白いかと。堀江さんが書いた他の本も読んでみたいなぁ。
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軽いタッチで歴史の解釈、裏話をしながら、
定番の思い込みや幻想をバサバサ切っていく――
そんな面白い本でした。
「乙男」「アラフォー」などの流行り言葉を所々に使うのは
個人的にはあまりに“今風”を意識しすぎ?と思う部分もありますが、
大胆に読者側に近づけるには、これくらいの冒険も必要なのかも。
マンガや囲み記事を随所に配しているのも、いろいろな角度から
見せるのに効果的だなと思いました。
内容では、衆道に関するコラムが秀逸。
筆者がノリノリなようで、分析もキレキレです。
非常に読み応えがありますし、思い込みも覆されました。
「衆道話なんて腐女子のものでしょ」と切り捨てず、
男性も一読をお薦めします。
(まあ、表紙だけでなく中身もピンクが基調なので
男性が電車で読むのははばかられるかもしれませんが)
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ふらっと立ち寄った本屋で勉強になるかなと目に付いてたまたま手に取ったものでした。
名前はなんとなく知っていても具体的に何をしたのか知らない人物が結構いたのでとっつきにくい部分もありました。
歴史にウトすぎな自分が残念…基礎知識がもっとしっかりしていればもっと内容を楽しめたと感じます。
昔の人のバイタリティ見習いたいっす。
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深く考えて読んではいけない1冊。同人っぽいノリをあえて残しているのかもしれないけれど、ここで好き嫌いが分かれるかと。
ハヤリ本ではないと個人的認識。
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歴史は勝者によって作られる。
更に言えば、歴史は勝者の男によって作られる。
今までは!( ̄▼ ̄)ニヤッ
最初に言っておくが、これは歴女の為の本ではない。
オジサン目線の歴史にウンザリしてる人の為の本です。
歴史的に美化された男達も女性から見たら
単なるダメ男だ!とバッサリ切り捨てる。
あぁ~痛快(〃▽〃)ポッ♪
しかも現代の言葉でぶった切る(○ ̄m ̄)
あぁ~爽快(〃▽〃)ポッ♪
これが歴史だ!と、さも当たり前のように
語り継がれて来たことが、実際はどうよ?と
ザックリと包丁を入れてさばいちゃうv(〃>∇<〃)v
これは歴史雑学といったほうがいいのかもしれない。
神話の時代から昭和までを200ページちょっとで
語っているから、そりゃ~ザックリな説明だけどね
なるほどぉ~と思うわけですよ。
かなりお気に入りだったのが
イザナギ&イザナミが最初の子供ヒルコを
醜いからと川に捨てちゃった事に関して
赤ん坊を遺棄してしまう青少年の犯罪は
この頃からあったのです(○ ̄m ̄)
こんな風に書かれたら、アタシの脳みそは即座に
このことをインプットするでしょう!
他にも・・・
・聖武天皇の優柔不断ぶりが現在の日本の宗教観。
・外国から色んな基準を輸入するのが得意な日本は
デブ専も輸入した by奈良時代
・上杉謙信は泣きながら「源氏物語」を読んでいた
派手好みの乙男(オトメン)
(源氏物語の解釈は現代とは違う)
・真田幸村は兄に集るニート
・30歳前後の家康は武田の軍隊との合戦で
恐怖のあまり○んこ漏らした。
・幕末はチーム男子の時代。
本当のイケメンで行動力があったのは土方歳三
・坂本龍馬は愛されキャラの不思議ちゃん
あまり書くとネタバレになってしまうので
この辺で・・・
ともかく普通の記事の中に強調したい部分は赤字で書かれ
漫画での紹介やら女性週刊誌風の軽い記事もあるし
大河ドラマや小説や漫画なんかの紹介もチョロっとあって
こんなに楽しく日本史を読んだのは初めてよぉ~
まさに脱オジサン目線!
日本史の教科書も、こんな語り口調で書かれたら
アタシだって日本史やら時代劇が嫌いにならなかったわ。