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拉致されたイリが、ヤンアーチェを思い、「生きる」という意志を持つ。ネガティブではあるけれど、それまでとはイリが全く違って見える。ちゃんとハッピーエンドであることが嬉しい。
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つ、ついに完結してしまいました。
長い小説を読むときはいつもそうなんですが、完結してしまった時の「もう、続きがないんだ……」の喪失感はすごいですよね。
この巻では、イリの覚悟が問われます。
というよりは、前巻の最後で攫われたイリが、自分の一番いたい場所に戻るために、腹をくくるんですが。
そして、ついにラカとイリが直接対峙して、イリはその状況にあっても、自分の身を守るために、立ち向かって……
という話でした。
イリの体に起こった奇跡も、まぁ、思った通りの奇跡だったんですが。
最後の皆のハッピーエンドぶりに、なんか、いいなー……と思ってしまいました。
どの人も、皆、ベビーラッシュで。
こうやって、命とかいろんなものがつながれていくことが、正常なことなんだ……と、思うと、いろいろ愛おしいです。
幸せって何なのか、覚悟って何なのか、愛って何なのか、改めて考えさせられた話だったような気がします。
きっと怖がってちゃダメで、一歩踏み出すことが大切なんだな、と思いました。
長い長い物語が、きちんとあるべきところに完結したことが嬉しくて。
皆が幸せになれたことが嬉しくて。
でも、物語が終わってしまったことがちょっぴり悲しい、そんな話でした。
長い長い物語ですが、途中で投げずに、最初から読んだらずるずる引き込まれてしまうこと請け合い、なので、オススメします!
最初のうちは、読むのがちょっとつらいですが、頑張って最後までたどり着いてください。
意地っ張りで、投げやりだったイリが、幸福をつかむ過程はとっても素敵な物語でした。
ネタバレしたくないので、抽象的なことをいっぱい書きすぎて、よくわかんない文章ですが、ちょっと重たい目のファンタジーをBLで読みたい方にはオススメできる、いい終わり方をした物語だと思います。
ただし、両性具有に抵抗がなければ、の話ですが(最初、それで一回読めなくて断念した)。
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完結巻です。★2つか3つで迷い、長いシリーズだったし……と3つで。
最後、イリが幸せになれたことはよかったんです。
世界の不幸をすべて一身に凝縮したんじゃないかってくらい、とにかく
不幸な受だったので、幸福になるときのカタルシスを少なからず期待
してましたので、期待はずれでがっかりだったのです。
9巻とかいう中途半端な数字で終わらせないで、これは絶対に全10巻
で纏められていたら、もっといい話になってたと思います。
作者さん自身も、この形が今の自分の精一杯とおっしゃってたように、
最終巻にしてなし崩しに全部を箱に無理矢理押し込んで、ぎゅうぎゅうに
ガムテープで何とか箱のふたを閉じたという感が否めない。
あんなに魅力的だった脇キャラも安っぽくなり、どうしてそうなる……
と思わずツッコミ入れたくなります。
最後まで好意を持てなかったホークァンとサーシャは、やっぱり最後まで
自己愛の塊で、不快感。いろんな意味で女性が軽んじられている
描写に感じて、あんなに魅力的に描かれていた女性陣がこれまた
最後の最後で安っぽくなった感じ……。
そして声を大にして言いたい。
あれだけイリの不遇を延々とずっしり重くなるくらいに書いてきたなら、
それを超越するくらいの幸せ描写がほしかった。
ページが足りなくなって安易に纏めてほしくなかった。
せめて、正妃としての戴冠式から妊娠出産の流れは背丁寧に書いて
ほしかった。BLには必要のない描写かもしれないけど、イリと一緒に
歩いてきた9巻だったので、それが悲しくてなりません。
はっきりいって、作中一番格好良かったのは、ヤンアーチェではなく
ミハイルだと思います。