紙の本
ソマリアの実態
2021/01/08 23:44
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投稿者:お金をだして買うに値する一冊です - この投稿者のレビュー一覧を見る
やさしい文章で、ソマリアを知れる一冊。ソマリアを戦国時代と描写し、図説してくれる。そしてソマリア人のように現地になじみながら生き延びた筆者の毎日がおもしろい。学術誌では決して見ることのできない一般人目線のソマリアが読める。
電子書籍
いいよ!高野さん!読中読後感よし!
2020/07/07 07:35
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投稿者:よし - この投稿者のレビュー一覧を見る
すごいよ高野さん!いつまでも無事でいてくれ高野さん!
電子書籍
読み応えある
2017/06/14 12:35
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投稿者:プロビデンス - この投稿者のレビュー一覧を見る
大変読み応えがあった。ソマリランドはソマリアとは違う。ソマリランドの民主主義は発達してるが、アメリカのそれとは基盤が違う、が、しかし、アメリカはその違いをわかってないかも。ソマリランドの氏族の名前に、便宜的に平氏、源氏、藤原氏など名付けて説明するところがよかったし、生き生きとしたソマリランド人の様子がよく伝わってきた。書かれたのが数年前なので、現在はどんな様子なのだろうと気になってしまう。
電子書籍
ソマリアに強い興味が湧いてきました。
2017/04/19 03:57
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投稿者:toshi - この投稿者のレビュー一覧を見る
ソマリアで生活した筆者が、ソマリアの現状や、その現状を生み出す元となっているソマリアの人々の考え方についてまとめた本、だと理解しました。
「ソマリア」という国があることは知っていましたが、戦争と貧困にあえいでいる国、海賊が出る国というくらいのステレオタイプな知識しか持っていなかったので、大変興味深く拝読しました。
「ソマリア」が氏族を基幹とする欧米や日本とは異なる社会体制を持っていること、歴史的経緯からソマリア、ソマリランド、プントランドの3国に分かれた状態になっていること、ソマリランドは(比較的)平和で文明的であること、等を、筆者の実地取材を元に紹介しており、その内容自体、大変面白いですが、
ともすれば横文字だらけになり混乱をきたす内容を、日本の武家(平氏とか源氏とか)に当てはめて紹介しており、「あー、こんな感じなのかなー」と想像力を掻き立てられました。
紙の本
中東・アフリカを全く知らないのに、ソマリアにのみ詳しくなってしまった
2021/04/30 20:00
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投稿者:ひでくん - この投稿者のレビュー一覧を見る
とにかく面白い。ぐいぐい引き込まれて一気に読んでしまう。著者の語り口がおもしろいし、ソマリランド・ソマリア・ソマリ人の文化自体も興味深い。
地理や歴史が苦手でイランとイラクの違いもよくわからないぐらいだったが、突然ソマリアやソマリ人について詳しくなってしまった。
ソマリ人の氏族や個人名をそのまま書かれるとつらいところだったと思うが、著者の配慮により氏族名に便宜的に日本の武将の名前をあてたり、個人にも適度にアダ名がついていてわかりやすい
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ソマリア
2019/05/22 17:38
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投稿者:なま - この投稿者のレビュー一覧を見る
そもそもソマリランドとは、何だろうと思って読みました。アフリカへ行った事もなく、テレビの報道しか知らず、ソマリアという国が、危ない国だろうというくらいしか知りませんでした。へえ、と驚く事ばかりでした。
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初めて知った国でした
2019/01/13 22:05
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投稿者:ふみちゃん - この投稿者のレビュー一覧を見る
アフリカにエチオピアの近くにソマリアという国があって、海賊が出没していたり、国連軍が活動したりしていることは知っていたのだが、そのソマリアが事実上、ソマリランドという武力を放棄した平和国家、海賊国家であるプントランド、作者が「リアル北斗の拳」という南部ソマリアに分離していたということは全く知らなかった。作者は、読み手がわかりやすいようにと「まるで天空の城ラピュタのような国、ソマリランド」とか前述の北斗の拳のような表現を使ってくれるのでわかりよいのだが、ソマリア内での紛争を平家、源氏、武田氏、奥州藤原氏を使って表すという力業には少しついてゆけないところもある。しかし、名著であることは疑いない
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とにかくおもしろい
2015/09/05 23:21
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投稿者:ねったいぎょ - この投稿者のレビュー一覧を見る
ソマリアの中にソマリランドという国があるという。ソマリアというと戦争ばかりしていて危険なイメージがあるが、ソマリランドは平和を維持しているという。にわかには信じがたいことだが、普通は「本当かな?」と思って終わりだろう。それを実際に行って確認するところが、この作者のすごいところ。
ユーモアあふれる文章で、ソマリランドの様子がルポされていて、非常に楽しく読まさせていただきました。非常に貴重な記録でもありますし、とにかく分厚いので、買ってじっくり読みたいですね。
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真の意味の冒険ってまだまだあるんだと実感
2013/09/08 19:04
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投稿者:soramove - この投稿者のレビュー一覧を見る
「謎の独立国家ソマリランド/高野 秀行著」★★★☆
潜入すること計4回。
4年に渡る長期取材の末、
謎の国家の全貌が明らかに
高野 秀行の本はこれで4冊目くらい、
届いた本の分厚さに圧倒されつつも
この重みは好きなので
早速読み始めた、
「ソマリア」という国だか地域なのか
その名前は知っているが
紛争の絶えない
大変な地域というくらいの認識。
ソマリアは、地図で見ると
国土はとても特徴的な形をしていて
アフリカの角と呼ばれる意味が分かる、
エチオピアやケニアと国境を接し、
インド洋に面している。
1991年勃発の内戦により国土は分断され、
現在の国土は暫定政権の南部と、
1998年7月に自治宣言した北東部のプントランド、
91年に独立宣言した北部の旧英領のソマリランド共和国と
大きく3分割されているようだ。
ソマリアが大変なことになっている
そのくらいの認識しかないが
著者はソマリランドは国連から未承認ながら
独立国家として平和に自治をしていると聞き、
参考になる本や文献も少ない事から
「じゃあ、自分が行くか」
そのくらいのフットワークの軽さで
友人のカメラマンとソマリランド入りを果たす。
初めての土地、
しかも物騒な事この上ないという
知識だけが先行するものだから
何もかもが身構えたような感じになる、
これはバックパッカーなら
程度の差はあるが
誰もが同じような感覚を覚える瞬間がある。
何でも見てやろう
そんな気概に満ち溢れて
取材対象とやり合うというより
彼らの生活に溶け込むというか
寄り添うくらいの親密さで
なかなか建て前しか聞き出せない所を
彼らの本音を導き出している。
外国のジャーナリストを名乗る人に
誰だって自国を良く思われたいだろう、
だから短時間の取材は
取材する側がある程度
「こうあって欲しい」という
答えに沿った解答を引き出そうとすることが多い、
でもこの本を読んでいると
同じ事柄でも
人によって答えは違うし
それらを書いていくとこんな分厚い本が出来上がる。
でも結局は「よく分からない」というのが
答えなのかもしれないが
そこで暮らす彼らだって
一枚岩じゃないのに
「ソマリランドは・・・」と
誰が断言出来るだろうか。
ただ著者の実際見たソマリランドと
その周辺の地域の様子は
真実であり
その中で大変な苦労をしながらも
好奇心一杯に動き回る著者の姿は
確実に読み取る事が出来た。
覚醒作用のある「カート」という葉っぱを噛み、
彼らの宴会で本音を聞き出そうとするが
著者の写真が本書の冒頭にあって
なんだかそれまでの冒険家らしい
ガッツリした体系をイメージしていたが
割とというか線の細い感じの人で
なんか肩すかしをくらった気分。
まあ、内容とは関係ないんだけどね。
ひとつ気になったのは
分かりやすくしようと
日本の戦国武将になぞって
登場人物を開設してくれるんだけど
これは不要だった、
かえってゴチャゴチャして分かりにくいので
単純に目で見て分かるような表でよかったはず。
次は何処へ行き
何を書くのか楽しみだ。
★100点満点で75点★
soramove
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いつもはしれーっと新刊が出ている印象の高野氏だが、今回は待ちに待った!というか、本人が気合いを入れて宣伝をしているのがよく分かり、それだけに読者としても高野氏の本としては珍しく(?)襟を正してページを読み進めた。
第一章と第二章はあらかたWebで先行配信されており、第三章以降が本書にて初公開となっている。
私は高野氏の著書の中でも最も面白いのは【アヘン王国潜入記】と【西南シルクロードは密林に消える】だと思っているが、断言しよう。本書はその両作に匹敵する傑作である。高野氏の代名詞である「誰も行ったことのない場所に行き、誰も書いたことのないものを書く」というスタイルがここまで一貫しているのは、ミャンマー以来と言っても良いだろう。
2つの作品の共通点は何と言っても「麻薬」である。ミャンマーではひたすらアヘンを、ソマリランドではカートをひたすら嗜む。私もよく海外を旅する方なので分かるが、こうしたアプローチは中々できるものではない。まずもって、「麻薬ダメ絶対」的な価値観の日本にどっぷり浸っていると、どうしても無意識に麻薬的なものを遠ざけてしまう。もっとレベルを落として、現地の酒だとか、ゲテモノ系の料理もモノによってはしんどい。例えそれが、現地の人にとって日常的なものであっても、その壁(=文化差)を乗り越えるのは結構勇気がいることなのである。
しかし、高野氏は最初からアクセル全開でこの壁を突破する。(もともと本人が好きなのだと思うが)ヒマさえあればひたすらカートを食む。やり過ぎてカート二日酔いになっても、迎え酒とばかりにカートを食む。そうして、現地人との交流を深めていくのである。
「同じ釜のメシを食う」とは良く言ったもので、こうして、同じ生活リズムを刻む事でソマリ人たちは高野氏に心を開き(「心を開く」という表現が本書でふさわしいかどうかはさておき)、ソマリ文化への深き探求、はたまた日本社会への問題提起まで昇華させている。同じ日本人が行っても、とてもこうはならないだろう。
言語習得能力、文化への深い洞察などは相変わらず。ソマリランドどころかアフリカに全くなじみのない私でも十分に楽しめた。ブログなどを拝見する限り、高野氏はこのソマリランドへの旅をきっかけに人生の大きな転機を迎えたように思う。ソマリランドを経て、今後高野氏がどこへ向かうのか、注目したい。
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力作。
あとがき、「ソマリランドを認めてやってほしい」という言葉に集約されている。現場を踏んだ取材で、未知の土地を次第に知っていくスリルは何物にも替え難い。
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高野秀行最新作。
独立国家ソマリランド、海賊国家のリアルONE PEACE・プントランド、リアル北斗の拳モガディショ。氏族社会のソマリアを日本の戦国時代となぞらえ、とても分かりやすく解説している。
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すごいすごい
高野秀行に最高傑作では?
もう怪獣を探す旅なんかには
出かけないんじゃないかという
寂しさはあるけど・・・
味わいとしては
「ヤノマミ」「ピダハン」の
違う社会の違うルールを知り
目からウロコがたくさん落ちる感じ
しかもあくまで面白く
伊達家とかのたとえは
著者の努力にもかかわらず
読み流してしまったけど
ソマリランドの独自の民主主義とか
ソマリアの現状
欧米のマスコミの伝える側面を
違う側から説明するところとか
もう
こんなにも
社会にとけ込むなんて
インド旅行に苦労した自分には
すごいなあと思った
図書館で借りてしまったけれども
たくさん売れてほしい本
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著者の本はほとんど読んでいるけど、これは新しい代表作だと思う。やることはいつもといっしょで、未知の場所へ行き、言葉をおぼえ、現地の人と食べ、飲み、働き、風習や文化にどっぷり浸かって真の姿に迫っていく。その集大成と言える本(いままでで一番ぶ厚いしね)。複雑きわまる氏族社会を日本の戦国時代にたとえて飲み込みやすく説明する手際も鮮やか。なんかとんでもなく危険でぶっ壊れた国、という漠然としたソマリアへの偏見が次々に壊されていくのは爽快だった。濃密な力作である分、一気に読むには疲れるので、同じ著者の『移民の宴』で小休止をはさみながら読んだ。
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どーんと分厚い外見通り、読み応えがある。まさにこれは「読む前と世界が違って見える」本の一つ。高野さんの代表作になるだろう。素晴らしい。
「ソマリランドって、ソマリアの近く?ソマリア沖って海賊の出没するとこだよね?」程度の知識しかなかった私は、WEB本の雑誌に連載されていた第1章第2章のソマリランド入国記だけでも、十分驚きで至極面白かった。崩壊国家のただ中で内戦を独自に終結させ、二十年も平和状態を維持しているのに、国連が認めずほとんど知られていない国ソマリランド。「未知」「未確認」とされるものをその目で確かめずにはいられない高野さんが、入国を果たし、日本人とは対極にあるような強烈なソマリの人々に翻弄されながらその社会の有り様を身一つで調べていく。奇跡のような平和はどうやって作り上げられたのか。
このソマリランドルポが実は導入にすぎない、というのがまあ何ともすごいのだ。同じソマリ人が作る海賊国家プントランド、戦火のただ中にある南部ソマリアへと高野さんの探査行は進められていく。ここが高野さんの真骨頂、とにかく「自分の目で見る」ことをモットーにし、「悲惨な内戦」という出来合いの先入観を持たずに、ずんずんとその実態を明らかにしようとしていく。もうここはとにかく読んで!としか言いようがない。大迫力である。
しかしながら、そこはそれ高野さんである。こんなにとてつもないルポなのに、やっぱりいつもの「スットコテイスト」(Pipoさんお借りしました。これは秀逸!)が漂っているのがおかしい。何度大笑いしたことか。ジャーナリスト然とした傲慢さとはまったく無縁なところが、我らが高野さんの高野さんたる所以だ。
それにしても、最近これほど色々考えさせられた本はない。帯に「西欧民主主義敗れたり!」とあるが、自分の世界の見方、ものの考え方がいかにその「西欧民主主義」的であるかということをあらためて痛感した。まったく世界は広い。思いもよらない様々な価値観を持つ人々がいて、世界を覆う(と私たちが思っている)欧米的な「常識」を軽々と無視して成り立つ社会がある。無政府状態で中央銀行もないのに強く安定した通貨(ソマリア・シリング)を持つ国なんて考えられるだろうか。インフラは整い(なんとか、ではあるが)、みんなが携帯電話を持ち、食料は豊富でおいしい。ないのは政府だけ…。
国なんかなくてもちゃんと暮らしがあり、笑ったり泣いたり、真剣だったりいい加減だったりして人々が生きている。これはちょっと衝撃だ。私たちは、いかに多くのことをなくてはならないと思い込んで、閉塞感に浸っているのだろうと思わせられる。高野さんの書かれるものにはいつも、権力や権威をするっとかわしていく自由な風が吹いていて、そこが好きだなあ。
そういう持ち味が一番よく出ているのが、最後に書かれているこれから何をしたいか、というところ。高野さんは、国際社会がソマリランドを支援することを望んでいる。それが「平和になれば、カネが落ちる」というソマリ社会への明確なメッセージになるからだ、と。そして…
「もしソマリランドに援助や投資がなされるなら、私は日本で唯一の、��して世界的にも数少ない外国人のソマリ専門家として是非参加したい――とは露一つ思っていない。
私がやりたいのは未知の探索だからだ。
今考えているのは、ソマリランド東部の、ブントランドと国境を接する地域をラクダで旅することだ。……」
これには拍手!あくまで「未知への冒険」を指向しているところがいいなあと思う。
× × × × × ×
行ってきました!「ソマリランド」刊行記念トークイベント。楽しかったなあ。コーフンさめやらぬまま、とりあえずイベントの様子を書き留めておきたくなりました。
二日にわたって行われた大阪でのトークショー&サイン会。その二日目は丸善・ジュンク堂書店梅田店7階のこぢんまりとしたサロンが会場だった。ジュンク堂は大阪に何店舗かあるけれどここが最大規模。何とこの日は高野さんのイベントと同時並行で、建築家の安藤忠雄さんのサイン会が行われていて、夕方からは桂文枝さん(三枝さんね)のサイン会もあるんだとか。高野さんもこれには驚かれたようで「一人だけビッグネームじゃないけど」と笑っておられたが、いえいえ、一番喜んでたのは絶対高野さんのファンだと思います。
だってトークショーはたっぷり一時間半、その後のサインも一人一人と話をしながら丁寧にしてくださって、感激ものだったのだ。私は一番好きな「ワセダ三畳青春記」を持って行って、厚かましくもこちらにもサインをお願いしたのだが、快く大きくサインをいれてくださった。ジュンク堂の店員さんの「それ面白いですよねえ」の言葉に思わず「十回くらい読みました!」と言ってしまい(本当なんです…)、すると高野さん「僕より読んでますね」だって。
さて、肝心のトークショーだが、お相手は「本の雑誌」の杉江さんで、これまた嬉しかったなあ。杉江さんはとっても若々しい文学セーネン風のイケメンで、おお、こんな人だったの!と驚く。もっとオジサンだと思ってたのよ。意外といえば、高野さんもそうで、風貌は写真なんかで見るとおりなんだけど、低音の落ち着いた話しぶりがすごく知的な感じ。もっとこうハイテンションな感じをイメージしていた。いやあステキでした。
おっと、トークの中味中味、これはもちろん「ソマリランド」取材の裏話的なもので、本の内容に期待を抱かせる濃い内容だった。京都人みたいなエチオピア人と、人の話を全然聞かないソマリ人っていうのがおかしかったなあ。随所に笑いを交えつつ、でも、紛争地帯というと一面的な報道しかしないマスコミや、とにかく危険と言っておく外務省の姿勢なんかに触れたときの話は、高野さんの硬骨漢ぶりがうかがえて印象的だった。
おお!と思ったのは、最後のほうで今後の執筆や行動計画に話が及んだとき。少し前に出た「未来国家ブータン」はとっても面白かったが、ブータンについてもう一冊書く予定なんだそうだ。その内容というのが、何とブータンは十年ほど前に戦争をしていて、あまり知られていないその実態について調べて書きたいとのこと。ブータンが戦争?それだけでも驚きだが、なんとそれが「相手から恨まれない戦争をする」というコンセプトだったんだって!この日聞いた話だけでもたいそう面白かった。早く読みたいなあ。
もう一作はイランについて、「学園国家イラン」ってタイトルだけ決まっているそうだ。この話がまた、いたく私のツボだった。高野さん曰く「イスラムというのは校則のめちゃ厳しい高校だと思うとわかりやすい」。うーん、これは私がこれまで聞いたどんなイスラム論より納得できるものだ。これも刊行を楽しみに待ちたい。
高野さんは「大阪の人はトークに厳しいと聞いていたけど、とても温かく迎えてもらった」とおっしゃっていた。「万博公園の太陽の塔を初めて見て感激した」とも。是非またいらしてほしいものだなあと思いました。
さあこれから「ソマリランド」を読むぞお。