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紙の本
闘う、決意
2003/01/24 02:08
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投稿者:天鳥 - この投稿者のレビュー一覧を見る
この物語には二人の主人公が存在する。そのうちの一人、カルノは物語の冒頭部分で最初で唯一の人を失い、それまでの過酷な生涯についても語られてきた。一方、もう一人の勇吹も過酷な運命にさらされはするが、行方不明となっていた弟が見つかり、同じく不明となった両親の生存にも希望をもち、どこかのほほんとした部分が残っていた。
悪魔と融合したという忌まわしさゆえに厭われてきたカルノと違い、勇吹は得難い力を持つがゆえに、突然、嵐のように運命に巻き込まれた。そう、きっとそういうふうに私を含む読者は著者に信じ込まされてきた。だが、この10巻では勇吹が「巻き込まれた主人公」なのではなく、カルノを「巻き込んだ主人公」であったことを我々は知ることになる。
巻き込まれ、受け止めるしかなかったとばかり思っていた運命が、自らの存在によって引き寄せられたものだと知ったとき、勇吹がどうかわるのかはどうか直接この作品を読んで確かめて欲しい。
絶望と、怒りと、まだ大切なものをうしなったことのない私にはわからない何かを乗り越えて大人になってしまった少年たちを、みつけられるはずだ。
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